先日、『日本の失敗と成功』という本を読みました。
その中で、先の大戦での真珠湾攻撃を失敗とし、山本五十六を批判する内容の文がありました。
真珠湾攻撃をせずにハル・ノートを世界に公表しアメリカが悪いという形で戦争を始めるべきだったという内容です。
そうすれば長期化せず早めに戦争は終わってたということです。
歴史に『もしも』はありませんが、仮に真珠湾を攻撃せずに上記のとおり戦争をしていれば、早めに講和ができていたのでしょうか?
なにか釈然としないところがあり質問させていただきました。
皆さんのご意見を聞かせていただければ幸いです。
No.17ベストアンサー
- 回答日時:
>また、真珠湾攻撃もしなければ、硫黄島あたりでアメリカ兵が2万人死傷者をだしたとき講和ができた。
ということのようです。真珠湾攻撃をしていないドイツですが、アルデンヌ攻勢においてアメリカ軍は死傷者行方不明合わせ約7万人の犠牲を出しましたが、講和できませんでしたよね。
他にも死傷者数万人の戦いはありますが、やっぱり講和できませんでしたよね。
ドイツはアメリカ国民の気質とやらを理解できていなかったからでしょうか?
それとも、ドイツは「講和なぞ臆病者のすることだ」と思っていたのでしょうか?
また、損害をそれなりにだせば講和に応じてくれるというならであれば沖縄戦が挙げられるでしょう。
沖縄戦においてアメリカ軍は10万人近い死傷者を出していますね。
劣勢な戦力で相応の戦果を挙げたというなら硫黄島と同じですね。
その本の著者は、真珠湾をしていなければ硫黄島の戦果で講和できるけど、沖縄戦では講和はもう手遅れと考えているのでしょうか?
なんていうか、第二次世界大戦において「もし~~していれば勝てたor講和できた」の話はファンタジーの一種と思ったほうがよろしいかと思います。
きっとアメリカ国民なら世論云々で・・・・というのはぶっちゃけ実態が無いので余計幻想を抱きやすいものでしょうね。
「もし~~だったらもっとよくなっていた」というのは人の常ですから、そういう夢を見たいという気持ちだけは理解できますが。
回答ありがとうございます。
講和ということに関して、日本とアメリカの戦争観には相当なズレがあったのかもしれませんね。
アメリカとしてはどんな理由があったとしても、当初からとことんやるつもりだったのかもしれませんし。
>「もし~~していれば勝てたor講和できた」の話はファンタジーの一種と思ったほうがよろしいかと思います。
私もそのとおりだと思います。
そのため、この本には釈然としないところも多いのですが、ある意味議論できるだけの内容であったため、今回題材として質問させていただき、たくさんの人にご意見をいただきました。
まことにありがとうございました。
No.16
- 回答日時:
アメリカ国民は、
日本が真珠湾攻撃を行った→日本をやっつけよう
ではなく、
日本が真珠湾攻撃を行った→日本とイタリアとドイツとその他枢軸みんなまとめてやっつけよう
と考えることのできる柔軟さを持っています。
真珠湾攻撃にイタリアやドイツは関わっちゃいませんが、それでもイタリアやドイツと戦うのにアメリカ国民は戦争に特別反対しちゃいませんね。
ユダヤ人開放や商船被害を理由にしたかったらもっと早くでもよく、何も真珠湾攻撃まで待つ必要はありません。
また、日本の国際的な評判は満州事変以降ちょっとヤバイくらいに落ちています。
ハル・ノートの内容を見てアメリカが悪いと言ってくれるのは、よほどの親日家か、かなりのアメリカ政府嫌いのどちらかの人くらいでしょう。
フィリピンやグアムが攻撃された→米国民「リメンバーナントカ。卑劣な日本をやっつけよう」
マレー半島や蘭印が攻撃された→米国民「禁輸政策や日本の資産凍結したのにまだ懲りてないとは。調子こき過ぎている日本を懲らしめるか」
真珠湾攻撃やハルノート云々があろうがなかろうが、アメリカ国民は全く問題無いと思われてなりません。
我々はアメリカ国民に幻想を抱いているだけではないでしょうか。
回答ありがとうございます。
>ハル・ノートの内容を見てアメリカが悪いと言ってくれるのは、よほどの親日家か、かなりのアメリカ政府嫌いのどちらかの人くらいでしょう。
そうですね。公表することにそれほど効果はないかもしれません。
ただ、ハル・ノートをアメリカ国民に公表し、仮に数パーセントの人しか、日本の立場を理解してくれないとしても、しないよりはしたほうが良いということなのでしょうか。
また、真珠湾攻撃もしなければ、硫黄島あたりでアメリカ兵が2万人死傷者をだしたとき講和ができた。ということのようです。
