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質問は2つあります。m(_ _)m
(1)極右翼としての全体主義(国粋主義)と左翼としての共産主義の明確な違いは何ですか?
(2)仮に社会主義圏が世界の中枢になった場合、これまでの右翼・左翼の関係は逆転するといえますか?
・前者について。
一時期の中国などを見ると、国粋主義と共産主義が同時に存在する国家がありました。
「国粋主義は右翼、共産主義は左翼」という言説からするとこのような国家のあり方は矛盾しているように思えます。
そこで2つの主義の明確な差異が知りたいわけです。
・後者について。
何が右で何が左であるかは時代、地域によって異なっていました。
例えば欧州のウィーン体制下では自由主義、民族主義が革新的であったのに対して体制崩壊後は社会主義が革新的とされました。
そんな中で社会主義、共産主義は常に(?)左翼といわれてきました。
しかし、世界秩序の中心が右翼といわれるようですから、仮に社会主義、共産主義圏が世界の中心軸になった場合、社会主義が右翼と呼ばれるのでしょうか?

なんだか古臭い質問かもしれません・・・・こんな学生の頼みを聞いてもらえると幸いです。

A 回答 (4件)

>(1)極右翼としての全体主義(国粋主義)と左翼としての共産主義の明確な違いは何ですか?



#1さんも仰ってることですが、国家をどう考えるかが全く逆です。
全体主義は国家を肯定的・積極的に捉え、意味づけしていきます。
そして、(あること・無いことの)伝統・文化を重視し、これらをイデオロギー化して積極的に活用していきます。
ただし、支配の観点から地域コミュニティーや市民団体などは否定・弾圧する傾向にあります。
その上で、対外的には攻撃的・拡張主義的になっていくことが多いといえます。
代表例としては、第2次戦前戦中のドイツ・イタリア・日本のファシズム体制ですね。
これらの国は、自国家を中心的存在として捉えていきました。
また、考え方が真逆な共産主義を否定・迫害していきます。

逆に、共産主義は国家の否定が中心思想です。
国家を否定的に捉え、国家の存在を認めたとしても財産の再分配や共有化を目的としており、文化・伝統などは否定する傾向があります。
ただし、「共産主義国」と言われる国のほとんどは、「建前として共産主義を唱えているだけで、実質は独裁主義・全体主義」であることがほとんどです。
また、「共産主義」の前段階として想定されている「社会主義独裁(プロレタリア独裁)」という思想があります。
こちらは、「国家をなくすために、国家による財産共有化」という、やや逆説的な論理を用いています。
なので、「国家をなくすため」という定冠詞がとれて「国家による財産の共有化」が全面に押し出され、結果として「国家」が積極的意味を持つこととなります。
このため、混同や誤解が生じやすくなっているといえます。

この中間にあたるのが、リベラリズムです。
こちらは、国家を積極的にお捉えるでも否定的に捉えるでもなく、国家の役割を限定的に捉えていきます。
その上で、民間や個人の自由に任せ、最大多数の最大幸福を希求していこうというのが主流といえます。
また、文化や伝統も大切にしますが、それらはあくまでも民間レベルで行われるべきで、なるべく国家は口を出さないのが基本です。
つまり、「小さな政府」を実現しようというモノです。

>(2)仮に社会主義圏が世界の中枢になった場合、これまでの右翼・左翼の関係は逆転するといえますか?

逆転するでしょう。
というよりも、右翼・左翼というのは相対的な概念です。
ある時点を起点として、(現時点の思想が)伝統的・保守的なら右翼、伝統の否定・革新的なら左翼となります。
元々、右翼・左翼というのはフランス革命後の議会で保守的な政党が議会の右側を占め、革新的な政党が左側を占めたことからその名がつき、現在までも使われることとなっています。
なので、「>何が右で何が左であるかは時代、地域によって異なっていました」と仰る通り、その時代・地域によって相対的に捉えればOKかと思います。
自由主義社会・国家にいれば、社会主義・共産主義は左翼で全体主義は右翼、社会主義社会・国家にいれば、社会主義・共産主義は右翼だが全体主義は左翼となるでしょう。
ただし、本質を知るにはやはり右翼・左翼というイメージ・レッテル貼りに惑わされず、思想の本質を知ることが重要となるでしょうね。
元々、右翼・左翼というのはイメージ戦略・レッテル貼りの類です。
言い換えれば、思想の本質を覆い隠す色眼鏡です。

現代は、右翼・左翼というのがほとんど意味をなさないほど、思想や主義が多様化しています。
思想や主張の本質を知ることが、右翼が何か・左翼が何かを分類するよりもより重要であるといえます。

ではでは、参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
非常に参考になりましたm(_ _)m
>本質を知るにはやはり右翼・左翼というイメージ・レッテル貼りに惑わされず、思想の本質を知ることが重要となるでしょう
はい。常々からその意識は持っているつもりなのですが、やはり自分の中の常識を自分で壊すのはいささか困難なようです。
まさに知的複眼思考法ですかね。
>全体主義は国家を肯定的・積極的に捉え、意味づけしていきます。
>逆に、共産主義は国家の否定が中心思想です。
>この中間にあたるのが、リベラリズムです。
国家拡大←全体主義←自由主義→共産主義→国家消滅
といったとこでしょうか。
自由主義は左、というレッテルを貼っていたので新しい発見です!
やはり左か右かの観点を捨て冷静な比較分析が重要なようですね。
他の様々な思想・主義を多面的に捉えていくことを心がけたいと思います。

