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最近、昔から学校で習っていた、原子が物質を構成する最小単位であるということに疑問を持ち始めました。
原子の中心である原子核は核分裂を起こして複数の元素になるわけだし、そもそも原子核は素粒子によってできてるんですよね?
その素粒子がどうやらあいまいなものっぽいですが。
まず第一に原子が分裂して違った複数の原子になることがあるのに、物質を構成する最小単位といってしまっていいのか?
第二に、素粒子の正体はともかく、それを無視して原子が物質を構成する最小単位といってしまって間違いではないのか?
それが知りたいです。
なんだかバカっぽい質問ですが、よろしくお願いします。

A 回答 (5件)

>物質を構成する最小単位といってしまっていいのか?



 物理、化学だけでなく、数学なんかもそうなんですが、
今現在の常識を学んでいるというより、その分野の歴史を
学んでいるような内容になっているんです。今の日本の
学校教育は。
 日本の学校教育で、中学から高校くらいというのは、
だいたい19世紀から20世紀初頭くらいまでの常識の
範囲で教えているので、今現在の常識とはずれている
ことを教えている場合があります。
 はっきり間違っていることも、正しいとして教える
んです。
 ですから理系の大学に入ると、高校ではこう教えられて
いたと思うが、それは間違えであることが今現在は
はっきりしていて・・・といった感じで授業が進むことが
よくあります。
 科学の知識というのは、全て暫定的なものですから、
これで正しいと信じてしまったら、真実を求める探究心は
失われてしまいます。あなたのように学校で習った常識に
疑問を持ち、それが壊れる瞬間が体験できれば、今現在、
教科書に載っているいような常識にも、当然疑う余地があると
いうことに気づくはずです。そこに研究心が伴えば、
より真実に近づくような研究をしてくれる人も出てくるだろう
というわけです。

>原子が物質を構成する最小単位といってしまって間違いではないのか?

 そのとおりです。間違いです。ただ、それがはっきりし始めた
のは、1930年代ころからで、そもそも素粒子が存在して
いるかどうかかも怪しくなったのが1950年代です。
 原子の中を詳しく調べるためには、加速器による粒子の
衝突実験というので、粒子をどんどん破壊していくのですが、
昔は、原子を十分破壊できる出力(加速度電圧といいますが)が
出せなかったんです。
 1930年代の後半のアメリカには、原子の内部を十分
研究できる装置、技術があったのですが、それらは
殆ど原爆開発に使われてしまっていたんです。
 そのため20世紀の有名な物理学者の多くの経歴は、
マンハッッタン計画のように、軍事研究にからんだものが
目立つんです。
 戦後も、原子を研究するような実験は、軍事研究と結びついて
いたものが多く、かつての敵国だった日本には、十分な
情報が流れてきていませんでした。
 
 原子核の中には、陽子、中性子のほかに中間子という粒子がある
と、日本の湯川博士は理論的に予言したのが1935年で、
それが観測されたのが1947年。1951年にこの業績で
湯川博士はノーベル賞を受賞したので、日本は物質は粒子で
できているという粒子論一色で盛り上がってしまったような
ところが、未だに学校教育に影響を与えているようにも
思えます。

>素粒子の正体はともかく、それを無視して原子が物質を構成する最小単位といってしまって間違いではないのか?

 1950年代に、大型の加速器というが建造し始められて、
原子核はもとより、それを構成する陽子や中性子も
簡単に壊れ、もっと小さな粒子が出てくることが判りました。
 1950年代は、殆ど毎日のように、新粒子が発見
されていたんです。
 壊せる出力の加速器ができれば、原子はどんどん小さな
粒子に壊れて行くので、そもそも最小単位の粒子なんて
存在するのだろうか?ということになったんです。

 今現在、クオークと言う粒子が最小だろうと、粒子論を
信じる学者たち言っているのですが、それを壊せる
出力が出せていない可能性のほうが大きいんです。

★原子が最小単位と言う考えが間違っていることは確かですが、
 そもそも物質の最小単位が粒子かどうかも現在怪しい
 状態です。
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この回答へのお礼

ネット環境不備のためにお礼が遅れてしまいました。申し訳ありません。
物質の根本原理自体が明確になっているわけではないんですね。大変勉強になりました。物質の最小単位が粒子かどうかすらも怪しいとは、驚きです。
学校教育って知識の導入編にすぎないんですね。
真実を求める探求心といったものを失ってしまうのは大変こわいですが、手の届かないかもしれない、底の見えない真実を求めることもまた、こわい気がします。
返答どうもありがとうございました。

お礼日時:2008/05/24 20:13

#2のご意見でいいと思います。


物質の世界で考えています。鉄や銅、硫酸や塩酸、脂肪やたんぱく質、炭水化物があるような世界です。こういう世界の基本単位になっているのが原子です。
その原子がさらに構造を持っているというのは確かですが別の問題意識です。元素が異なれば原子の性質が異なります。それは構造が異なるからです。周期表にある110ほどの元素の違いは3つの素粒子(陽子、電子、中性子)の数の違いで出てきます。ここまでは高等学校で出てくることです。陽子、電子、中性子にまでばらして考えると元素としての性質の違いはでてきません。3つの素粒子で110あまりの元素の性質の違いを出しているのは組み合わせの違いです。不思議なことですがそうなっています。
たった110ほどの元素で地球上のあらゆる物質ができているというのも不思議な話です。これも組み合わせと結合の違いです。C、H、Oでできている物質でも数え切れないぐらい存在します。

