
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
当然、資源の問題もあるでしょうが、一番は軍の反対であると考えています。
中国のように一党独裁政権の場合、「軍の支持」というのは欠かせません。
軍首脳というものは、軍事的利点を放棄する政策決定を、政権担当者が行なうことを嫌います。
民主主義が機能している国家では、文民統制されているので、そのような決定をしても、政権が崩壊することはありませんが、独裁国家ではそうではありません。
独裁国家は軍の支持が、政権維持の最重要事項の一つで、支持を失えば一気に政権崩壊することも珍しくありません。(ソ連の崩壊など。)
アジアの新興二大強国、人口10億以上を誇るインドと中国はヒマラヤという、近代戦の主力である陸上機動戦力部隊(戦車や装甲車主体の戦力)が、戦時に越えることの困難な自然の障壁で接しています。(インド・中国双方共に、峠の点を守ればよい安定な国境線です。)
この戦略的要地を放棄して、国境防衛が点からチベット高原地帯の長い線となることを、軍首脳部が受け入れるはずもありません。(チベット亡命政権を受け入れているインドにとって、チベットが独立すれば国境線は全く安全。対して中国軍は国境防衛の負担が大幅に増加します。)
<参考> 北方領土問題について
北方領土問題も同様です。ロシアも現在のところ半軍事独裁政権です。ですから、政権維持には軍の支持が欠かせません。
アメリカより潜水艦の性能が劣っているロシアでは、戦略核ミサイル搭載原子力潜水艦(アメリカの核兵器に対する抑止力)を、オホーツク海にひそませています。
オホーツク海は、「ロシアの内海」なのでアメリカより性能の劣る潜水艦でも安全なのです。
もしアメリカの同盟国である日本に国後・択捉島を返せば、オホーツク海は「安全なロシアの内海」ではなくなってしまいます。
歯舞・色丹返還論が出てくるのは、ロシア側としては、この2つは軍の反対がなく返還可能だからなのです。(地図で島の位置を確認してください。)
北方四島をまとめて返してもらうためには、アメリカに沖縄を返してもらった時のように、日露安全保障条約を結んで国後・択捉にロシアの軍事基地を日本のお金で維持し、札幌にロシア軍司令部を置く位の譲歩を日本が用意しない限り、ロシア軍首脳部を納得させることは不可能でしょう。
尚、中国は鄧小平が権力を握って外国資本の導入を始めて以降、対外領土問題を解決していっています。
ロシアとは妥協が成立し、フィリピンとも南沙諸島の石油共同開発について交渉成立、インドとも国境確定に向けた交渉を始めています。
この回答へのお礼
お礼日時:2008/04/11 22:55
詳しいご説明ありがとうございました。
正しいか否かは別として、軍事的に確かに中国にとっては当然手放したくない地域であること良く分かりました。
No.5
- 回答日時:
地勢的な観点からいえば、いかなる大国といえども些細な領土にも妥協しません。
例えばロシアからみて北方4島などモスクワでも何人が知っているのかというほどですし、
尖閣諸島などに至っては小さな島でしかありません。
それでも、中国やロシアはあれだけ広大な土地を持ちながらも執拗に保持したがります。
これは将来的に何があるか分からないためです。
現時点ではなんでと疑問に思われることが数百年後には助かることもあるのです。
北方4島ですらあのような感じですから、広大なチベットを手放すのは問題外です。
現在のチベットに関する直接的な利益は資源、及び周辺大国インドへの安全保障です。
チベット独立→インドと同盟→チベットにインド軍常駐なんてことになったら冷や汗ものです。
チベット族を分断することも重大な安全保障の確保になります。
これは現在でもクルド人などに対して行われていますが、
チベット族はチベットだけでなくあちこちに分散しています。
分散させたままの方が力が蓄えられないので都合が良いのです。
チベットは中国と敵対するのは目にみえていますから
独立後にそれらが集結できる拠点の存在は異常な脅威になります。
タリバンが少数ながらも勢力を維持できているのはパキスタンに拠点があるからです。
その他にも権益の確保や中国国内の軍部の制御、
国連での発言権強化など色々に影響します。
現在、中国の大気汚染は深刻ですが、ヒマラヤやチベットなどのすんだ空気を使って
これを浄化できないかと考えている人達がいます。
これなども将来的に何があるか分からないことへの具体例といえます。
この回答へのお礼
お礼日時:2008/04/11 22:45
Google Earthを見てはじめて知りましたが、チベットは本当に広大な地域なのですね。恥ずかしいことに今まで知りませんでした。
いろいろご説明ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
今の中国の国家主席である胡錦濤の出世のきっかけとなったのが、チベットです。
彼が88年に46歳で貴州省党委員会書記からチベット自治区の党委員会書記(チベット支配のNo.1ポジション)に異動になってから、徹底的にチベット人を弾圧し、それが党中央に評価され、現在の地位にまで上り詰めるきっかけとなりました。 そんな思い入れの強いチベットで、反中国運動が高まるのを中国の最高責任者として看過できるはずがありません。
No.3
- 回答日時:
まずは地政学的にチベットは世界の屋根といわれる地球の中心だということです。
軍事的にもここを抑えておく意味はでかいです。
ここにミサイルの基地でも作ったらインドやパキスタンは
恐ろしいでしょうね。
今のところ資源云々はわかりませんが、これだけ広大なエリアですから、
石油にしろ希少金属にしろ宝庫と言えるでしょう。
最大の理由。
中国人は二本足は親以外、四本足は机以外みな食べるという
ことわざがありますが、
中国語と漢字を使う地域は中国なんだそうです。
そうです。そのうち日本も併合されます。元は属国以下の蛮国ですし。
中国人が一度口に入れた食べ物を離すわけがない。
そのへんが一番大きな理由だと思いますが。
No.2
- 回答日時:
チベット地域に共産党が行ったのは国民党と共産党が戦争した時代(国共内戦期)、神権政治の行われていたチベット周辺で民衆が共産党を歓迎したからです。
困難な時期の共産党を支えたということでチベットの共産党指導者は中国共産党内部で有力勢力です。
(日本でいえば関が原の前から徳川方に付いた大名みたいなものです)
明治維新の時だって徳川幕府に利益のある会津藩は無能で情勢把握できない藩主に進言(諫言)した部下は虐殺されます。
新政府軍が領地に入ると本拠地の城はなかなか落とせなかったが反政府軍の領地の農民は領主に一揆起こします。農民は新政府軍を歓迎した。
(そういう意味では会津の支配階級は白虎隊のように子供でも自らの特権維持しようとしたし、武士階級は東北や北海道に逃げたので残ったのは農民出身者ばかりです(長州への恨みという言い方は観光業界の創作です))
チベットも旧支配階級は国外に逃亡したが地元民は(欧州などで騒ぐ割りには)現状は改善されているわけです。20世紀になっても神様や神官僧侶が支配していた国なんて日本やタイやカンボジアやネパールやブータンくらいです(^^)
チベットは絶対主義やっていたから国民の人権が保障されていたわけではない。
No.1
- 回答日時:
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