アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

人間は360度の視界を持つことはできません。
目が二つしかなく、前方に揃っているからです。

単純な発想で考えると、視界は全方向にいきわたる方が、生存の上で有利だと私は思うのですが、なぜ「うしろは見えなくても良い」という進化の仕方をしたのでしょうか?

どなたかおわかりになる方いましたら、教えて頂けると助かります。
よろしくお願い致します。

A 回答 (16件中11~16件)

目が前についている動物は、ヒト、サル、ライオン、ネコ、など


主に、捕食者側の動物です。
食べられるリスクが低いので、後ろ側の視野を必要としないから
目が前に来たというのが一般的に言われていますが、
もっと大切なことがあります。
目が前にくることで、一つの物体を二つの目で見ることが
可能になります。
すると、ヒトでは左右の目はおよそ6.4cm(男性)、6.2cm(女性)と
離れていますから、左右の目に映る物体の像はすこしづつ違ったものに
なります。
左右の目に生じる像の違いのことを両眼視差と呼びます。
この両眼視差から、物体までの奥行き(距離)を推定する能力
が目が前に来ている生物には備わっています。
例えば、携帯でメールをしながら、左右の目を交互に閉じてみると、
手前にある携帯は大きく左右に動くと思いますが、
それよりも奥にある、机や部屋の壁にはあまり移動(像差)
が起こりません。
この像の差分は普段意識されませんが、
両眼視差に特化した処理メカニズムが脳内に存在することが
知られています。
このように、視差を使えば、対象までの距離がはっきりわかるので、
補色行動に対して大変有利に働きますし、普段の生活でも有利です。
机の上に乗っかっているペットボトルやペン
までの距離がはっきりわかると
いろいろ役立つと思いませんか?
しかししかし、
両眼視差を作り出すためには、
同じ物体を両目でとらえなくてはいけません。
人間をはじめとした捕食者側の動物は、
この視差の情報を積極的に得るために、
目を前に持ってきて、
単一の物体を両目で見るという作戦を進化させました。
ヒトの有効視野がおよそ180°ですが、およそ120°に相当する
部分が両目で見ることが出来る部分になります。
このように考えると、
必要がなくなったから、
後ろを見なくなったのも確かに一理ありますが、
むしろ、
必要だからこそ、
両目で見ることが出来る範囲を大きくした。
その結果、後ろの視野が犠牲になったという仮説がたちます。
この他にも、信号検出という視点からも、両目でとらえること
には意義があります。
えさをとるためには、
えさという信号を正しく、拾わなくてはなりません。
視覚処理は信号検出をやっているわけです。
信号がないのに、「ある!」と言ってしまったり、
信号があるのに、「無い!」と言ってしまったり
していては生きていけません。
片目で信号検出をやるときに比べ、
両目で信号検出をやれば、
間違う可能性がぐっと低くなります。
このように、同じものを二個の目でみることには
多大な利益があります。

ですが、これらは、
今の所仮説の域を出ませんので、
こんなところで、
こんな長文を書いてしまい
大変
後悔しています。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
興味深く読ませて頂きました。

両目で見るとなぜ距離がわかるのか?というメカニズムは前から不思議に思っていたのですが、眼が微振動していることと関係あるのでしょうか?

進化の系統を見るとカンブリア紀以降は、ほとんど眼が二つ以外の動物は淘汰されてしまったみたいで、もし生き残りがいたらどんな進化をしたのか興味深いです。
眼が二つしかないから、横につけるか、前に揃えるか、という二つの選択肢しかないのではないでしょうか?
もし四つあれば、二つを前に、やや後方側面に左右一つずつというデザインもありうると思うのですが。これが私の中では最強です。空想にすぎませんが。

信号検出についてはどうでしょうか?片目だと見間違えて、両目だと間違えないということの実例はなかなか思い当たらないのですが。それとも自覚できていないだけなのでしょうか?

これまで頂いた回答から推測すると、眼が視界を狭めても前方に二つ揃う大きな要因は、眼の個数が二つであるという「しばり」によるのではないでしょうか?
では、そもそもなぜ眼は二つになってしまったのでしょう?