しかし当時、アメリカ国民の気質がわかっていなければ、それはできないことであり、また日米の戦争に対する価値観や考え方が根本的に違っていれば、講和などは最初からありえないのかもしれません。
No.15
- 回答日時:
>ただ、軍令部をはじめ周りの反対を押し切り、リスクを背負ってやった
>わりには、結果的にはアメリカ国民の怒りをかっただけということを、
>私の読んだ本では批判しているのだろうと思います。
戦前の「対米戦」について論じた軍事書籍を読むと「米国の工業力は日本の10倍以上」「対米戦では日本に勝算は薄い」と合理的な根拠に基づき対米戦に悲観的な見通しを述べている書籍も少なくありませんが、それらの書籍でも「日本が先制攻撃すれば米国の世論が高揚する」という点について論じているものはほとんどありません。
つまり「日本からの先制攻撃による米国世論の戦意高揚」はいわば、戦前の日本の盲点だったのです。
回答ありがとうございます。
>つまり「日本からの先制攻撃による米国世論の戦意高揚」はいわば、戦前の日本の盲点だったのです。
そうですね。私もそうとしか考えられません。
我々は結末など、歴史を知っていますので、当然いろいろな批判も可能ですが、当時の人にとっては盲点になることもあったのでしょうね。
まことにありがとうございました。
No.14
- 回答日時:
とりあえず、これだけ。
真珠湾攻撃に関してはNo13さんの言っているように、港湾設備や工業地帯は定期的に攻撃しなければ効果は非常に少ないものです。
一回くらいの攻撃ではすぐに復旧されます。
「ハワイ沖に長期滞在することによる南雲機動部隊がアメリカ艦艇及び航空機から攻撃を受けるリスク」
「第二次攻撃隊の損害を見てわかるようにもう奇襲は成り立っておらず、第三次攻撃隊は完全な強襲になり損害はより酷いものになる」(実際、二次に渡る攻撃で日本機は未帰還・損傷機を合わせると約100機にのぼります)
「しかもアメリカに与える損害は少ない」(例え燃料タンクが全滅してもタンカーを使えば基地として機能します)
以上の理由で南雲機動部隊は帰還したのです。
別に講和の為でもなければ、南雲忠一が臆病風に吹かれたわけでもなく、ごく常識的な行動なのです。
たくさんの回答まことにありがとうございます。
真珠湾攻撃自体は海軍中央で決まった以上は仕方がなく、空母の討ちもらしや軍港施設を攻撃していないと言う事は別にしても、確かにそれほど批判されることはなく、想定内での攻撃なのかもしれません。
ただ、軍令部をはじめ周りの反対を押し切り、リスクを背負ってやったわりには、結果的にはアメリカ国民の怒りをかっただけということを、私の読んだ本では批判しているのだろうと思います。
私は山本五十六司令長官は聡明な人間であり、先見な目をもった人物だと思っているゆえ、確かにそういわれれば真珠湾攻撃はどうであったか、などと考えさせられ、質問をさせていただいた次第です。
No.13
- 回答日時:
「真珠湾攻撃時に港湾設備を徹底的に破壊していれば」
というのはいわゆる「仮想戦記」でよく取り上げられる話ですが、実際には実効性は殆ど期待出来ません。
例えば地中海のマルタ島は熾烈な空爆を長期間に渡って受け、一度ならずほぼ無力化に近い状況まで追い込まれましたが、空襲が途切れると短期間で基地機能は回復しています。
またシェルブールやアントワープのような重要な港湾の場合、陥落前にドイツ軍の工兵部隊が徹底的に港湾設備を破壊しましたが、それでも精々一ヶ月で港湾としての機能を復活させています。
このように港湾設備とは簡単に無力化できるのものではなく、一時的な打撃を与えても復旧は難しくないのです。
真珠湾攻撃時に少々爆撃を行ったところで、そんなものは巨大な真珠湾の基地設備全体から見ればかすり傷に過ぎず、戦局に影響を与える事はまずあり得ません。
No.12
- 回答日時:
山本五十六や昭和天皇は、「アメリカと総力戦になれば絶対に勝てない」とか「戦争は避けるべきであるが、やると決めた以上は、徹底してやりぬかなくてはならない」と考えていました。
つまり、客観的な国際情勢を分かっていながら、陸軍主導の内閣に引っ張られて戦争に加担するようになったという背景があり、山本五十六を批判するのは酷だと思います。戦争の勝敗について言えば、最初から風船爆弾に生物兵器をのせ、大量に飛ばしまくれば、圧勝だったでしょう。
No.11
- 回答日時:
ハルノートの内容をアメリカ国民に対しアメリカ政府が対日過剰要求であることを理解させることによってアメリカ政府の リメンバーパールハーバーキャンペーンを起こさないようにする。
上記の命題は可能性があるか?
