はじめまして。
先日、祖母から一枚の写真を見せられました。
そこには旧海軍の第一種軍装に身をつつんだ曽祖父が写っていました。
歳は40くらいでしょうか。階級章は兵曹長でした。
しかし、疑問な点が一つ。その手には軍刀が握られていました。
陸軍では曹長が曹長刀を持ってたりしましたが、海軍の准士官も
そういった慣習があったのですか?
祖母に聞いたところ誰かからの借り物でないことは確かです。
ちなみに曽祖父は大工の棟梁でもあったので技術系の長、もしくは海軍の軍属の可能性もありますでしょうか?
軍属刀なるものはネットで見たことがあります。
しかし、残念ながら祖母は部隊名までは覚えていません。
軍装や当時のことに詳しい方がいましたら教えてください。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
「旧海軍の第一種軍装に身をつつんだ曽祖父が写っていました。
歳は40くらいでしょうか。階級章は兵曹長でした」ならば、軍刀を持っているのが当たり前です。海軍では、「下士官兵」と「准士官以上」が明確に区別され、例えば艦長が重要事項を艦内に伝達する時は「准士官以上集合」と指令され、准士官以上が艦長から直接指示を受けるものでした。ですので、一水兵として海軍に入った人が長年苦労して兵曹長に昇進し、准士官となる時はそれはそれは嬉しいものだったそうです。何しろ、メシも風呂も部屋も昇進と同時にまったく別なものになりますから。
海軍将兵の冬の制服(第一種軍装)は3種類でした。
(礼服になると若干違いますが)
1.「兵」いわゆるセーラー服
2.「下士官」今の学生服のようなボタンが外に見える服
3.「准士官以上」ホック止めの「海軍士官の服」。
http://www13.plala.or.jp/gunreibu/gunsoubeya.html
に、「准士官以上」の各種の制服のコスプレが写真入で載っています。
なお、大東亜戦争中には、カーキ色で背広型の「第三種軍装」も多く着用されました。上記のホームページでは省かれています。
「兵曹長」は、下士官ではなく「准士官以上」ですので、軍服は士官と同じ、持ち物も士官と同じ、軍鑑の中での「日常の待遇」も士官と同じです。
※ 兵学校などを出た本当の士官と、兵から昇進した准士官、特務士官では実際はいろいろ違うのですが、「外見」と「日常の待遇」は同じになります。
「短剣」や「軍刀」といった、士官だけが持つものを持ち、食事は士官食、トイレは士官専用、軍鑑からの上陸条件も大幅に緩和される、ほぼ自由に手紙を出せるなど、下士官兵より大幅に待遇が良くなります。
帝国海軍の士官
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A3%AB%E5%AE%98# …
海軍は少尉以上が帯刀を許されると思っていました。
帯刀だけでなく食事もトイレも違うのですか。海軍も太っ腹ですね。
個人的に第三種軍装でネクタイを締めるスタイルはお洒落で格好良いです。
>ほぼ自由に手紙を出せる
戦時中、曽祖父は青森にいたのですが地元の農家出身の部下の方が、りんごを祖母の元に定期的に送ってくれたそうです。
それを目当てに祖母の家には近所の子供がわんさか。
食べ物が不足していた中で非常にありがたいことですね。
ありがとうございました。
No.8
- 回答日時:
公式には士官でないと装備品として軍刀を持つことは無いのですが、非公式に刀剣を持ち歩くことがありました。
特に昭和19年以降、海軍においても陸戦隊・防空隊を多数編成し始めると、基幹兵器は揃えられても、個人装備(拳銃など)は後日配布といった形で定数を揃えられない例が続発します。
こういった環境下で、まず前線配備が決った部隊で使えそうな武器をかき集める課程で、個人(実家など)所有の軍刀が持ち込まれ、それが徐々に広がっていったとされています。
また、非戦闘部隊(航空機の整備隊など)では兵器の定数が少ないため、手持ちの資材で代用兵器を作ったり、個々人の士気を高めるため、急ごしらえの軍刀を人数分揃えたりしています。
こういった雰囲気は徐々に艦艇部隊にも広がった事、乗艦が沈没した際には近隣の陸上部隊に編入され陸戦する事が容易に予想される事から私物の拳銃、刀剣の保有が大目に見られるようになった事も相俟って、本来は軍刀を保有しない准下士官層までいろいろな武器を持つ例が出てきました。
No.7
- 回答日時:
「仕官は華族。
下士官は平民。こう言う構図でした」仕官でではなく士官ですが、事実誤認です。
例証として挙げておられる
「元帥大将のみ見ていますが、爵位が無いのは、山本五十六、永野修身、古賀峯一の3名のみです」
ですが、確かに元帥府に列した海軍大将は勲功により爵位を得た人も多いですが、華族又は皇族の家に生まれたのは
有栖川宮威仁親王
東伏見宮依仁親王
伏見宮博恭王
