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ICPの測定結果からそこに含まれている
金属の含有量が知りたいのですが
どのように求めていくものなのか
を聞きたいです

試料の重さとICPの結果の濃度との関係とか
概要がしりたいのでお願いいたします。

A 回答 (1件)

ICP分析装置でSr,Ba,Euの測定を経験した者です。



基本的には機器分析の本を見れば載っているような気もしますが・・・。

試料の重さとICPの測定値は、単純な比例関係になります。
ただし、濃すぎる溶液では比例関係からずれてきます。

測定法の概要ですが、数種類の濃度の標準試料を作成し、それを使用して検量線を作成します。
次に未知試料を測定して、検量線から濃度を決定します。

 標準試料の作成
既知純度の金属塩をある一定量だけ酸(塩酸、硝酸が一般的)に溶解させます。
そしてそれを希釈して、標準試料とします(何種類か濃度を変えます。初期濃度や希釈率からそれぞれの濃度が算出できますね)。

 未知試料の調整
標準試料と同じ組成・濃度の酸で溶解させますが、おおよその含有量がわかっている場合、標準試料の最大濃度から最小濃度の範囲にくるように希釈します。わからない場合は、仕方ないので薄めにしてください。
濃すぎる場合、ICP装置が詰まる場合もある(修理費用が結構すな値段なので注意)そうです。

 検量線の作成
標準試料を測定して、その結果を 横軸:濃度 縦軸:測定値 としてプロットします。
この時、検量線は比例のグラフとして得られます。相関係数R^2が0.999以上にならなければおかしいです。
ICPの測定結果はかなり精度が高く、測定結果は綺麗に直線に乗るはずです。

 未知試料の測定
標準試料を測定後、未知試料を測定します。検量線を用いれば、測定した値から未知試料の濃度がわかります。
ただし、溶解・希釈しているので、それを考慮して元の濃度・重量を算出してください。

最後に、簡単な注意を。
ICP測定に向く試料向かない試料があります(同じ位置に測定ピークが出てくる元素が共存している試料は不可など)。
どのような金属が共存しているかはしっかりと確認する必要があります。
また、分析全体に言えますが、ホールピペットやメスフラスコの取り扱いをしっかりしないと検量線が直線からずれます。

長すぎましたかね・・・・(苦笑
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この回答へのお礼

大変分かりやすい内容でとても参考になりました。
ありがとうございました

お礼日時:2007/12/26 11:13

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