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小学校時代一度も音楽で2以外の成績をとった事のない20代の男です。

クラシック音楽はめったに聞きませんが、いったい素晴らしい指揮者とそうでない指揮者とはどこに違いがあるのでしょうか?故カラヤン氏や小澤さんなどが有名な指揮者だという事実は知っています。でも、どこにそれを決める要因があるのでしょうか?素人な考えで言うと音楽演奏は指揮者よりも楽譜や演奏者によって違いは出るかもしれませんが指揮者によって違いが出るとは考えにくいのです。もちろん私のようなど素人がボストン交響楽団を指揮したとしてもいい演奏は出来ないでしょうが、音楽を理解できている人たちの演奏であれば、例えば中学の音楽の先生が指揮した場合とカラヤン氏が指揮した場合では大して違いはでないんじゃないかなぁと思うのですが。どうなんでしょうか?

また、もっと驚くのはその養成所があることです。間違いがなければ東京芸大の音楽学部には指揮科があると思うのですが、いったい4年間でどんな事を勉強されているのでしょうか?4年間も指揮棒を毎日振る練習をしたら僕でも立派な指揮者(プロと言う意味で)になれるのではないかなと考えてしまうのですが。別に冒涜的な意味はないです。ただ、僕は音楽が出来なかった分、以前からすごく興味のあった質問です。指揮者それぞれにきっと「くせ」というのがあるんだろうなとは思うのですが、一体それはどんなことなのか、演奏家にとってはそれがどれくらい重要で、聞き手にはどんな意味を持つのか、お分かりなられる方がいらっしゃったらご講義ください。

A 回答 (6件)

