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スイスは永世中立国と言われていますが、国際社会の中でスイスはどのような
役割を果たしているのでしょうか?

中立ということは、A国がB国に対してトンでもない国際法無視の侵略をして、世界が
B国を守らなければならない情况にあっても、中立国はそれをだまって見ている事しか
出来ないわけですよね?

もし世界でそういう情况が起こったとき、スイスはどのような政策をとるのでしょうか。
そういう情况が解決したときに、スイスはA国、B国の復興に対して同等の支援をするのでしょうか?

また、なぜスイスは国際社会の中で「永世中立」を貫き通せるのでしょうか。
スイスの食料自給率や、エネルギー自給率は世界に比べて高いのでしょうか。

スイスには徴兵制があり、軍事力も世界有数と聞いた事があります。

これについても詳しく教えて下さい。

A 回答 (4件)

 大体のことは先の人が述べていますので、私は少し補足させていただきます。

まず中立に関してですが、中立というのは敵の他国への侵略に関して無関心でなければならない他、多くの人が忘れていることですが、戦争当事国の自国の利用も阻止しなくてはなりません。ですから、もしA国がB国に対して、国際法を無視して侵略したら、中立国は基本的に何もすることはできません。ただし、A国が自国(中立国)を利用しようとしたら、具体的には自国の領海内、領空内を通過するとかしたら、それを阻止するために行動しなければなりません。これは中立国としての地位を守るために必要な措置であり、また中立国としての義務です。また当然のことながらA国やB国に対して、軍事力はもちろん、軍事力以外の物資、つまり食料や武器などを援助することもできません。自国の民間会社がA国やB国の武器を製造していた場合はどうなるかはちょっと分かりませんが、やはり敵にしてみれば利敵行為であるので中立とは言えないと思います。よって政府は中立を守るためにその会社に対してA,B両国に対し禁輸措置を取るだろうと思います。それと紛争解決後の支援ですが、これは中立だろうと参戦国であろうと別に関係ないと思います。A国は侵略国だから援助しては駄目だ、という規則はありません。
 よって中立国としての地位を守る為にはどうしても軍事力が必要になります。理論的には「非武装中立」というのは有り得ません。自国は他国を侵略しなくても、軍事力がなければ他国の利用を阻止することができないからです。もちろん卓越した外交力がその国にあればいいのかもしれませんが・・・ ですからあくまでも非武装中立は厳しい言い方ですが、「運頼み」の中立政策と言えます。あくまでも非武装中立を通そうとしたら、現実的には他国に自国の安全保障の代行を依頼するしかないと思います。この場合も自国で軍事力を持たないだけで、軍事力に守られていることには変わりありません。
 さてスイスが第二次世界大戦中も永世中立を守り得たか、という点ですが、スイス自体が山岳国家で天然の要害であったこと、強力な軍事力を保有していたことがあげられると思いますが、厳密な意味でスイスが中立を守っていたか、と言われると甚だ疑問が残ります。というのもスイスはナチスドイツと取引があったのではないか、と疑われるからです。もちろんこれは中立の「当事国に自国を利用させない」という定義に引っかかりますから、このようなことがあれば本来は「中立」とは言えなくなります。で、疑わしい点というのはナチスドイツが被占領地から収奪した莫大な資産がスイス連邦銀行に預けられていた、ということです。これは公に認められていることですが、当時のスイス政府が「ナチスの資産を保管する代わりにスイスを侵略しない」という約束をナチスと結んでいた可能性があります。
 スイス以外にも第二次世界大戦で中立を宣言し、最後まで中立を守りきった国はわずかながらあります。しかし本当の厳密な意味で中立を守りきった国はあっても一カ国、あるいはないかもしれません。北欧のスウェーデンにしてもここには大きなボールベアリング工場がありました。ここが製造するボールベアリングはほとんどがナチスドイツに輸出され、彼らの機動力の素であり、当初の快進撃を支えた戦車に使われました。スペインも中立を守りきった国のひとつですが、当時のフランコ独裁政権は内戦で枢軸国の支援を受けた経緯があり、ヒトラーはフランコに対し、参戦するようにたびたび働きかけていました。ですからフランコの参戦を得るためにたまたま枢軸国が侵略しなかっただけで、ほとんど枢軸国側とみなして構いませんでした。たさ参戦はしていませんし、連合国も敢えて敵を増やすようなことはしたくなかったので、攻撃はしませんでした。そういうことでスペインはどちらの攻撃を受けることもなく中立を守りきったわけです。皮肉なことに第二次世界大戦で一番中立を守りえたのはスペインかもしれません。
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この回答へのお礼

詳しい説明ありがとうございます。
中立を守ることはとても大変な事だと感じました。

「日本は中立国になるべきだ」という話を聞いたのですが、
中立国になるメリットが未だに分かりません。

中立国は本当に世界平和に貢献しているのでしょうか?

