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江戸時代以前では、牛肉は仏教の戒律により食する習慣がなかったと聞いています。
 1、その他仏教上、食してはいけないものがありましたら教えてください。
 2、牛肉がいけないのは今でも同じですか?
 3、鳥やいのししの肉は良かったのでしょうか?

 以上、よろしくお願いいたします。

A 回答 (3件)

>>江戸時代以前では、牛肉は仏教の戒律により食する習慣がなかったと聞いています。


 まずこの認識が誤りです。日本人はシカ・イノシシ・イヌ・キジなどの食肉文化はありました。ただし肉食は滋養を付けるための「薬食い」、現在でいう珍味に近い感覚だったことや、農耕に従事する牛馬を食べることに嫌悪感があったことなど、さらには明治以降に欧米は肉食文化だと誤解したことで「日本人は肉を食べていなかった」と誤った歴史認識が広まったまでです(仏教的な不殺生思想で肉食を嫌悪する感情があったこととは事実です)。

 大乗仏教では不殺生の観点から一律に肉食を戒めました。もともと、初期仏教では他者から施されたものであれば、肉食は差し障りありませんでした(ただし積極的に肉食を薦めているわけでもありません)。特に不浄肉といい「自分のために殺されるのを見た肉」、「自分のために殺されたということを信ずべき人から聞いた肉」、「自分のために殺された疑いのある肉」は禁じられました。現在も東南アジアの修行僧は不浄肉以外であれば食べます。
 また人・蛇・象・馬・驢・狗・獅子・猪・狐・猿の肉も不浄肉と説く経典があります。
 おそらくは時代が経つにつれ浄肉・不浄肉の境界をどのように判断すべきかという現実的問題や、慈悲の心の表れという精神的観点から、大乗では肉食全般を戒めるようになったかもしれません。また、「食べてもよい」ということと「食べることに差し障りがない」は同じではないという点は留意して下さい。

 魚・鳥・獣の肉以上に戒められるのは、五辛(ごしん)あるいは五薫(ごくん)と呼ばれる強い刺激や臭いのある野菜類です。諸説ありますが、私はニンニク・ニラ・ネギ・ラッキョウ・ハジカミ(ショウガ)の五種と教わりました。寺院の門前に「不許薫酒入山門」「禁酒肉五辛入境内」などと書かれた石碑が立っていることがありますが、寺院に持ち込んではいけないというものです。
 五辛は口臭で他の行者の修行を妨げ、刺激によって煩悩が生まれて瞑想の妨げとなり、そのにおいを悪鬼が喜ぶなどととして戒められると教わりました。
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この回答へのお礼

とてもよくわかりました。
詳しいご説明、ありがとうございました。

お礼日時:2007/11/30 22:18

仏教は既に二千年以上の歴史があるので、多数の分派(宗派)に分かれており、それぞれに差異があります。


一般的に仏教僧侶は肉食をしないと考えられていますが、それを明確に定めた戒律となるとなかなかありません。
有名な五戒でも、“不殺生戒(生き物を殺してはいけない)”とはありますが、“食べてはいけない”とはかかれていません。
“殺してはいけない”と“食べてはいけない”は同じであると考えることもできますが、初期の仏教では別の考えをしている例もあります。
特定の条件(自分が殺していない、殺されるところを見ていない、自分のために殺したのではない)が成立しているのであれば、托鉢で布施された肉を食べても、戒律(不殺生戒)を犯していないことになっています。
(何か都合のよい見解のようにも見えますが)。

また、在家の仏教徒も最少の戒律(五戒)を守らなければならないので、生き物を殺すことは禁止されています。

よって厳格に解釈すれば全ての生き物を食べることは禁忌に触れます。

この回答への補足

詳しいご説明ありがとうございました。

補足日時:2007/11/30 22:16
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牛肉に限らず肉(鳥やイノシシ、魚も!)はダメです。


また卵などの動物性のものはダメです。
ただ戒律を守らなければならないのは僧侶だけで在家の俗人は必ずしも戒律を守って生活する必要はありません。
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この回答へのお礼

なるほど。
ありがとうございました。

お礼日時:2007/11/30 22:15

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