検証ポイント
1:ハルノートの内容をアメリカ国民がどう思うかを想定する
2:アメリカ政府=悪 というキャンペーンをアメリカで成功させる
3:その結果として日本が真珠湾攻撃など本土攻撃をすることがアメリカ国民にとって容認できる、怒りを生み出さない事を目的にする。
と言う具合に、私なりに質問を解釈すると、結論的には日本の失敗と成功の主張は成り立たないとなる。
1:の検証
ハルノートの内容は大きく分けて
A ある時点までの日本の中国および東南アジアへの権益の放棄
B Aを保証する政治体制の確立
これらは、アメリカ国民にとってみれば「当たり前じゃん!」と受け止められる可能性が高い。民族自決を第一次世界大戦当時提唱したのは、アメリカのウィルソンです。自国にとってのネガティブポイント植民地フィリピンは1944年に独立することがアメリカ国会で議決されていました。たとえ同盟国であろうと、民族自決の大義を盾に他国の権益を否定するのがアメリカです。例:スエズ動乱における対イギリス・フランス政策。
2:の検証
中国・東南アジアの特殊権益を日本が持つことにアメリカ国民が理解できるとして。アメリカ本土で実働する組織があったか?中国における宋美齢のような優秀なロビーストがいたかというと、いない。
3:の検証
隠れた有能な日本のロビーストがいたとして、アメリカ本土とアメリカ人が認識している真珠湾を攻撃されて、お説ごもっともと納得するような国民ではアメリカ人はない。
米西戦争で戦艦が一隻沈没しただけで リメンバー メイン号 と戦争を開始し、ベトナム戦争でも二隻魚雷で沈没して本格介入を始めています。米西戦争のメイン号事件も真相不明でベトナムのトンキン湾事件は、米国の罠であることが判明しています。真相が事件当時不明であったメイン号事件でもトンキン湾事件でも、アメリカ国民は開戦にGOです。それに対して明確に日の丸をつけた爆撃隊がアメリカ戦艦を沈没させたのですから、アメリカ人が黙っているわけがない。
No.10
- 回答日時:
宣戦布告が遅れたのは大失態でしたが、終わっちゃったことだし、仕方がないです。
ただ、ナチスドイツなんか独ソ不可侵条約を締結しながら突然ロシアに襲いかかかったんですから日本より遥かにひどいです。日本の場合はそんな条約はなかったし、関係も最悪でいつ戦争が始まるか秒読みという状態であったのですから・・・わたしの友人のブラジル人が映画「パールハーバー」を見て言ってたんですが、「日本軍は強かったんだねえ! あのアメリカに戦争を挑んであれだけ戦えたんだから」と感心していました。そういえばアメリカってあそこまで他国からやられたことはないよね。
No.9
- 回答日時:
当時の国際的には拙劣。
国内的には、権力にいる個人はなにかしなければ、こういうことをしなければ、身が立たなかった。立場の維持。そして国際的には、そうしていくように、仕組まれていった。
運ばれていった。無論欧米列強の当事者が意識的であったかどうかは別ですが。
間違いであったか、むしろ手違いがいろいろあった。
その結果として、間違いとなってしまった。
無論武器の使用や、戦端ということは間違いであるのは言うまでもないが。
No.8
- 回答日時:
真珠湾攻撃したのは間違いです。
何故ならもっと日本が有利となる戦い方があったからです。当時のアメリカ議会は80%が対日戦に反対していました。つまり日本がアメリカにちょっかいを出さなければ戦争をしてきません。と、なると答えは…
米国を無視して英蘭豪と戦争すればいいのです。そして当初の計画通り、マラヤ・ビルマ・インドネシアを独立させれば米国もフィリピンを独立させねばなりません。米国はフィリピンの独立を約束していたのですから…フィリピンが独立したら日本に亡命しているホセ・リサール派を帰国させて反米政権樹立を画策すればOKです。
回答ありがとうございます。
真珠湾攻撃を失敗とする理由としては、真珠湾攻撃さえなければ、アメリカは孤立主義であるため、議会と世論の反対で日本との戦いを(早めに)断念していた。
私の質問の立て方が悪かったと思うのですが、ハル・ノートを世界に公表するというよりも、アメリカ国民に公表するという事のようです。
つまり、この本ではアメリカを動かしているのは世論であるということを指摘しているようで、回答者様のご意見と大体において似たような考え方だと思われます。
鋭いご意見参考になります。
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