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20KとPGAですがクラウンに使う場合の物性の違い、適応の
違いをご教授ください。

金合金の場合は硬さが一つのテーマになりますが、
技工士さんに聞いたところ、硬さに関しては
20KとPGAではそんなに変わらないのでは?という話でしたので
ではどういう選択でこの2つを使い分けるのかなと思いました。

金合金の14K 20K 22K の物性の違い、適応は理解しています。
PGAはこれらとどの点が違うのでしょうか。

FCKでの使用しか用いないと思いますので
特に20Kとの比較でご教授ください。

A 回答 (2件)

No.1です。


当方、普通の歯科技工士ですのでそれほど詳しくはありません。
参考までに代表的と思われる組成(%)の合金のおおよその諸性質を記載しておきます。

○20K
Au:83.5/Ag:7/Cu:9
Hv100/400Mpa/伸び35%
○ハイカラットPGA(硬質)
Au:70/Pt:5/Ag:13/Au:12
Hv180~300/600~880Mpa/伸び23~7%
○ハイカラットPGA(軟質)
Au:82/Pt:5.5/Pd:0.5/Ag:6/Cu:6
Hv87/315Mpa/伸び37%
○ミドルカラットPGA(硬質)
Au:50/Pt:4.5/Pd:3/Ag:33/Cu:10
Hv170~285/560~870Mpa/伸び21~6%
○12%パラ
Au:12/Pd:20/Ag:50/Cu:17
Hv155~270/510~810Mpa/伸び20~5%

Hvはビッカース硬度、つまり硬さ、Mpaは引っ張り強さです。
数字に幅があるものは軟化硬化が可能な場合のそれぞれの数値です。
組成、その他の数字かなり大雑把な物です。

パラ合金に比べ20Kはかなり柔らかく延性にも優れるように思います。
PGAは先のお答えにも書きましたように様々な性質の物があることがお分かりいただけると思います。
金属メーカーのホームページなどで組成、物性を公開していますので比較検討いただければよいと思います。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
とても良くわかりました。
いやいやkatatumuriojisanさん造詣が深いですねー。
katatumuriojisanさんみたいな方と一緒にお仕事ができたら
良いなーと思いました。
ありがとうございました

お礼日時:2007/11/03 04:30

専門家(歯科医師)の方とお見受けしますので、ご存知の事以上のお答えが出来るかどうかは分かりせんが…



歯科用の金合金には色々な分類の仕方があります。

○JIS(ADA)規格に準じた分類
タイプI.II.III.IVと言った分け方をし、主に硬さや延びをを基準に調整されています。インレーに適する物から単冠、ブリッジ、クラスプやバー等と言った使い分けがしやすいようになっています。
これらの金合金の中にはもちろん白金が含まれる物も有ります。

○金の配合量による分類
18Kとか20Kとか、一般に知られた金の含有量による分類です。
この呼び名をつけた合金を発売しているメーカーも有ります。
同一メーカーの製品でしたら一般的には金の含有量が多いほど耐食性に優れ、延性展性に富んだ合金になり又あざやかな金色を発色しますが、他の配合成分の影響も大きいので異メーカー間では必ずしもそうならない事も有ります。
この呼び名で発売されている製品は白金を含まない物が多いようです。

○白金が含まれる事を強調した物
金合金に対し白金を含有させると諸性質を極めて良好にする事が可能です。又その含有量によって様々にその性質をコントロールする事ができます。白金によって性質を大きくコントロールしたものを「PGA」と呼ぶ場合が多いと思います。
白金を含まない金合金ではハイカラットにした場合どうしても強靭な物は作れないのですが、白金を加える事で機械的性質を大きく改善する事も可能です。時効硬化(自然放冷で極めて硬化物が得られる性質)を備えた物も多く、例えばHv280程度をハイカラットで得ようとすればほとんどの場合白金加金(PGA)ということが出来ます。逆に配合によってはHv180程度の合金を調整する事も可能です。
金の含有量としては12K~18K程度の物が多いようです。


様々な呼び名が氾濫していて分類が分かりにくくなっているような気がします。
例えば14K相当の白金加金と言う表現も正しいですし、タイプIVのメタルなどはそのままPGAに分類しても間違いはありません。

同じカラット数(金の含有量)でしたら白金が入ったPGAの方が強度が増すと言った傾向が有りますので、目的によって判断すればよいとは思います。インレーでしたら高カラットの金合金、ブリッジならPGAと言ったようにです。
しかし、先にも書きましたように似たような組成の物でも、又白金が入っているいないに係らず様々な性質に調整された金属は存在します。
メーカーのデータなどを参考に目的(硬度、時効硬化性、熱処理の可否、色等)にかなった性質を備えた金属を選ぶ事が大切かと思います。

参考までにFCKに使うのでしたら、
色が重要でしたら20Kの白金を含有していない合金(かなり柔らかいと思いますが…)、18K程度でもかなり磨耗してしまいますので、咬合の負担は少ないかもしれません。
強度が必要なのでしたらより低カラットの金合金、
高カラットで強度も得たいのでしたら高硬度に調性されたPGA、タイプIII.IV等の合金、
と言った使い分けで良いのではないでしょうか。

ややこしくてすみません。
要するに、
・「~K」と言うのは種類ではなく金の含有率。
・PGAというのは白金を含有する金合金の総称
・性質は他の含有金属や割合で様々に調整できるので一概には言えない。データーを参照する事が必要。
・但し、メーカーでは便宜上上記の様な呼び名での分類をして発売している。
と言う事なんですが。

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。

他の歯科用語と同様、明確な定義がないものなんですね、
理解できました。

メタルは純金にアロイメタルを混ぜる形で技工士さんに
カラットダウンしてもらい使っています。

インレーには22K
クラウンには20k

が最適かなと考えて使っているのですが、白金が有意な含有量
混ざった場合の物性の変化を知りたいなと思い質問をさせていただきました。

用途は違いますがコバルトを添加する場合と同様に硬度があがる
のが一番の違いという捉えかたで良いのでしょうか?

パラ>>PGA>>20K

という硬さになり、よりエナメル質に近い硬度になるので
用いるという感じなのでしょうか?
追記をいただけると幸いです。

補足日時:2007/11/02 01:46
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