ぜひ思うところがありましたら、またお聞かせ下さい。
よろしくお願い致します。

お礼日時:2008/06/22 21:25

No.2 です。

面白いですね。

人間は、「気配」として視界を外れた後方の情報を、感じ取っている
わけですよね。それは、文明が発達し、人間の能力を補うような、
技術が進歩するにつれて逆に退化していったのではないかと思います。
おそらく、日常の生活に危険で溢れていたような大昔には、鋭い
感性で、背後の「気配」も感じ取っていたと想像します。

そして今度は、秋葉原の事件のように、突然背後から襲われるような
危険が、今後さらに増えて行ったとしたら、もしかしたら、再び
視野を含めた感覚能力の進化があるのかも知れませんが、その前に、
何かの形でそのような能力を補う技術が開発されて、人間自身の
能力は、やはり退化の方向に進むような気がします。

元の質問から脱線してしまいましたね。今の状態から、360度の
視野を想像すると、いろんな不具合がありそうですが、ゼロベースで
考えると、あり得ない話ではないと思います。たまたま、今の状態が
選択されただけの話ですからね。本当に面白いです。この質問の
お陰で、とても刺激を受けました。ありがとうございました。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

改めてご回答ありがとうございます。

「人間の技術」を独立変数Xとおいて、「気配を感じる能力」を従属変数Yとおけば、Xが増加するにしたがってYは減少するという関係が見られるかも知れません。私はそういう関係に気付きませんでした。
↓こんな感じ?
Y=-aX

さらに「視界の広さ」をZとすれば、無理矢理こんな仮説が立てられる。

X=Y=-aX

と、こんな感じで全て表現できれば、物事は何でも理解しやすいのですが、実際はここまで単純化できませんね。
たぶん現状ではXの増加速度に比べてYの減少速度は遅い。
それに技術力Xが一定のレベルを超えると、新しい感覚器官まで逆に開発して、脳に埋め込む可能性がある。
どっちもこの単純な関係式では説明されません。
でも新しい変数の導入をすれば、もっと現実を細かく正確に捉えられるかも知れません。
例えば「脳の判断処理速度」や「人の寿命」などです。

一つの疑問について、意見がもらえるということは、それだけ多くの関係する変数が発見できる可能性が高まるし、その相関関係もやがておぼろげに表現できるようになるかも知れません。

そういう思考自体は、いずれ何かを生み出す時の糧になるような気がします。
だから、直接の結論は出なかったとしても、こうして意見が頂けるのはとても有難いことです。

ありがとうございました。

お礼日時:2008/06/22 18:34

人間は古来より他の動物に比べ天敵が殆どいないことなどもあり自身の


背後を見る必要がありませんでした。
また人間は知能が高いので物を作るために必要な指などを目の代わりに
進化させてきました。
逆にライオンなどの天敵が多いシマウマは相手を発見し走って逃げるた
めに300度以上の視野と早く走れる足を進化させてきました。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

この回答を読んで、「進化のコスト」について、考え始めました。人間はすでに強い。なら、なぜこの上視界を広げる必要があるのか?

逆にもし、無理矢理にも上げようとしたら、どの程度のコストが必要だと言えるでしょうか?

視界を広げるというのは「大変」なことだというのはわかります。
なぜなら、そのためのハードウェアとソフトウェアを同時に入手しなくてはいけないし、しかも偶発的にDNAがそのような配列になるのを待つわけですから、そのためにはたくさんの人間と、強力な淘汰が起きないと、進化は進みません。

でも、いまや人間はDNAと生物の構造について、多くのことを知りつつあります。よりすぐれた能力への「進化のコスト」は軽くなっているのではないでしょうか?DNAの変異は人工的に操作できるわけですから。

この先の未来を考えると、360度視界を持てる人間が生まれることはありうるような気もします。お金さえ払えば。それは一意的な自然の法則によってではなく、人間の欲望によって叶えられるかもしれません。

SFですかね…^^;

お礼日時:2008/06/22 14:41

#2の方と被りますが現状でも人間は奇跡的な情報処理能力を持っています。


が、後方にも目が付いていれば当然今の倍の処理能力が必要になると思うので「それは無理」という事で前方に集中したんじゃないかと思います。

前一個後ろ一個よりは前にLRで付いてた方が良いですよね。。。。。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

