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警察官・刑務官受験者です。現代文の不明点です。

次の文の趣旨として妥当なのはどれか。

コミュニティとは単に社会集団でもなければ、同じ場所に住んでいる諸個人の無関係な集合でもない。それは互いに所属しあいかつ何かを共有する集団である。コミュニティ神話を共有することは、自分たちは同一であるから互いに所属しあい共有しあっていると感ずることにある。この感情の狭さは、強い愛情関係における所属の感覚や共有と対照してみると最もよくわかる。ドゥニドルージュモンが見事に特徴づけたように、深い親密な関係にみられる共有関係は、特殊性、つまり他者の特異性を愛することから成長するのであって、均質な存在のなかに自分を没入することから生ずるのではない。しかし首尾一貫したコミュニティイメージの純化においては、「他者性」を愛するよりはむしろ怖れることのほうが優先である。この怖れから経験の偽造物が生み出される。類似していたいという願望の表現である「われわれ」感情は、互いに深く見つめあう必要を回避する方法である。その代りに、人々は互いについてすべて知っていると想像するのである。そして彼らの認識は、自分たちが如何にして同じでなければならないかということを思い描くことにかわる。
 このように「われわれ」感情は、局外者にとっては実際上大変異なった生活をしているような印象をうける人々や、実際にはほとんど何も共有しあっておらず互いの生活において殆ど何も重要な関係がないように見える人々のあいだにも成長しうる。

A(正解)
コミュニティにおいては、互いに異なっていることを怖れるために、同一であるという偽造的な性格を帯びた感情が共有されている。

B(不正解)
コミュニティに見られる「われわれ」感情は、類似していたいという願望に基づくものであって、実際に共有されている感情ではない。


5択の問題ですが、いつも残りの2つで延々と悩んでしまいます。そして、いつも不正解のほうを選択してしまいます…。「互いに異なっていることを怖れる」「偽造的な性格を帯びた感情が共有」なんて箇所は本文中のどこにもないのに、なぜAが正解でBが不正解だとわかるのですか?

宜しくお願いします。

A 回答 (7件)

> 本文中の「類似していたいという願望の表現である「われわれ」感情は、互いに深く見つめあう必要を回避する方法である。

」ということから読み取ればよいのでしょうか。
その前の2文もです。

> 感情は、あくまで回避する方法でしかない
そうは言っていないと思います。「回避する方法“だ”」とは言っていますが「回避する方法“でしかない”」とまでは言っていません。

> われわれ感情は、何も共有しあってない人々でも持っている、ということではないのでしょうか。
何も共有し合っていない人々“でも”持っているとは言っていますが、「われわれ」感情を持っている人々は何も共有し合っていないとは言っていませんし、ここでの共有の目的語は「われわれ」感情ではなく「何か」です。
「われわれ」感情そのものが共有されているかどうかについては直接的な記述はありませんが、
> 人々は互いについてすべて知っていると“想像する”のである。
> そして彼らの認識は、自分たちが如何にして同じでなければならないかということを“思い描く”ことにかわる。
とあることから、「われわれ」感情は相手がどう思っているかとは関係なく自分の中に生まれ得るものと言っていると読めます。しかし、ここでも、共有していないとは言っていません。相手も「われわれ」感情を持っているかどうか、つまり、「われわれ」感情を共有しているかどうかについて言及しておらず、共有しているかどうかは「われわれ」感情の条件として挙げられていません。
しかし、選択肢Bでは「「われわれ」感情は共有されていない」となっており、共有されていることはないと断言してしまっています。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

>何も共有し合っていない人々“でも”持っているとは言っていますが、「われわれ」感情を持っている人々は何も共有し合っていないとは言っていません

こういった点が、とてもややこしいなと感じました。しかし、後半の部分についても、わかった気がします。

お礼日時:2008/04/10 19:57

 このような小難しい文章を、「論説文」と言います。

検索してみて下さい。
   http://www.geocities.jp/nm3032nakatsu/genkoku/gk … 論説文の読解方
 それが正しいと証明するには、「帰納法」(きのうほう)と「演繹法」(えんえきほう)があります。検索してみて下さい。
 論説文が読者を納得させる方法は、もっぱら「演繹法」です。無意識の精神構造など、数値では証明できない事柄を扱うからです。その構造を明らかにすることにより、読者に『なるほど』とか『そう言われれば、確かにその通りだ』と思わせるように出来ています。

 では、本題。私なりの言葉のイメージ・解説。
 「コミュニティ」…例えば、町内会がまず頭に浮かびます。その他、マンションの管理組合、PTA、最近ではmixiでしょうか。町内会の内輪で、マンション建設反対運動への賛否が分かれる場合があります。特に勝ち目の無い訴訟で、負けたら多額の訴訟費用が掛かる場合に起きます。町内会費が高い場合にも、分断が表面化します。普段は“共有部分”を核に、同質な者の集団として振舞います。
 「神話」…ここでは辞書の二番目の意味で使われています。集団的な思い込み、共同幻想、を暗喩(メタファー)していますが、実体は明らかではありません。
 「コミュニティー神話」…後の「コミュニティイメージの純化」以下の部分から考えて、自分たちが同じであること(同質性)が神話の(純化された)核心であることが読み取れます。
 「この感情の狭さ」…他者の特異性(異質性)を愛する強い愛情関係と対照的な、同質性しか認めない狭量さ。
 「強い愛情関係」…例えば、恋人、親友、夫婦など。自分と違う部分を尊敬、尊重するような関係。異質性がその関係を成長させる点でコミュニティーとは対照的である。
 「経験の偽造物」…“同質性”を確認するような経験の偽造物。コミュニティー神話に同じ。実際には経験していないが、他者性(異質性)への恐れが見せる共同幻想。
 「「われわれ」感情」…「われわれ」と表現することで、“異質性”を認識することを避けようとする感情のこと。

