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ふとした疑問なのですが鬱になった人格を持つと他の人格も同様に鬱にかかるのでしょうか?それともその人格だけ鬱にかかるのでしょうか?

A 回答 (3件)

 


まず、多重人格というのは、「解離性人格障害」と呼びます。

解離性人格障害は、どういう機構で起こるのかということでは、経験的に、幼少期に、耐え難いような経験(例えば、もっとも一般的なのは、反復される性的陵辱等で、ビリー・ミリガンも、少年のとき、義父に性的陵辱を受けています)を受けた場合、その状態から脱出し逃れるため、耐えがたい状況に遭遇している「自己」とは別の「自己」組織を構成して、現実から逃避するのが、その起源だとされます。

記憶や経験が、分離・解離されてあるまとまりとなり、それらの主体としての「準自我」とでも呼ぶ主体統覚が成立します。「覚醒統覚自我」とでも仮に呼ぶ、意識機能が、どの準自我に属するかで、人格が変化したように外からは見え、内部でも、記憶断絶などが起こります。

準自我と仮に呼んだものの上位に、準自我の記憶や経験を総合的に想起できる上位の準自我が成立し、この上位自我が覚醒統覚自我となると、「人格の統合」というようなことになります。

精神分裂症、最近では統合失調症と呼ばれる病気の治療薬は、一般に解離性人格障害を悪化させるとされます。これは何故なのかを考えると、とりあえず個人的な考えでは、対分裂症で使うメイジャー・トランキライザーは、ドーパミン回路の神経伝達物質の過剰放出を抑制する作用を持ちます。

分裂症の場合、過剰な記憶や経験や感情や思考などの意識化が、錯乱をもたらし、正常な自我判断の成立を困難にするのですが、解離性人格障害に強力精神安定剤を使うと、分離された記憶と記憶のあいだがますます距離が置かれ、人格の統合が阻害され、人格解離がより進行するとも考えられます。

鬱病は、何かということは、難し過ぎてよく分かりません。神経伝達物質の供給不足というのは、鬱病の人に観察されることですが、これが「原因」で鬱病が起こるのだとは云えない面があります。結局、広義の人格の障害に鬱病もなります。

鬱病の場合、病前性格というものが考えられ、ある程度、病前性格と症状は関係があることは分かっています。性格というより気質の部分では、遺伝的傾向もあることが分かっています。しかし、そんなに単純な話ではないのです。

鬱病は躁鬱病という両相性を持つことがあり、鬱状態では、神経伝達を促進するような薬を処方し、躁状態では、逆に神経伝達を抑制するような薬を処方するとか、たいへん複雑です。

体質的条件もあるのですが、経験や人格の構成のされ方でも、鬱症状の発現は左右されるともいえます。

従って、解離性人格障害の場合、複数の準人格状態があれば、それぞれの人格で、辿ってきた成育史が違っていることになります。悲観的な準人格や、楽観的な準人格も当然あるというより、解離性人格の起源は、こういうことのはずです。絶望的で悲観的で、救いがない状況に直面した人格が、その経験をしているのは、「自分ではない」という形の頭皮を行うことで、人格解離が起こるのです。

すると、一方は悲観的、他方は楽天的という人格解離になります。ここに躁鬱病的体質や素質があると、鬱状態で悲観的人格が出、躁状態で楽観的人格が出るということにもなります。

従って解離した人格のあいだでの移行が起こると、ある人格は鬱であるが、他はそうでないというような状態も当然起こりえると考えるのが自然です。

実際にはどうか分かりませんが、鬱病は、人格に付随すると考えた方がよい気分障害である以上、解離性人格ごとで、違った状態になると考えるのが妥当です。

鬱病と云っても、個人個人で症状のありようは違い、治療方針も違います。糖尿病の場合、重症か軽症かというのはあっても、この病気の原因ははっきりしています。しかし、鬱病の場合、神経伝達物質の量が多いとか少ないというような単純な話ではないのです。
 
つまり、要約すると、鬱病は人格に関係があるので、多重人格の、或る人格は鬱病だが、別の人格はそうでない、ということがありえるということになります。また、そちらの方が自然だとも云えるのです。鬱状態になると鬱病の人格が出現し、気分が明るくなって来ると、別の人格になるとも極端には云えます。
 
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この回答へのお礼

ありがとうございます。統合失調症の治療薬は人格解離を進行させるのですか。勉強になりました。
鬱は気質にも原因があるとすると各人格によって違うという見方も出来ますね。
とするとやはり一つ鬱になるとみんな鬱になるのではなく、ひとつだけ鬱になると考えてもよいということですね。

お礼日時:2002/09/19 02:59

可能性ありと考えてます。

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この回答へのお礼

ありがとうございます。やっぱり可能性はありですか。

お礼日時:2002/09/17 22:47

鬱は、神経伝達物質の不足で起きる病気じゃなかったですか?


一つだけの人格が鬱というのは、あり得ないような気がします。
インシュリンの不足した糖尿病患者が、他の人格では糖尿病でない、という事があり得ない事と同じではないでしょうか。
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この回答へのお礼

早速のお返事ありがとうございます。
>鬱は、神経伝達物質の不足で起きる病気じゃなかったですか?
私もここで引っかかるのですが、人格によっては放出の量が違ったり、Aという人格にとっては鬱になる濃度でもBという人格にとっては鬱にならないという可能性もあるかなと思っていたのですが。

お礼日時:2002/09/17 00:15

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