仕事柄、人の死が近くにある職業。
今まで、何度かそんな人たちと会話をしたことがあります。
看護師さん、消防士。。。(戦争体験者もそうかな。)
その人たちの話す、亡くなった方、重傷な人の話を聞いていて、
自分の感覚より、まるで、おもしろおかしく話すように感じて違和感を覚えたことがあります。
もう助かりそうにない人の話をなぜ冗談交じりに笑顔で話すのか。
ずっと、ほんわか疑問に思っていましたが、
でも、あまりに本業の人の会話のオーラからか、不謹慎だと思えず、
なにか、自分に関わりのない他人の死を私より正確に捉えているように思えました。
人の死が近くにある職業の人にとって、他人の死というのは、
そのような仕事に就いていない人に比べて、捉え方に違いがあるでしょうか?
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
非常に難解なテーマですね。
「死」の捉え方に違いがある事に対しては、それでもイエスの立場をとります。それは「体感」とか「疑似体験」の多さから、人により判断の基準が違うからに他なりません。そう思います。私がまだ、小学生の頃は「死」は身近な存在ではありませんでした。ただ、大好きな母親とも、やがては別れの日が来る……子供心に理解はしているつもりでしたが、それを認める気持ちにはなれませんでした。「なんとなく漠然とした黒い空間」…それが私の「死」のイメージでした。死ぬ事への恐怖感は、当時の私には「大きな存在」でした。
学生の頃、母親が病気で入院しました。病状も日毎に悪くなっていた頃です。病気が何であるかも医師にさえ解らなかったそうです。ある日、母の妹さんから口にでた言葉が印象に残っています。「悪いけど、もうアカンよ。たぶんダメだろうね。」
信じ難い言葉と言うより、信じたくない言葉でした。
その母親も、看護婦として戦争中を生き抜いた経験を持っています。「爆弾が落ちて、周りは怪我人だらけ。片足が無くなって、もう手術した所で助かりそうにない人もたくさんいたね。だけど、ほかっておけないし、出血を観ただけで気絶する同僚を横目に、仕事をしてきたそうです。」
父親も戦争経験者です。時々、戦争中の話をしてくれました。「何のためにここに居て、こんな事してるのだろう?」そんな疑問もあったそうですが、それこそ生きるか死ぬかの世界だったそうです。当然ですが、敵もたくさん殺したそうです。ただ、幼い私に対しては、今でいう「ゲーム」感覚のような話し方で、解説してくれていたようです。
「体感」とか「疑似体験」の多さから、死に対する捉え方に違いがある…そう思います。あれだけ死に脅えていた私でさえ、この頃は、感じ方が随分変わりました。「明日死を迎える事になったとして、それを受け入れるだけの生き方をしてきたのか?」納得できる人生だったか?後悔する事は無いのか?……時々ですが、こんなことを自問自答しながらいますね。
「命はやがて終焉を迎える」と言うあきらめから来ているのか、「そういう事も含めて人生なんだ。」との悟りの境地を身にまとったのか、………正解の言葉にはなりませんが、そう思い込むようにしています。それで、普段は平静を装おう事ができます。
違和感を覚えた……のは、捉え方に違いがあるだけでしょう。たくさんの「体感」とか「疑似体験」は、消化剤みたいなモノか、免疫力みたいなモノなんでしょうね。経験値の違いですよ、きっと。
「死」の変わりに「仕事」の文字を当てはめて考えてみました。例えば家に関する仕事を私が100回したとします。100回の経験は、「家」の存在を様々な角度や価値観で判断できるようになったとします。たった1枚のチラシ広告を見て「家」を購入する人の多さに驚きもします。たった1枚の広告で「5,000万円の家が即日完売」という事もしばしばです。少なくとも、判断基準(経験値)をたくさん持っている私からすれば、ある意味信じられない状態でもあるわけです。
そんな私に誰かが「家」について質問してきたとしたら、おもしろおかしく話すようにするかも知れませんね。それがその人の一生を左右する「買い物」であったとしてもですよ。捉え方に違いがあるからでしょう。
この回答への補足
ありがとうございます。
丁寧なご回答に、いろいろと思い浮かび、、ひとことで参考になったとも勉強になったとも言えず、うーん。と唸ってしまいました。。。(考えがまとまらない。;)
ですが、大変感謝しています。
No.10
- 回答日時:
「ステっちゃう」は誤解ですね。
言葉自体、一般人が聞くと「捨てちゃう」?と勘違いしそうですが、これは医療用語、いわば隠語とでもいうのかな?
