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No.3
- 回答日時:
新潮の田中西二郎訳は初版が昭和二十七年という古さもあって、なかなか難しい漢語や表現が多用されています。
Wikipediaには「現代語から程遠い表現も多く」と書いてありますが、実際はそう多くもありません。
漢語は字面から意味が十分につかめるので、分からない表現は辞書を引けば大丈夫と思います。
また、田中訳はキリスト教関連の言葉についても詳しい訳注がついています。
岩波訳については、阿部知二訳も八木敏雄訳も読んだことがないので、コメントできません。
No.2
- 回答日時:
ひとつの作品を何人もの方が翻訳されてる場合がありますね。
たとえばオースティンの「高慢と偏見」などは知っているだけで五人ぐらいの人が翻訳されています。
しかしこれを全部読んだ人がいるかといえば、その数は非常に少ないでしょう。
結局は何かのキッカケで最初に手にとったものですべてを語ってしまうことになりかねないです。
そのことを承知のうえで紹介します。
「白鯨」を読んだのはかなり前です。当時はたしか岩波文庫だけしか無かったように思います。
それも現在の岩波版の訳者ではなく、阿部知二訳です。訳文はどちらかといえば古典的。
一番印象に残っているのは、所々に挿絵が入っていて、それも木版か銅版で彫られたような画で、
小説全体のイメージを随分盛り上げてくれた記憶があります。
現在はもう絶版でしょうが、ネット古書店などでは格安で販売されていると思います。
新訳のほうが資料も情報も新しい、活字ポイントも大きいので、その点では読みやすく、
新鮮さはあると思いますが、おすすめの「白鯨」となればこの文庫になります。
あとは蛇足ですけど、メルヴィルの作品は「白鯨」以外の他の作品もそうですが、聖書からの引用もおおく、
聖書を基としたような筋書きなどもあります。ですから、ひとつの章句のなかに多分に含みがあるので、
そのあたりの訳注の詳しい文庫がより理解しやすくなるのではと思います。
難解さも兼ね備えた名作ですね。
No.1
- 回答日時:
白鯨、ほどになると文章の「コク」「味」も楽しめるわけですが、そうなると個人的には旧い訳文の新潮です。
星の王子さま書いたサン・テグジュペリの「人間の土地」という本が新潮文庫にあります。元をたどれば昭和19年に仏文学者・堀口大學が訳したものなのですが、みすず書房の新しいのもいいのですが、なんといいますか「香味」が段違いです。
また、岩波は「海底二万海里」の新訳もだしたのですが、見比べてみるとやはり、福音館の訳のほうが私にはあいました。今風の文章なんですよね。
書店にならんでいる本なので(講談社文芸文庫のもあります)、見比べてみてから、買われてもいいのではないでしょうか?
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