こんばんは。


仰るとおり、指揮者というのはただオーケストラの団員を前に大げさに身振り手振りをしているだけに見えますよね。ごもっともなことだと思います。しかし、指揮者の違いというのは実をいうとオーケストラの違い以上に大きいものだったりもします。
では、指揮者の仕事とは一体何か、というとですが、これはただ単に楽譜に書かれている音符を間違いなくオーケストラの団員に弾かせたり、拍を刻んだりするだけではなく、楽譜に書かれていること、そして書かれていないことを分析し、そしてそれを的確にオーケストラに伝え、さらに自分の耳でその指揮者が好む音にして、オーケストラに出してもらうというのが一番重要な仕事なのです。
指揮者は、オーケストラの団員や楽器のソリストとは違い、自分で音を出す楽器を演奏しません。ということなので、音楽を間違いないように演奏することに必要な、いわゆる練習というものはもちろんしていません。普通の楽器の演奏者ならばとにかく自分が一人の時間は楽器の練習に打つこんでいるわけですが、その間、指揮者は多くの場合じっくりと楽譜を読み込んでいるのです。ただ、音符がこうなっているとか、楽譜を暗記するとかそういうことではなく、作曲家が何を望んでいるのか、または、自分だったらこの音楽をこうして表現しようと思うが、それにはどうしたらいいのか、などを考えるために集中して楽譜を読み込みます。こうして、熟読した楽譜を再現するために今度は、オーケストラとのリハーサルに望むわけですが、ここからが本格的な指揮者の仕事の始まりになります。
オーケストラの団員は個人個人でとにかく演奏する音楽を各自、またはそれぞれのパートに別れて徹底的に練習してくるわけですが、全体で練習するとなるとやはり、これは話が違ってきます。バラバラとまではいいませんが、それぞれが思い描いている音楽はバラバラで誰か一人がきちんと統率をしなければならないわけですが、それが指揮者になります(曲にもよりますが、もちろん、まったく演奏できないわけではないのですが)。
指揮者はこのバラバラ(念のためにもう一度だけ断っておきますが、強すぎる言葉かもしれません)の状態を統率して演奏してもらうときに、先ほどの楽譜の読み込みをして自分なりに「解釈した」音楽を演奏してもらいます。そのなかには、テンポの設定(遅い、早い)、音のバランス(低音を強くするか、高音を延ばすか)、音色(ビブラートをどのようにかけてもらうかなど)、音の強弱(大きい音はどれくらい大きいのか、小さい音はどれくらいまで小さくするのか)、など、研究に研究を重ねてきたことをオーケストラに練習の際に事細かく指示を出していきます。このようにして、指揮者は自分の思い描いた音楽をオーケストラに演奏してもらうわけですが、これが聴衆の耳に届くときにはまるで違って響きます。音楽の表情、オーケストラの出す音色、統率感などが大幅に変わります。
このあたりが大ざっぱにいってしまえば指揮者による音楽の違いになります。
さて、上手い指揮者とそうでない指揮者はどこで分かれてくるのかといえば、一つは楽譜を解釈する力(オーケストラはもとより聴衆も納得しない解釈だってあります)、とその解釈したものを的確にオーケストラに伝える力に大きな差が出てきます。学校の指揮科というのは、どうやらこの辺を教えているようですよ。技術としての指揮法、指揮者としての心構え(マニアックな話になってしまいますが、ウィーンの名物指揮科の教授は猿回しの猿になれ、のようなことを言って教えていたそうです)、そして、楽譜の解釈などというのを徹底的に教え込むようです。でも、指揮者はやはり実際にオーケストラを振ってなんぼなので実際にはちゃんとチャンスをものにしないと伸びないというのはいうまでもないですけど。
まぁ、これだけさんざん、長々と書いてしまいましたが結局、聞いていただくのが一番わかりやすいと思います。ということで、同じ曲、同じオーケストラ、同じ頃の録音をお勧めしておきます。いずれも名指揮者です。
ベートーベン交響曲第5番『運命』 オーケストラ:ウィーン・フィルハーモニー
指揮者は、
○レナード・バーンスタイン
○クラウディオ・アバド
○カルロス・クライバー
あたりを聞いてみてください。いずれもユニバーサル・クラシック(ドイツグラモフォン)から出ています。どの演奏がいいとか悪いとか、そういうことには言及しません。好みもありますから。でも、いずれも演奏がかなり違って聞こえてきます。
最後になりましたが、カラヤンと中学の先生とでは恐らく雲泥の差がつきますよ~^^。
ひえー、長くなってしまいました。もし最後まで読んでいただけたら、ほんとうにありがとうございます。
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございました。
予想に反して短い間にたくさんの回答をいただきました。失礼かもしれませんが、回答を下さった方全員に同じ内容のお礼文をコピー&ペイストで送らせてもらいます。
皆さんの回答から分かった、一つの事は、きっと画家に同じ風景や人物を描かせたら、違う絵が出来上がるのと同じような事なのでしょうね。
回答の一つに「指揮者の仕事は指揮台に立ったときに90%の仕事が終わっている」というもなるほどと思える回答でした。
ずっと今まで疑問に思っていた事ではありましたが、何気に質問したつもりだったので皆さんの熱い・心のこもった回答に驚きがありました。皆さんの時間を割いて、回答(みなさんの経験を含む)を下さった事にあらためて感謝します。
特にEvidenceさんの回答が分かりやすかったです。

お礼日時:2002/11/09 12:35

高校生の時に吹奏楽をしていました。


指揮の先生が替わると、何故だかは分かりませんがそれまで出なかった音が出たりしました。(管楽器は息を吹き込んで音を作りますので、技術と体力が無いと、高い音が出ないのです。)当然、演奏そのものも変わります。
素人の指揮者(中にはセミプロの先生もいらっしゃいましたが)でも違いが出るわけですから、これがプロの指揮者となると…
楽譜のの解釈は人それぞれありますし好き嫌いも別れる所ですが、最終的に人の持つ能力以上の能力を引き出す力を持った指揮者に「素晴らしい」「偉大な」といった形容詞が付くのだと、あくまで個人的に思っております。
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございました。
予想に反して短い間にたくさんの回答をいただきました。失礼かもしれませんが、回答を下さった方全員に同じ内容のお礼文をコピー&ペイストで送らせてもらいます。
皆さんの回答から分かった、一つの事は、きっと画家に同じ風景や人物を描かせても違う絵が出来上がるのと同じような事なのでしょうね。ただ素人にはどれがいいかとは区別がつきにくいところでしょうが。(特に僕などには)
回答の一つに「指揮者の仕事は指揮台に立ったときに90%の仕事が終わっている」というもなるほどと思える回答でした。
ずっと今まで疑問に思っていた事ではありましたが、何気に質問したつもりだったので皆さんの熱い・心のこもった回答に驚きがありました。皆さんの時間を割いて、回答(みなさんの経験を含む)を下さった事にあらためて感謝します。