の三人の宮様だけなんですが。
なお、別宮暖朗氏の研究によりますと「ロシア海軍の士官は貴族ばかりだった」という人口に膾炙した話もウソだそうです。ロシア海軍士官は待遇が悪いので、貴顕の子息は敬遠したようです。
また、「坂の上の雲」に書いてある「旅順艦隊指揮官のマカロフ提督は水兵からの叩き上げ、非常に稀な例」もウソで、マカロフはロシア海軍の兵学校を首席で卒業したれっきとした海軍士官です。
No.6
- 回答日時:
当時は、
仕官は華族。下士官は平民。
こう言う構図でした。
実力さえあれば平民でも仕官学校へ行けるような配慮もありました。
まともに出世した。
これはごく一部と考えて下さい。
元帥大将のみ見ていますが、爵位が無いのは、
山本五十六、永野修身、古賀峯一の3名のみです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%97%A5% …
幹部食堂は今も今も隊員食堂とは別です。
指令は、総理のような椅子で、他も宮廷のような椅子です。
隊員が茹で肉に対し、シェフ並の1級事務官が調理を行います。
また、献立も違います。
準仕官は仕官ではありません。
無論、少尉に立て付く事など出来ません。
意見具申は出来ますが、駄目だと言われればそれまでです。
一応、幹部並の待遇になれます。
聞けば頑張ろうと考えるでしょう。
準仕官は、形状的には仕官に準じた物が許されます。
(現在の自衛隊も同じです)
但し、指揮系統まで渡すつもりは無いと言う物です。
海軍も、
見れば実力主義に変わりつつあったようです。
山本五十六は、日本海海戦で奮戦し指を負傷し、一部は永久に曲がらなかったそうです。
通説よりもかなり苦労して登りつめた感があります。
曽祖父様も相当な苦悩で登りつめた物なのでしょう。
また、末期は崩壊し、
学徒=少尉と言うような状態でした。
学徒や少年戦車兵が老兵よりも偉いと言う矛盾が噴出します。
No.5
- 回答日時:
No4ですが、補足します。
海軍の「兵曹長」は、陸軍の「准尉」に相当する「准士官」の階級です。
「兵曹長」という字面から、「下士官の最上位」と質問者様が考えられ、「何で『下士官の兵曹長』が軍刀を持って士官の服装を?」と言う趣旨で質問されたのではないでしょうか。
陸軍の「曹長」は下士官の最上位ですが、海軍でこれに相当する下士官の最上位の階級は「上等兵曹」です。私自身、歴史を学び始めた頃に「兵曹長」という階級名に違和感を持ちました。
No.3
- 回答日時:
軍属の制服は軍服とは違うものですので、正式な一種軍装であれば軍属であったという事はないでしょう。
帝国海軍の兵曹長は、兵科以外の科にも存在しました。船匠(のちに工作と技術)科の兵曹長も存在したので、あるいはそちらのお仕事をされていたのかもしれません。一般に兵科以外の科の方が定員が少なく、年次補充の都合もあり、進級は早かったようです。
兵曹長は准士官ですので帽章が一回り小さい事以外は士官の制服と同じです(昭和18年制からは士官の帽章も小さくなり、見かけは同じになりました)。ですから当然、軍刀もお持ちだったと思われます。
もっとも、兵科以外の科では「俺の仕事にダンビラなんか必要ない」といって、個人で軍刀を所有することなく、写真や儀式の時だけ他の人のモノを借りて済ます人もいたようです。書名などは失念してしまいましたが、どこかの鎮守府の思い出をつづった本に、出入りの写真館から士官が軍刀を借りてくる、という件を読んだ記憶があるので、写真館や用品店が、そのようなービスをしていたのかもしれません。
故郷に引き上げてきた際、軍刀は持ち帰っていたので借り物ではないと思います(もっとも進駐軍に没収されてしまいましたが)。
>年次補充の都合もあり、進級は早かったようです。
元々職業軍人でもなく、開戦後に入隊して終戦時に兵曹長は少し昇進が早いとは感じていました。そういう理由だったのですね。
ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
詳しくはないのですが、義理の父は陸軍軍曹でしたが軍刀をいまだに持っています。
想像ですが、陸軍の軍曹も海軍の曹長も兵の中ではベテランでわがままを言える立場であったので正式ではないけど持ってもだれからもクレームをつけられなかったのではないでしょうか。わたしの義理の父も戦線になんと6年間もいた大ベテランでした。そういえば陸軍の下士官は帯刀してる方とそうでない方がいますよね。
日中戦争から戦われていたのですか。よく生きて帰られましたね。
6年も戦線にいれば、きっと小隊の裏のリーダー的存在で、
小隊長も一目おく存在でしたでしょうね。
プライベートライアンのトム・サイズモアのような方を想像します。
ありがとうございました。
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