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契約書の押印欄に記載する住所は、法人であれば本店所在地ということになっていますね。
もし、登記されていないけれども、実際に事業所のある場所(●●支店など)を記載して、代表取締役名+代表者印押印、とした場合、法的に問題あるでしょうか。
代表者印を押印する場合は、会社を代表して代表者の誰々が契約した、という意味合いを持つ(あとからそんなことは合意していない、と言わせない)
と解釈していますが(これ自体正しいでしょうか?)、住所を記載する意味が今ひとつ理解できていません。ご教示いただければ幸いです。

A 回答 (2件)

住所は、契約当事者を特定するために記載します。



仮に、同名の会社が存在し、代表者もたまたま同姓同名であったときは、区別できなくなります。そうでなくとも、会社名と代表者名だけでは、第三者が見て「本当にその会社か」を特定できません。

このような事態を避けるため、住所を記載しています。


会社が事業所等を複数持っている場合に、いずこの住所を記載するのが良いかについては、契約書の機能に着目する必要があります。

契約書は、紛争が生じたときに証拠として働く機能を有しています。既に述べたとおり、住所は契約当事者を特定させる機能を有していますから、紛争発生時には、契約書記載の住所をも用いて当事者を特定することになります。

このとき、その住所に確かに相手方が存在することを証明するには、登記簿謄本(登記事項証明書)を利用すれば簡単です。言い換えると、登記された住所を契約書に記載しておけば、いざというときに相手方の存在の証明が簡単です。これが、登記された住所を契約書に記載する意味です。そして、支店登記は、一般的にはあまりなされていません。

したがって、契約書記載の住所は、登記された本店所在地が望ましいといえます。

登記されていない実在の事務所の住所を契約書に記載するときは、一般に、証拠としての力が若干弱くなる(場合によってはかなり減退する)ことを念頭に置く必要があります。この点で、法的に問題があるといえます。

後は、契約内容の重要性などを鑑みて、相手方が登記のない支店所在地を記載することを望んだとき・記載してきたときは、その契約書につき支店所在地でも許容するのかどうかを個別に判断するのが良いといえましょう。
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この回答へのお礼

詳細なご説明ありがとうございました。
あとで紛争が発生した場合のことを想定すると、慎重を期するべきということですね。このあたりは経験不足で見えにくい部分なので、とても参考になりました。

お礼日時:2008/03/26 15:39

事業所の所在しない住所を書けば問題ありですが、登記されているか否かは、契約の効力に影響を及ぼしません。

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この回答へのお礼

会社の所在が間違いなければ問題ないわけですね。
(本店ではない)事業所のある部署が取引する場合、その事業所の住所の記載を求められることがあるので不安だったのですが、クリアになりました。ありがとうございました。

お礼日時:2008/03/25 21:47

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