お礼日時:2002/11/09 12:31

全く縁のないひとから見たらそう見えるんでしょうね


私も専門家ではありませんが 学生のとき若干コーラスを
かじってました。
テンポが判ればいいじゃんと思われるでしょうが
指揮者によって同じ曲でも微妙な違いが生まれるのです
確かにオーケストラも一流なんですが 作曲家の
残した楽譜からいかにその作曲家が表現したかったことを
読み取るか これは才能だと思われます。

1番の方もおっしゃるように 全体をまとめる仕事です。
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございました。
予想に反して短い間にたくさんの回答をいただきました。失礼かもしれませんが、回答を下さった方全員に同じ内容のお礼文をコピー&ペイストで送らせてもらいます。
皆さんの回答から分かった、一つの事は、きっと画家に同じ風景や人物を描かせたら、違う絵が出来上がるのと同じような事なのでしょうね。
回答の一つに「指揮者の仕事は指揮台に立ったときに90%の仕事が終わっている」というもなるほどと思える回答でした。
ずっと今まで疑問に思っていた事ではありましたが、何気に質問したつもりだったので皆さんの熱い・心のこもった回答に驚きがありました。皆さんの時間を割いて、回答(みなさんの経験を含む)を下さった事にあらためて感謝します。

お礼日時:2002/11/09 12:35

一応経験者です。


疑問に思うのは理解できます。

指揮者の仕事は棒をふることではありません。
極端に言うとおそらく指揮者が一度もリハーサルに立ち会わず、ぶっつけで棒ふるだけだったら、それ程演奏に違いは出ないのではないかと思います。

演奏家は一応指揮者なしでも演奏はできます。
でも演奏家は意外と曲全体を聴いていない人が多く自分に関係のないパートを知らない人も多いです。
ですから各パートが聴き取りやすい弦楽四重奏などの小編成は指揮者なしでも全然大丈夫です。

その点、指揮者は曲全体、全てのパートを一番見渡せていて、自分のイメージに演奏を近付けるべく「ここをこうして」という指示をリハーサルでだしていくのです。
曲に対する理解力、その曲をどう仕上げるかということが大事なのです。
そのため指揮者によって同じ曲でもテンポやダイナミクスの付け方が変わります。

中学の音楽の先生程度じゃ
『なんか変だけどどこをどうしたら良くなるのか分からない』という状態になるか、もしくは『なんか変なこと』にすら気付かないでしょう。

有名な言葉ですが
「ステージに立った時、すでに指揮者の仕事の90%は終わっている」
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございました。
予想に反して短い間にたくさんの回答をいただきました。失礼かもしれませんが、回答を下さった方全員に同じ内容のお礼文をコピー&ペイストで送らせてもらいます。
皆さんの回答から分かった、一つの事は、きっと画家に同じ風景や人物を描かせたら、違う絵が出来上がるのと同じような事なのでしょうね。
回答の一つに「指揮者の仕事は指揮台に立ったときに90%の仕事が終わっている」というもなるほどと思える回答でした。
ずっと今まで疑問に思っていた事ではありましたが、何気に質問したつもりだったので皆さんの熱い・心のこもった回答に驚きがありました。皆さんの時間を割いて、回答(みなさんの経験を含む)を下さった事にあらためて感謝します。