ある意味で物質を構成するこの3つの素粒子は安定な素粒子です。陽子や中性子の違いはどこから出てくるのかも問題になります。そうするとさらに細かく見ていくことになります。もっと不安定な素粒子も考える必要がでてきます。

見る立場が変われば基本単位は変わってきます。最後まで分けていっても知りたいことがわかるとは限りません。
宇宙、銀河系、太陽系、地球、日本、・・・
どこで切るのでしょうか。どこできるかによって基本単位は異なってきますがどれも間違いではありません。何を考えているかによって変わってくるのですから考えていることと切り方があっているかどうかが問題になります。恒星の作る宇宙を考えているときは太陽系として一つです。地球も火星も関係ありません。ましてや日本もアメリカも関係はありません。宇宙の他の恒星にも惑星が存在するでしょうが問題にされていませんね。太陽系で惑星を問題にしているのは私たちの住む地球があるからです。

元に戻ると「物質の世界」としてどういうものを考えているかを明らかにしないと基本単位は決まらないのです。
あなたが考えている物質の世界はどのようなものですか。塩と砂糖はどう違うのかを考えているレベルであれば原子が基本です。
「究極の」というような言い方であれば素粒子も当てはまらないかもしれません。宇宙の歴史について書いてある本を見ると「はじめはエネルギーしかなかった」ということですので。でもこれは「物質は存在しなかった」と言うに等しいですね。
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この回答へのお礼

ネット環境が整っていなかったためにお礼が大変遅れてしまいました。
申し訳ありません。
見る立場が変われば基本単位が変わる、という言葉は大変勉強になりました。
なるほど、私たちの生活を基準にすれば、たしかに原子を基本とするのがいいと感じました。
ただ、第三者によって基本単位を教わり、それが常識となってしまったことで、見る立場が限定されてしまうのはこわいですね。
この返答にはいろいろと考えさせられました。どうもありがとうございました。

お礼日時:2008/05/24 19:16

物の「化学的性質」(融点,沸点,人への毒性など)を維持した場合の最小単位として「分子」,


「元素」としての性質を維持する最小単位を「原子」
と称しますが,ときには略して「最小単位は原子」などと言われることもありますし,
学校教育ではあまり難しいことは後々にと言うことで端折られたりしますね.
更に言えば,現在の物理学で,
間接的にだが存在が確認された最小単位として「クォーク」,
理論的に予測されている最小単位として「サブクォーク」となっています.
どこまで細かくなっていくんでしょうね.

上記は「物質」としての最小単位ですが,
物質の間にはいろいろな力が働きこれを「相互作用」と呼びますが,
その相互作用をもたらす根本として,こちらは「量子」ですが,
「レプトン」と言うものがあります.

更に不思議なことに,クォークとレプトンの種類の数は等しい,と予測されています.
これを「対称性」と言いますが,そうすると,
「何かもっと細かい単位があるのでは?」
「そもそも最小単位と思っているクォークやレプトンの数が多い」
と言うことで,「サブクォーク」とかいろいろ理論屋さんは考えているようです.

上記「・・・」は適宜ご検索下さい.
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この回答へのお礼

ネット環境が整っていない場所にいたためにお礼が遅くなってしまいました。
申し訳ありません。
まさかそこまで原子を細かく分けることができるとは思ってもいませんでした。これをきっかけに、量子についても調べる興味がわきました。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2008/05/24 19:03

その物質の性質を決定づける最小単位が原子となる。


とした意味で理解して良いのではないでしょうか。

陽子や中性子、電子さらに小さい素粒子などまで細かくしていくと
全ての物質が同じとなってしまいその物質固有の性質が出てきません。

放射能があるとかないとか金属や非金属など物質の違いを
出せる最小単位が原子となります。
核分裂や核融合で別の物質に変化をしたとしても
反応前と後での性質を意味づけているのはそれぞれの原子です。

以上の理由により
「物質(の性質)を構成している最小単位は原子である。」
と言う結論で良いかなと思います。
個人的な考えですけど。
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この回答へのお礼

ネット環境のない場所にいたために、お礼が大変遅れて申し訳ありませんでした。
大変わかりやすい返答をありがとうございました。
同じものの組み合わせで、さまざまな性質の違いを構成する原子が作られているっていうのは、ふしぎでとてもおもしろいですね。

お礼日時:2008/05/24 18:46

厳密に事実を理解しようとすると難しくなってしまい、勉強にならなくなります。

少しごまかしたり、曖昧にしておくと、学問はとても易しくなります。

ご指摘の「原子が最小単位」の件も、素粒子に目をつぶってしまえば、物質の構造や反応を理解するのには必要十分で、わかり易い。
逆に「クオークが、何とか粒子が~」をいきなり中学生、高校生が学ぼうとすると、全く意味が分からない。学習になりません。

知識が定着して理解力が高まったところで、「今まで原子が最小単位としてきたけど、実は原子も陽子、中性子、電子から成っていて、それらも素粒子というものから~」という具合に段階を追って理解させるのが学習として効率的です。

学校での勉強にはこんなごまかしや例外に目をつぶって丸めたものもたくさんあります。「多くの人が理解しやすいように、大雑把に教えている」のですよ。
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この回答へのお礼

ネット環境が整っていない場所にいたためにお礼が大変遅くなってしまいました。申し訳ありません。
大雑把に教わればわかりやすいかもしれませんが、今回の質問内容のように、教わったものが実は曖昧な内容であると知らない事ってこわいですね。
ですから、こうやって自分の持った疑問に返答してくれる環境や人がいることは大変ありがたいです。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2008/05/24 18:41

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