 選択肢Bは、内容が誤りです。実際に共有されていないのは、「われわれ」感情ではなくて、事実としての“同質性”です。同質だと思っているのはコミュニティーの「神話」であり、実体が明らかではない幻想だからです。

 筆者が「…である」「…ではない」と規定しているのであれば、それについて自分では納得できなくても、それを前提に論理の組み立てを考えなければなりません。その辺りが、くだらない論説文だと難しく感じる所以でしょう。
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この回答へのお礼

専門的なコメントをありがとうございます。

>実際に共有されていないのは、「われわれ」感情ではなくて、事実としての“同質性”です。

”「他者性」を愛するよりはむしろ怖れることのほうが優先である。この怖れから経験の偽造物が生み出される。”
”類似していたいという願望の表現である「われわれ」感情は、互いに深く見つめあう必要を回避する方法である。”

本文中にある、このあたりから判断するという考え方であっていますでしょうか。そうならば、たぶん、大丈夫だと思います。

お礼日時:2008/04/10 20:06

つづきです。



「suunanさんがおっしゃりたいことは、わかります。」
言いたい事がわかるというのは言いたい通りに言えていない者に
向ける言葉なので相手の不備を具体的に示す必要がありますが、
欠けています。
「不正解の選択肢にも、正解といえるだけの条件が揃っていると感じ」
にも具体性がありません。
ふたつの選択肢は問題を解決するべきで「ある」「ない」の
二律背反なので両方が正しいという事はありえません。
〔みずから持ち出した話題について何々が問題である
とのべている=解決すべし〕であり、
二律背反なので一方を論証するだけでじゅうぶんです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

>二律背反なので両方が正しいという事はありえません。
>二律背反なので一方を論証するだけでじゅうぶんです。

そーなんです!!僕もそれはわかっているんです。それを実践する
のがとても難しく、いつも残り2択で延々と悩んでしまうんです。

またわからなくなってしまったら、いただいたコメントを読み直
し、復習したいと思います。

お礼日時:2008/04/10 19:59

「互いに異なっていることを怖れる」は


原文「他者性(=特異性)を愛するよりはむしろ怖れることのほうが優先」の要約であり、

「偽造的な性格を帯びた感情が共有」は
「~この怖れ(共有感保持が損なわれることへの恐れ)から経験の偽造物が生み出される」と同じです。

したがって、あなたの
「~なんて箇所は本文中のどこにもない」
は誤りです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

ここで、suunanさんがおっしゃりたいことは、わかります。しかし、一方で、不正解の選択肢にも、正解といえるだけの条件が揃っていると感じ、悩んでいます。

もしよければ、不正解が不正解な理由についても、ご説明していただけないでしょうか。

お礼日時:2008/04/07 21:27

この部分が気になりますが・・・



しかし首尾一貫したコミュニティイメージの純化においては、「他者性」を愛するよりはむしろ怖れることのほうが優先である。この怖れから経験の偽造物が生み出される。類似していたいという願望の表現である「われわれ」感情は、互いに深く見つめあう必要を回避する方法である。


おじゃましました。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

>この部分が気になります

そうですね、僕もそう思います。しかし、他にも色々と気になる部分があるので、悩んでしまっているのです。

お礼日時:2008/04/07 21:25

なぜAが正解か?


 それは問題作成者がAを正解としたからです.
 国語の問題回答に真理は不要です.問題作成者の思いを
 読むこと(どういう回答をして欲しいか,最近流行の
 空気を読む)が重要です.

 自分には正解が読めませんが..
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この回答へのお礼

>自分には正解が読めませんが..

僕もそうです。だから質問しているのです。

お礼日時:2008/04/07 21:23

> 「互いに異なっていることを怖れる」


「「他者性」を~むしろ怖れる」のことです。

> 「偽造的な性格を帯びた感情が共有」
「この怖れから経験の偽造物が生み出される。~~そして彼らの認識は、自分たちが如何にして同じでなければならないかということを思い描くことにかわる。」の部分です。

> 類似していたいという願望に基づく
この部分が本文にはありません。本文では、望んで類似したいのではなく、類似していないことを恐れるためにやむを得ず類似を選択している、要するに仲間はずれを恐れ、仲間でいるために類似しようとしていると言っているのだと思います。

> 実際に共有されている感情ではない
この部分も本文にはないと思います。実際にはなにも共有していない場合もあり得るとはありますが、「実際に共有されていることない」とはどこにも書いてないと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。


>望んで類似したいのではなく、類似していないことを恐れるためにやむを得ず類似を選択している

これは、本文中の「類似していたいという願望の表現である「われわれ」感情は、互いに深く見つめあう必要を回避する方法である。」ということから読み取ればよいのでしょうか。感情は、あくまで回避する方法でしかない、ということが言いたかったということでしょうか。

>「実際に共有されていることない」とはどこにも書いてないと思います。

本文中には、「われわれ」感情は、局外者にとっては実際上大変異なった生活をしているような印象をうける人々や、実際にはほとんど何も共有しあっておらず互いの生活において殆ど何も重要な関係がないように見える人々のあいだにも成長しうる。と記されてあります。われわれ感情は、何も共有しあってない人々でも持っている、ということではないのでしょうか。

お礼日時:2008/04/07 21:22

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