
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
#1です。
エーと、
#2さんの回答を見て思い出したのですが、
「藤」というキーワードは大切です。
というのも、紫式部という現代での呼称は、12世紀の「水鏡」や「源氏一品経表白」などに記されたからです。もちろん源氏物語が「紫式部」独りによって、著述されたかという点は、別としても、「式部」自体が、漢学者藤原為時の娘であることから、始めは「藤式部」と呼ばれていたようですよね、ご存じでしょ。
学者さんの見解では、最初に「紫の上」の物語が骨子となり、その功名で「紫式部」と後世に呼ばれたと言うことが事実のようです。
あっ、それで、#2さんは、「桐壺」の方と「藤壺」の方とを何か混同しているようなので、その基本的な間違いだけは信じないでくださいね。「藤壺」とは、「弘徽殿」に次ぐ位の高い女房の居住区で、光源氏の母のような没落した貴族の住まうところではありません。
で・・・
そうそう、言いたかったのは・・・
「藤」とは、藤原氏のことですよね。光源氏のモデルが、源融とか在原業平とか、紫式部と同時代の藤原道長などといわれます。また「源氏物語」は、道長に所望され石山寺に籠もって、「若紫」の巻の着想を紫式部が感得したという諸伝もあります。
なぜ、藤原氏全盛の時代に、藤原氏と対立する光源氏という皇族の繁栄の物語を書いたのか、道長の所望ならば、頭中将などの皇族ではない人間を主人公としても良いのではないか、などの疑問があります。
ただ、もっと深読みすると、臣下に下さした「源氏」の物語という形を借りて、「藤原氏」の栄華を暗に表現しているのかも知れません。光源氏が太上天皇となったことと道長の政略は、出自が違うだけで、酷似していますね。
で、質問者様の疑問ですが
「藤壺の方」というのは、光源氏のマザコンの対象であり、天皇も知るか知らずか、光源氏の共犯者となるという、このあたりのすごさが現代の文学をも凌駕するりゆうかもしれへん。
また、須磨への流刑も、朧月夜との関係だけでなく、藤壺との関係を「神」が怒ったための「禊ぎ」と捉え、その禊ぎを行った光源氏が栄華の頂点を極めるという人間的な完成に向かう要素となっているのでしょう。
「こんな感じのことじゃない?」で、失礼します <(_ _)>
この回答へのお礼
お礼日時:2007/11/14 23:39
めっちゃ長く書いていただいてありがとうございます!!
お陰でなんとなくですが、考えがまとまりました。
本当にお詳しいのですね(^^)助かりました。
考えてみれば、私は漫画「あさきゆめみし」は全巻読んだということから、少しは源氏物語を知った気になっていましたが、文学的観点とか、藤原氏の風刺にまで考えを及ばしたのはこれが初めてです。古典は奥が深いですね!!みなさまのご意見、非常に参考になりました。質問に答えてくださってありがとうございます。
No.3
- 回答日時:
あくまで考察なのですが・・・
藤壺と光源氏は過ちを犯しますが、その後は藤壺は源氏を寄せ付けません。その時点で源氏の「理想」となり、後の女官たちとの多くの恋愛になりますね。「理想を追い求める源氏」が根底にあり、物語は続きます。物語の原点でもあります。
男性側から見た「母」と「女性」を重ねた「理想の女性」=藤壺とも取れませんか。
一方で源氏は若紫を育てて、理想の女性を作る訳ですが、この育てたり育てられたりも何かを暗示しているように私は勝手に思っています。
No.2
- 回答日時:
得意ではないのですが。
あの時代なりの、女の抱く理想と末法観の現れかなと。正妻以外は通い婚で、通ってこなくなれば、そのまま。
一度でも関係した女を屋敷にひきとった光源氏は
その時代にはあり得ない、女にとっては理想の男?
光源氏の生母は藤壺の更衣(後ろ盾なく、いびり殺された)。
継母が5才年上の藤壺(藤壺の更衣の姪?)で、永遠の恋人。で、次代帝はこの二人の子。
光源氏の本妻?(これも、彼女の屋敷に夫を入れたのではないので、準本妻)の紫の上はこれまた藤壺の姪。藤壺の姪と言うのはもっといて、登場したと思うのですが。
藤壺は「狂言回し」かな?音楽で言うと「○○のテーマ」?
この回答へのお礼
お礼日時:2007/11/13 00:28
末法感ですか。なるほど・・・。
すべての根源に藤壺がいるんですね。
参考になりました♪ほんとうにありがとうございます!
課題では、かなり長い文章を書かなくてはならないので、ひきつづき回答を募集させていただきますね。ありがとうございました。
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