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1μmのDLC膜を微小硬さ試験機で測定しようとしています。膜が薄いので荷重は1gf(0.0098N)以下である必要があるのですが、荷重を小さくすればするほど計測値が大きくなってしまいます(つまり荷重依存性があります)。このような場合、DLC膜のビッカース硬さはどのように評価すればよいのでしょうか?かける荷重の大きさによりHVの値が変わってきますので、例えば1gfでの計測値が1000と出てきた場合、単に1000HVと表記するのは適切でない気がしますが、表記方法は「1000HV0.001」でよいのでしょうか?(「HV0.01」という表記は見たことがあるのですが、微小荷重領域での「HV0.001」という表記は正しいのでしょうか?)
また、JIZ(またはISO)規格に則った正しい計測を行ないたいのですが、そもそも、このような薄い膜の硬度はビッカース硬さとして評価してもよいのもなのでしょうか?
どなたか詳しい方教えていただけないでしょうか?宜しくお願い致します。

A 回答 (1件)

下記は、とても適切な回答とは言えません。

少しでも参考にしていただけるならと思い、投稿します。

>このような場合、DLC膜のビッカース硬さはどのように評価すればよいのでしょうか?

うまい評価法はないものと思います。下地の影響を受けますし、圧痕による膜の密着力評価とも区別がつかなくなってしまいます。
ビッカース硬度が従来から使われてきたこと、他に適切な評価法が見当たらないため、DLC膜においてもビッカース硬度が使われているものと思います。
ビッカースによる膜の硬度試験の問題を補うため、圧入の速度も考慮するなど、いくつかの方法が提案されていますが、まだ従来に代わるものはないようです。また、下記のURLを参考にしてください。
http://www.jstage.jst.go.jp/article/sosei/48/562 …

>単に1000HVと表記するのは適切でない気がしますが、

実際には、このような表記をするのがほとんどだと思います。

>JIZ(またはISO)規格に則った正しい計測を行ないたいのですが、

「正しい計測」とは何でしょう? いじわるで言っているつもりではないのですが、そう受け取られたらごめんなさい。
「規格に則った」ということは、皆が同じ手順で行うという意味で「正しい計測」です。しかしながら、「規格に則った」が物理的、化学的に適切な計測かというと、そうとは限りません。たまたまそのときに行われてた方法が規格に採用されるに過ぎません(一昨年、ISOに関連する会合で、”声の大きさ”で決まるという説明を受け、おどろきました)。
バルク材のビッカース硬度試験にしても、材料による弾性回復の差異は考慮されていないと思います。それでも、再現性のある値が得られ、実用上意味が大きいため、広く使われてきました。しかしながら、膜になると試験条件によって値が変わり、その値の再現性に疑問がでてきます。

ご質問文から、何らかの物理的に比較評価できる値を得たいという考えが伝わってきます。ビッカース硬度を参考にとどめ、ナノインデンテーション、スクラッチなど、別の指標を探ってみたらいかがでしょうか。
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この回答へのお礼

大変ご丁寧に回答いただき、ありがとうございます。お礼が遅くなり済みません。実はナノインデンターは持っているのですが、上司よりナノインデンターではなく微小硬さ試験機でHVを出せるようにと言われいろいろと調べていました。調べれば調べるほど微小硬さ試験機での薄膜の硬度評価は難しいということがわかってきました。おっしゃるとおり「正しい計測」というと話がややこしくなりますが、ある程度他の文献値などと比較評価できるレベルでのHV値が欲しいと思っていました。ですが、難しいことがわかったため、ナノインデンターを使う方向で検討したいと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2008/03/24 21:54

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