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有名な子どものクリスマスソングに「Twelve days of Christmas」というのがありますが、クリスマスの12日間というのは、いつからいつまでを指しているのでしょうか?ご存知の方教えてください。

A 回答 (1件)

キリスト教では、キリストの降誕祭であるクリスマス(Christmas: 12/25)から、公現祭(Epiphany: 翌年の1/6)までを「クリスマスの季節」としています。

その日数が丁度「12日」になるわけで、最後の公現祭は俗に「第12日目(The Twelfth Day)」とも呼ばれています。

実はこのキャロルは、絶対主義時代のイギリスの、カトリック教徒のための「暗号」だったと言われています。エリザベス1世により「統一令」が出された1558年から1829年の「カトリック教徒解放令」までの期間、英国ではローマ・カトリック教の信者は、公然と自分たちの信仰を実践することは出来ませんでした。

そこで、イギリスのカトリック教徒たちは、自分たちの信仰を織り込んだ「わらべうた」を創作しました。つまり、一見数え歌のように聞こえ、歌っても捕らえられる心配がないが、裏にはカトリックの信仰が歌い込まれている──そんな歌を創作したのです。それがこの「クリスマスの12日」というキャロルでした。

歌は二重構造になっていて、表向きは他愛もない子供の歌ですが、裏の意味はローマ・カトリック教会への信仰を示す敬虔なものです。歌詞のすべての単語は、カトリック信仰の核をなす概念の暗号(符牒)になっていて、信者たちはこれを歌う時、暗号の裏に秘められたものを思い浮かべ、自分たちの信仰の実践にしました。

各日付の冒頭の「愛しいあの娘」は、人々が最も愛した人、つまり主その人を意味しました。

第一日の「ナシの木の中のウズラ」は、木の十字架にかけられたイエス・キリスト(Jesus Christ)を表します。
「二羽のキジバト」は、神からの他の賜物、「旧約」「新約」両聖書を表します。
「三羽のフランスのメンドリ」は、「信仰」、それをささえる「希望」、そして神の「愛」を表します。
「四羽の囀る小鳥」はイエスの救済を描いた、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネによる「四福音書」を表します。
「五つの金の指輪」は聖書の最初の五つの契約の書、「モーゼの五書」を表します。
「六羽の卵を生むがちょう」はあらゆるものを誕生させた「天地創造の6日間」を表します。
「七羽の泳ぐ白鳥」は「知恵・理解・勧め・堅忍・知識・篤信・神への畏れ」という「聖霊の七つの賜物」を表します。
「八人の乳搾りの娘」は山上の垂訓でイエスが説いた八つの幸福「真福八端」を表します。
「九人の踊る貴婦人」は「愛・歓び・平和・忍耐・親切・善良さ・誠実さ・優しさ・自制心」という「聖霊の九つの果実」を表します。
「十人のとび跳ねる領主」は「モーゼの十戒」を表します。
「十一人の笛吹き」はユダを除く11人の忠実な弟子(disciples)を表します。
「十二人の鼓手」はキリストの12の使徒を表します。
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この回答へのお礼

たいへん詳しい解説をいただきありがとうございました。
実は去年のクリスマスにこの曲の入ったe-cardをアメリカ人に送ったところ、
送信した日から12日間に渡って毎日1フレーズずつ増えて、くりかえし送られるしくみになっていたことを送信してから気づきました。そこで、この12日間というのはいったいいつのことなのか、たいへん気になっておりました。
思った以上に深い意味がある歌詞だったことを教えていただき、もう一度じっくりこの歌を聴いてみたくなりました。ありがとうございました。

お礼日時:2001/02/03 23:40

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