お礼日時:2008/07/25 22:34

(1)


他の方も言っている通り、右翼だの左翼だのの言葉自体に大きな差異はないと思われます。
冷戦時代、アジアや中南米で内政では同じ事やっていた政権
(独裁者による独裁、計画経済、思想統制等を特徴とする)
でも、親米なら極右政権、親ソなら極左政権、どちらでもないのなら第三世界とか言われていましたから、
右翼左翼って言う言葉は、「敵か見方か」ぐらいの意味しかないと思われます。
右翼にとって敵は全て「左翼」とレッテル貼りしますし、逆もまたしかり。

>世界秩序の中心が右翼といわれるようですから、仮に社会主義、共産主義圏が世界の中心軸になった場合、社会主義が右翼と呼ばれるのでしょうか?

そうだと思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
やはり左か右かという観点を捨てなければならないわけですね。
・A主義とB主義はどこに差異があるのか
・A主義は歴史とともにどのように変遷しているのか
・A主義の理想と現実のギャップは何か
などの多面的批判を通して思想の本質を探ろうと思います!

お礼日時:2008/07/25 22:39

1.「右翼」「左翼」の形容詞がついている部分は回答不能。


全体主義は、国家総動員法下での日本のように存在可能な形態
強酸主義は、独占資本主義社会の問題点が発生しない、発生させないような形態を仮想して作成した理想郷。
2.社会主義が世界の中枢になっているでしょう。
米国は極一部の人々による支配で自由主義を騙っている社会主義です。中国は完全な社会主義、朝鮮やフィリピンやマレーシアやインドネシア等は、戦前の日本という社会主義を学んだ人々が同じようなことをしているだけ。

左翼・右翼というないようは、宣伝です。うまく情報を制御し支配者層に対して下層階級による影響を受けない様にしているのです。
右翼・左翼というかんがたにたっていると、社会情勢の判断を間違うので注意してください。
共産主義が政権を取った例としてはイタリア共産党があります。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
>強酸主義は、独占資本主義社会の問題点が発生しない、発生させないような形態を仮想して作成した理想郷。
理想であって現実でないというのがミソのようですね。
マルクス主義が本来から矛盾を孕んでいたのか、現代資本主義社会が共産主義に変革できるほど成熟していなかったのかは議論が分かれそうなところです。
>右翼・左翼というかんがたにたっていると、社会情勢の判断を間違うので注意してください。
多くの方がご指摘しているように、右か左かという観点そのものが本質をつかむことを妨げているようです。
右か左かという議論は、敵か味方か、あちらかこちらかという議論とおなじですね。
これが物事の多面的側面を多面的に捉えることを難しくしてしまいることは重要であるけれども見過ごされやすいものであると。

お礼日時:2008/07/25 22:07

(1)極めて簡単に言うなら「国家」への考え方が正反対です。


右翼やファシズムのほとんどは、国家をイデオロギーの核心に置きます。現在の自由主義も国家を否定しませんが、国家より市民の自由な経済活動や私的所有の権利を優先します。
左翼(共産主義)は、生産手段の社会化と国家の死滅を掲げます。
中国の例は、国民党と共産党の連合(国共合作)のことでしょうか。これは、欧米や日本が中国を侵略することに対して、一時的に共闘しただけです。さらに、国民党は右翼というより自由主義に近い。

(2)右翼・左翼の言葉よりイデオロギーで考えると分かりやすい。
1でご説明したように、イデオロギーが異なりますから、右翼は右翼、左翼は左翼で変わらないというか、変えないほうがいいでしょう。
ただ、左翼政権下では、右翼は反体制派と呼ばれるでしょう。

参考:マルクス『共産党宣言』
短い論文ですから、パラパラめくってはいかがですか?
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
(1)ファシズムが国家主義的性格を帯び、共産主義が非国家主義的性格を帯びていることはなんとなくわかったつもりでいます。
>中国の例は、国民党と共産党の連合(国共合作)のことでしょうか。
いえ、1949年の中華人民共和国成立以後における共産党支配下の中国のことです。
共産党による共産主義社会が理念のはずなのですが実態は文化大革命をはじめとする少数派、反対勢力の弾圧によって成りたっている一党独裁国家です。
国家主義ないしは全体主義的風潮が非常に色濃く現れているところに矛盾を感じるのです。
これはマルクス主義としての理想社会とソ連をはじめとした現実の国家のギャップであるのかもしれませんが…

>参考:マルクス『共産党宣言』
>短い論文ですから、パラパラめくってはいかがですか?
http://page.freett.com/rionag/marx/mcp.html
に邦語訳版がありました。
現在から考えると夢見すぎだろといえてしまいますが、1948年革命以後の世界を形作った重要な文章だと理解しています。

お礼日時:2008/07/25 21:48

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