いろいろなサイトを見ているうちに、なんだか自分勝手な
外交政策だな、と感じる所が多いのですが…間違ってますか??

お礼日時:2002/11/12 17:08

個々の国の政策等詳細については検索で[国名、永世中立、中立政策、PKO]などと


入力して調べてください。たくさんの情報が集まるでしょう。それらの国の在日大使館のHPへアプローチする手もあります。
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この回答へのお礼

度々ありがとうございます。

教えて頂いたキーワードで検索してみました。

日本の外務省のホームページがこんなに使えるとは、始めて知りました!

スイス大使館のホームページが作成されていなかったのは残念でしたが…

ご回答頂きありがとうございました。

お礼日時:2002/11/12 16:58

永世中立国はスイスだけのように思われますが、スイスは歴史が古いだけです。

現在ではコスタリカ、オーストリア、フィンランド、ラオスなどが中立国です。

スイス:ナポレオンはヨーロッパを席捲した後、最終的には敗れましたが、その戦後処理のウイーン会議でスイスのような小国を中立国として独立を保証することが決められています。スイスの永世中立は周囲の国々との条約に基づくもので、自衛策としての軍隊保持までは禁止されていません。従ってスイスは国民皆兵の武装中立国です。世界への貢献は、国際機関の本部をおいたり、国際会議場を提供したり、また國際赤十字やPKO、レスキュー隊の国境を超えた活動などで行っています。
中立国として国連にも非加盟だったが今年の国民投票で加盟することになりました。

コスタリカ:スイスとは対照的に一方的に永世中立を宣言し軍隊も放棄しています。国連加盟。国連大学を招致したり、中米和平に努力して大統領がノーベル平和賞を授与されたりしています。

その他の国については省略します。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

スイスはPKOに参加していたんですか。始めて知りました。
具体的にはどのような活動を行ったのでしょうか。

コスタリカは軍隊も放棄しているとありますが、オーストリアやフィンランド、ラオスは
スイス同様、武装中立国なのでしょうか。

自分でも色々調べてみようと思います。参考になるご意見ありましたら
またご回答下さい。

お礼日時:2002/11/09 23:50

> もし世界でそういう情况が起こったとき



実際、第二次大戦のときにそれが起こったのですね。
スイスは1815年のウィーン条約で永世中立国となりましたが、
連合国、枢軸国のどちらにも加担せず、中立を貫き通しました。
黙ってみているというよりも、もともと関心を持たないからこそ、
他国も争いの仕掛けようが無い、ということになるでしょうか。
中立なのですから、戦後他国に対し支援をしたということも
なかったと思います。ただ、それゆえに国際機関の本部が
おかれることも多いですけれど。それに、日本が連合国に
降伏するときも、正式な外交チャンネルはスイスの各国在外公館を
通じたものだったかと思います。

第二次大戦当時、永世中立国はスイスだけではなく、
ベルギーやルクセンブルクも永世中立を宣言していたのです。
しかし、軍事力に乏しかったことや、地理的に防衛が困難だった
こと、さらに土地が肥沃だった(耕地や鉱物資源)こともあり、
あっさりとヒトラーに破られてしまいました。
両国ともこれにこりてか戦後、永世中立は破棄しています。
なお、大戦中にドイツに併合されていたオーストリアが、
戦後永世中立を宣言していますね。

スイスの場合、軍事力もさることながら、
金融業が盛んで経済的な力が大きいことも、
永世中立を守りやすい条件と考えられます。
軍事力については、スイスは中世までヨーロッパの傭兵の
一大供給地であったという伝統があり、また、精密機械の
技術力が高さを応用して兵器でも優れたものを作っています。
食料については具体的な数値はわかりませんが、
もともと山岳地帯で耕地に恵まれず、牧畜ぐらいが関の山、
といったところでしょうかね。自国で食えないから傭兵で食ってた、
という話もあります。エネルギーについては、水力発電は盛んですね。

ざっとこんなところでしょうか。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

中立を貫くということは、ある意味、国際社会において無責任になると言うことなのでしょうか?

永世中立を貫くためには、軍事力だけではなく食料自給率、エネルギー自給率も高くなくては
いけないのではないかと思いましたが、食料自給率はそれ程でもないみたいですね。

この間、「世界平和のために、日本もスイスのような永世中立国にならなければならない」
と言う話を聞きました。

それが本当なのか、また、永世中立国になればどのような
国際貢献が出来るのかを自分で考えてみたくなりこの質問をしました。

大変参考になる回答を頂き、本当にありがとうございました。

お礼日時:2002/11/09 23:40

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