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法律に関しての質問です。
交通死亡事故で、業務上過失致死傷罪(過去の話ですが)が確定し、その加害者が服役を終えて出所し、そのご事件から25年が経過したのちに、「あの事故は実はある人物にわざとやるように頼まれて(教唆されて)起こした事故だった」と殺人を自白した場合、その加害者が「殺人罪」で罰せられることはないと思いますが、教唆したほうの人物は「教唆殺人罪」に問われるのでしょうか。事件から25年が経過しているので、時効ということになるのでしょうか。
あるいは、加害者が「業務上過失致死傷罪」で確定した時点で、教唆した人物が「教唆殺人罪」で刑にとらわれるという可能性もなくなるのでしょうか。

ややこしい例で申し訳ありませんが、ご回答いただければと思います。
よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

No2です。



>殺人の実行行為者は、「業務上過失致死罪」の服役を終えたあとに、殺人の真相を告白することで、自らの刑期は5-6年にとどめながらも、教唆した人物の「殺人罪」を証明するような証言はできる、そしてその結果、教唆した人物の「教唆殺人罪」が確定することはありえる、ということですよね。

ですので、検察としては「過失」か「故意」を徹底的に調べ上げ、「故意」で立件が無理っぽいと思われれば、業務上過失致死で起訴します。公判中に故意が認定されれば、別途訴因変更ができるかどうかという点で問題はあるものの、最悪の場合公訴取消、殺人罪で再起訴ということもありえます。しかし、判決が確定されれば、明治憲法の時代のように不利益再審請求ができない現行刑事訴訟法では、その人は同一事件について改めて罪を問うことはできません。こうしたことは戦後の刑事裁判で数は少ないながらも起こっていることでして、検察官としては恥もいいところです。

ご質問のような現象は、共犯従属性の原理からしてみれば腑に落ちないのかもしれません。ただ、共犯従属性の原理は実体法レベルの話です。構成要件・違法性・責任がそろえば、犯した罪自体は未来永劫消えることはありません。死んでも消滅しません。ただ、死んだ場合や、一定期間過ぎた場合に、公訴提起権が消滅するため刑罰権が発動できないというだけなのです。ですので、ご質問の事例でも殺人罪は成立していますが、公訴提起(刑罰)権がないという風に考えれば、納得はいくのではないかと思います。

あと、業務上過失致死罪の法定刑は最高5年ですので、併合罪や再犯加重などがされない限り、6年ということはありません。
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この回答へのお礼

KOM2006さん、再び詳しく丁寧な回答誠にありがとうございました。
参考になりました。
ありがとうございます。

お礼日時:2007/12/08 01:16

>教唆したほうの人物は「教唆殺人罪」に問われるのでしょうか


はい、問われます。実行犯がこの場合のように業務上過失致死罪で刑が確定しようが、もっと極端な話、無罪になろうが、共犯は全く別ですのでありえます。他の方も書いておりますが、そういうひずみがでないように、実行犯を取り調べの段階できちんとやらないとそうなる可能性もあるわけです。

>事件から25年が経過しているので、時効ということになるのでしょうか。
はい、時効になります。基本的には最初の質問のように共犯者は主犯者の罪名に関係なく罪に問われますが、殺人に時効は15年ですので、25年も経っていれば時効が成立しているので、罪に問うのは無理でしょう。ただし他の方もいうようにずっと海外にいた等の時効の中断にあてはまっているのであれば、25年経っても罪を問うことはできるでしょう。それ以外は無理です。
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この回答へのお礼

mo-さん、ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/01/13 11:54

交通死亡事故で、業務上過失致死傷罪(過去の話ですが)が確定し、その加害者が服役を終えて出所し、そのご事件から25年が経過したのちに、「あの事故は実はある人物にわざとやるように頼まれて(教唆されて)起こした事故だった」と殺人を自白した場合、その加害者が「殺人罪」で罰せられることはないと思いますが、教唆したほうの人物は「教唆殺人罪」に問われるのでしょうか。

事件から25年が経過しているので、時効ということになるのでしょうか。

正犯である殺人の実行行為者のみ公訴時効が成立しても、共犯者には及びません。たとえば、その殺人教唆者がひとり海外で逃げ回っていて、25年してのこのこ日本に帰ってきたら、当然殺人教唆で捕まります。

殺人の実行行為者については、一事不再理のため、殺人罪に問われることはありません。

>加害者が「業務上過失致死傷罪」で確定した時点で、教唆した人物が「教唆殺人罪」で刑にとらわれるという可能性もなくなるのでしょうか

そんなことはありません。確定判決の一事不再理効はその人だけですから、共犯者が殺人教唆で刑罰を受けることはじゅうぶんにありえます。
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この回答へのお礼

KOM2006さん、ご回答ありがとうございました。
ということは、殺人の実行行為者は、「業務上過失致死罪」の服役を終えたあとに、殺人の真相を告白することで、自らの刑期は5-6年にとどめながらも、教唆した人物の「殺人罪」を証明するような証言はできる、そしてその結果、教唆した人物の「教唆殺人罪」が確定することはありえる、ということですよね。

お礼日時:2007/11/28 00:36

本件の時効が確定しているのに、その教唆罪のみ時効にならないことはありません



>加害者が「業務上過失致死傷罪」で確定した時点で、教唆した人物が「教唆殺人罪」で刑にとらわれるという可能性もなくなるのでしょうか。

ではありません 殺人罪の時効が確定した時点と判断すべきでしょう
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この回答へのお礼

outerlimitさん、ご回答いただき、誠にありがとうございました。

お礼日時:2007/11/26 02:06

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