詳しくはこちら。
http://homepage3.nifty.com/Mary3/ingo.html
~隠語編
ステる---患者さんが亡くなること。ドイツ語の「シュテルペン」からきている。
「00さん、昨日ステったんだよ。」
「00さん、もうすぐステりそうなんだけど・・」
という風に使う。最初、なんのこっちゃ、ってカンジだったけど。
医療関係者は別に悪気があって使ってるわけじゃないでしょう。
質問の答えとしては、そういう人もいるでしょうが、そうでない人もいる。
なんか自分にとって悲しいことを人に話さなくちゃいけないとき、わざと冗談にまぎれて言ったりしませんか?
私も覚えがありますが、冗談に紛らわさないと人前で泣けちゃうんですよ。
それから、現実があまりにも厳しすぎる前線で働いているような人の場合だって同じです。
笑いに変えなきゃ現実の重さに押しつぶされそうになるんです。
職業慣れしてる人もいるでしょう。でも実は職業慣れしているように見せかけているだけで、蔭では熱い涙を飲み込んで仕事をしている人だってかなりいると思いますよ。
この回答への補足
ありがとうございます。
私は、#3の方のその部分は何のことか分かりませんでした。
(ですので、その部分はちょっとスルーしました。)
#3の方が誤解してるのかどうかは分かりませんが。。
大変参考になりました。ありがとうございます。
私も、さほど大きくない病院に入院した事があり、
手術直後にいた部屋の隣の部屋に、眠っている患者さんと看護師さんが居たんだと思います。
看護師さんは、患者さんの命が浮いたり沈んだり、見つめていたんだと思います。
弱りそうになると、「あぁ~!○○さん、がんばって!!」という声がけが聞こえてきました。。。
その病院ではよく洗濯物干し場で看護師さんたちがタバコを吸ってました。
その声がけしていた看護師さんを干し場で見たことはないので、タバコは吸わない方だと思いますが、退院後の通院の時に駐車場で見かけた彼女はまったくどこにでもいるような普通の若い女性でした。
看護師さんや消防士(生々しい事故の現場に救急車で向かうこともあるでしょう。)たちが、どんな視点で死を見つめ、冗談をどんな風に使いこなしているのか興味があります。
でも、たぶんその職に就かないと解らないことなんでしょうね。
No.9
- 回答日時:
> 人の死が近くにある職業の人にとって、他人の死というのは、
> そのような仕事に就いていない人に比べて、
> 捉え方に違いがあるでしょうか?
あります。
葬儀を行う前に、見も知らずの死体を清めると思いますが、
気持ち悪がったりしていては仕事になりません。
物と同じ感覚です。
ありがとうございます。
実は、先日、知人が亡くなり、告別式に立ち会いました。
斎場というのは、いろんな業者も出入りします。
私は、亡くなった知人とは短い間でしたが苦楽を供にしたので、別れはかなり重かったです。
そのあと、待ち時間にロビーいると、何かの業者と思われる男が弁当をバクバク食べてました。
きっと、斎場のロビーで昼食をとることはよくあるのでしょう。
たぶん、私が若かったら、その彼の姿を見た時、
(てめー場所をわきまえろよ。)と思うでしょう。
でも、なんか、、亡くなった者と悲しむ者が側にいるところで、今のオレには、昼食が一番大事とばかりに美味そうに食う姿を見て、
(それでいいのかもな。飯を食うって大事だよな。)と思えるような気がしました。
上手く言えませんが。
No.8
- 回答日時:
そりゃどう考えても「人の死」に関わる回数の桁すら違いますもの。
どんなに笑おうが、冗談で済まそうが、死ぬとはどういうことか
「理屈以外のところで」身にしみていれば、出てくる言葉なんて
自然と真実をついた中身になるんじゃないですか?