今の人間の脳のスペックで、いきなり視界だけが360度になったら、激しく混乱すると思います。
ですが、もし進化の結果そうなったのであれば、その人間はすでに情報処理の仕組みも含めて持ち合わせていることと思います。

ところで人間は、五感を統合して一つの判断を行うという、大変優れた脳の機能を持っていますので、その凄まじさを考えるとこの脳(進化のポテンシャルとでも言いますか…)なら視界が360度になっても、それを処理できるのでは?と私は期待してしまいます。
でも、おそらくその場合にも、視界の中心点は前方のどこかにあって、後方はぼんやりとした周辺視野ということになるのかもしれません。
中心点が複数あった場合は、判断決定能力が鈍りそうです。
中心点とは、脳が集中して見ようとしている対象の位置です。
もし並列して、離れた二つの状態を詳しく認識できたら、それは本当に凄いと思います。人格があたかも二つ存在するかのようです。不可能なんですかね…?絶対無理とは言えない様な気も。

お礼日時:2008/06/22 14:22

面白い発想ですね。

こういうことを思いついて考えるというのは、
とてもいいことだと思います。私もちょっと考えてみました。

もし、人間が自由に移動できる足や、自由に回る首がなければ、
もっと広い視界が必要だったと思います。そういう足や首があるので、
後ろが見えなくても良かったということではないでしょうか?

広い視野を持つと、それだけ視覚からの情報量が増えますから、
それだけの処理能力も必要になるでしょう。360度の視野があると、
前方、後方の考え方も、全く違うものになっていたかも知れません。

また、今の人間の視野が、ぼんやり見えているのも含めて約180度と
考えて、それがそのまま 360度になった場合、日常生活でも困った
ことも起きそうです。まず、気が散ってしょうがないですね。
全く生物学的ではありませんが、全てが見えないからこそ、一方向、
一点に集中できるという利点もあるように思います。

なお、こういう問題は仮説はあっても、正解というものはないように
思います。誰かが決めたことでもないし、自然淘汰されて現在のような
形態になったはずですから、そのことから考えると、結果的にこの
形態がこの環境の中で生き残っただけ、という答えにもなるかも
知れません。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
おっしゃるとおり、「結果的にこの形態がこの環境の中で生き残っただけ、という答え」にもなるかも知れません。きっとそうだと思います。

しかし、付随して皆さんがどのようなことを考えたかはとても勉強になります。

ご指摘頂きました「全てが見えないからこそ、一方向、一点に集中できるという利点」には、なるほどと思いました。
脳は感じるだけではなく、判断もしなくてはいけませんから、感覚情報の総合量よりも、判断速度において有利だったのかも知れません。
同じ速度なら、やっぱり情報量が多い方が有利だと言えると私は思います。でも、そのような速度はきっと出せないのでしょう。脳の処理速度は何で決まるのか、それが今度は疑問になってきました…

生物が生き残る戦略は多面的なものだと気付きました。

お礼日時:2008/06/22 14:09

危険が多かったのではと想像しますそれで安全をさらに高めるために前方だけで精一杯だったと思いますカメレオン等はいろいろな方向を見れま

すが擬態等の相手を惑わす方法を人間は持っていないのでより危険回避のために後立体的に距離を見るために前に持ってきたと考えます(こたえになったかな?)
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

脳みその処理が追いつかないというのは、私は懐疑的です。
視界が360度なければ確実に死ぬ世界というのがあれば、ちゃんとそれに適応した生物がいたと思います。そのような神経ネットワークは、今の脳のネットワークの延長線上に捉えられるという気がします。
もちろん証明なんてできないですけど。

それから立体的に見るのに目が二ついることはわかりますが。例えば前に二つ、後ろにも二つ、というように目の数が増えれば両方とも立体的に見えると思います。

カンブリア紀の生物は、目がたくさんある生き物もいたわけですし、場合によってはそういう進化もあり得たのではないかと推測します。

「前」と「後ろ」という感覚が生まれた起源までさかのぼらないと、その理由は捉えられないのかも知れませんね。
そんなことを思いました。

お礼日時:2008/06/22 13:59

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!