お礼日時:2002/11/09 12:36

こういうのは言葉を尽くしてもわからないんですよねぇ(^_^;)。


実際に聞き比べていただくしかありません。
…と言っても答えにはならないので、とりあえず説明を試みますと…。

音楽を理解しているものに言えることは、「譜面が全てではない」
ということなんですよ。作曲家が譜面に書いたものを演奏するだけなの
だから、誰がやっても同じ、ということはまずありえません。
細かいテンポ、音の強弱、楽器間のバランスの取り方、
そういったものを全て譜面に盛り込むことは不可能ですし、
仮に盛り込んであったとしても、数値化されていたり客観的な
表記がなされているわけでも無いので、そこに指揮者による
解釈の違いを生む余地があります。さらに言えば、指揮者の恣意で
わざと一部譜面と違った演奏をすることもあるくらいです。
こういったものの積み重ねが演奏者(指揮者を含む)の性格とか、
クセとか、そういったところの違いになってきます。

それが万人受けするのか、一部に受けるのかが、
著名な演奏家になれるのかなれないのか、というところでしょうね。
そういった「スタイル」を掴むための勉強をするためにたとえば
芸大なりに行くわけですけど、行って勉強したからと言って、
みんながそんなものがつかめるわけではありません。
生まれながらの感性とか才能が大きく左右します。

ほかの事で例えれば、たとえば小説を読むときの事がありますね。
文字だけ読んでいればみんな思い浮かべることは一緒か、
というと、でてくる人物の姿や声、周囲の情景など、
みんな違っているわけです。これが漫画であっても、
登場人物の声とか時間経過の受け取り方なんかは読者により
違ってきます。だからこそ、たとえばアニメ化したり
映画化・ドラマ化された作品にしばしば不評の声が上がってくる。
そんなようなものです。

ちなみに、演奏者や指揮者が一緒だからといって、
同じ演奏ができるわけではありません。ホールの込み具合、
聴衆の反応、指揮者や演奏者の体調や感情、年齢や技術力、表現力、
そういったものによって演奏はがらっと変わって来ます。
というわけで、ジャズほどではないにしても、クラシックだって
「誰が」「いつ」「どこで」「どの楽団を」振ったのかによって、
名演か凡演?かが分かれる。そういうことでは無いでしょうか。

…とにかくまぁ、試しに聞き比べてみましょうよ。
別に大作でなくともいいですし、レンタルがなければ
廉価版や中古のCDでいいですから。
同じ曲でもこれほどバリエーションに富んでいるのかと、
目からうろこが落ちること請け合いですよ。
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございました。
予想に反して短い間にたくさんの回答をいただきました。失礼かもしれませんが、回答を下さった方全員に同じ内容のお礼文をコピー&ペイストで送らせてもらいます。
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回答の一つに「指揮者の仕事は指揮台に立ったときに90%の仕事が終わっている」というもなるほどと思える回答でした。
ずっと今まで疑問に思っていた事ではありましたが、何気に質問したつもりだったので皆さんの熱い・心のこもった回答に驚きがありました。皆さんの時間を割いて、回答(みなさんの経験を含む)を下さった事にあらためて感謝します。

お礼日時:2002/11/09 12:36

指揮者の役割は、あの場で棒を振ること以外にも


演奏会までの練習の総責任者の役割もあります。

練習で指示を出す人間が、駄目だと練習になりません。
また、演奏のタイミングを指示する指揮者が、下手だと
いかに一人一人がうまく演奏しても全体としてはバラバラになります。

私自身は、指揮者の勉強をしたことがない
(演奏したのだって学校のクラブの話だし・・・)
ので、詳しくはわかりませんが、指揮者は全部の楽器について
知っていなければなりません。そういう勉強をするのでは?
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございました。
予想に反して短い間にたくさんの回答をいただきました。失礼かもしれませんが、回答を下さった方全員に同じ内容のお礼文をコピー&ペイストで送らせてもらいます。
皆さんの回答から分かった、一つの事は、きっと画家に同じ風景や人物を描かせたら、違う絵が出来上がるのと同じような事なのでしょうね。
回答の一つに「指揮者の仕事は指揮台に立ったときに90%の仕事が終わっている」というもなるほどと思える回答でした。
ずっと今まで疑問に思っていた事ではありましたが、何気に質問したつもりだったので皆さんの熱い・心のこもった回答に驚きがありました。皆さんの時間を割いて、回答(みなさんの経験を含む)を下さった事にあらためて感謝します。

お礼日時:2002/11/09 12:37

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