知らない人間が偉そうに言うよりも、知ってる人間が笑い飛ばした方に
説得力を感じるのもそんなにおかしなことでもないと思いますが・・・・
ただ、私が思うに日頃そうであっても、
身内の死に対面した時にも私と同じように差異があるようには思えないのです。
死に対してというより、「仕事上の死」あるいは「まったく関係の無い人の死」に限定した場合。
のような気もしますが、いかがでしょう?
ありがとうございます。
No.7
- 回答日時:
現場の重さをユーモアで払拭するというのもあるかも知れません。
ユーモアには「~にも関わらず笑う」という意味もあるそうですから。
最前線で敵の弾が頭をかすめてる最中にも外国人はユーモアで極限状態を
乗り越えようとしたりしますし。
この回答への補足
参考になった件数が1つ付いてますね。
(私はこの質問では参考になったボタンは押しません。)
私も参考になりました。
ユーモアは必要。 でも、その奥にもっと深い意味があるような、気も。
ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
他人の死の場面や、臨終に何度も出くわす機会の多い職業では、耐性ができていると思います。
対象に深く感情移入していけば、冷静で客観的な判断もできなくなります。
だから仲間内の雑談では飾り気のない会話になったとしても別に不思議ではないでしょう。
老人施設や障害者施設で働く人にとっても同じだと思います。
蛇足ながら、最近流行り?の「言い換え」や「平仮名に書き換え」は、本質を隠す偽善的な単なる言葉狩と思えます。
ありがとうございます。
感情移入に歯止めをかけるためでしょうか。
言い換えや置き換えは、さほど気になりません。
言葉尻を獲るのと変わりないのでは?
言葉の選択を指摘されると意図しない方へテーマが流れてしまいます。
話を刷り替えられるのを防ぐ意味もあるでしょう。
No.3
- 回答日時:
そんなことを言う看護師に遭遇したことがあります。
(ご質問を読んで、昔、私が入院していたときのことを思い出しました)ある看護師(正確にいえば看護学科の学生)が私のベッドの傍らに来て話し始めたこと。
「脳の手術を受けたばかりの人がいて、ステッちゃいそう」
あたかも面白いニュースを知らせるかのごとく言ったのでした。その看護師はフツーの人でしたが、なにを考えていたのでしょうねえ。
そういえば、落語家さんも死をテーマとしてつかいますよね。
笑いや冗談が単純に「不謹慎」と思ってる私のものの捉え方が浅いのでしょうか。そうも言えるのだろうか。
ありがとうございます。
No.2
- 回答日時:
あると思います。
深刻そうな顔をしてれば済む人と、自分がどうにかしなければならない人では、自ずと違わざるをえないと思います。
どうにかしなければならなかったら、自分が潰れずに遂行する方法を探らざるを得ないでしょう。
ありがとうございます。
負荷を逃がす術? とは思ってましたが、
耐性・良くも悪くも麻痺?かなとも。
しょうがい者と接する仕事の方の雑談でもギャップを感じたことがあります。
看護師さん、愛煙家やコーヒ好きが多いイメージあります。
笑いは必要なのかもしれません。
どう見つめ、どう情報処理しているのか、、
なんか、自分の知らない次元にいるようで、気になります。
No.1
- 回答日時:
冗談ではいってないでしょう。
>なにか、自分に関わりのない他人の死を私より正確に捉えているように思えました。
正しく伝えるように、でしょ。
また、最近の人は、真顔で言ったら逃げないですか?
真顔で言っってると思います。
また、質問者さんは、そういう人の、こころの奥底を見たことありますか?
耐えれますか?
ちじんで、法律系の医者がいます。
事件ばかり、関わって、心身とも疲れ、家族にも話せず、頭から離れず、最近、離婚した人もいます。
こころの負担を考えたことありますか?
誰にも相談できないのってありますよ。
生死にかかわれば。
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