遅刻の「言い訳」選手権

シュバルツシルト解に関連して、動径方向のみを考えて、

(ds)^2 = -A (dw)^2 + 1/A (dr)^2

ここで

A = 1-a/r

さて、無限遠方にいる人にとっては重力の影響を受けず、
dw,dr を慣性系として考えることが出来る。

さて、光の軌道を考えると、ds = 0 とすればよいので

0 = -A (dw)^2 + 1/A (dr)^2

となり、結局

dr/dw = A
dr/dt = c A

となり、光の速度は c ではなくなる。無限遠方にいる人が
重力場を進む光速を観測すると遅くなる。もちろん
無限遠の所まで光がくれば、速度はc として観測される。

さて、強い重力の影響下にある人が、r=R の場所で静止していたとする。
その人の感じる時間は固有時を考えればいいので、

(dτ)^2 = A (dw)^2

となる。
光の軌道を考えると、

0 = -A (dw)^2 + 1/A (dr)^2

だからdτの間に dr / √A だけの距離進んでいると考えられる。
したがって、r=Rにいる人から見た光の速度は

(dr/√A)/dτ = dr / (A dw) = 1

となる。これは c を意味するものである。

こんな理解でいいのでしょうか?
それから、r=Rにいる人にとっての計量というのは
重力を感じていながらも局所慣性系を前提にして考えるのでしょうか。

よろしくお願いしますm(..)m

A 回答 (5件)

正直に申しますと,私の理解のレベルは,Skynetworkさんの


理解のレベルと大差ありませんので,割引して読んでくださいね。^^;

>それで、その第三者が見る物理現象というのは、r=Rで静止している
人にも同じように見えるはずであり、これが"接続"ということでしょうか?

その瞬間においてのみ・・・という限定つきですね。
厳密には自由落下系は(局所的に)平坦なミンコフスキー時空
にあり,r=R静止系は重力にさらされた曲がった時空にあります。
r=R静止系の固有時あるいは固有距離がr=Rを含んでいる限り
このr=Rという位置と,自由落下系がr=Rを通過したその瞬間
においてのみ,自由落下系は静止系とローレンツ変換によって
結ばれるわけです。

>だから、曲がった時空のある点での物理現象を考えるときは、
その点での局所慣性系を想定して、その中で考えればいいということでしょうか?

ちょっと言い過ぎのような気がします。物理現象は有限の時空
領域で描かれるものですから,次の場所,次の時間には,次の
局所慣性系に移らなければならないので,もちろん曲がった
時空の計量がどうしても必要になります。
今回の光速の測定という問題は,r=Rに限定した計量による
「微小」固有時間と「微小」固有距離とで考察可能な範囲
にあるということだと思います。

もうご存知かもしれませんが,シュバルツシルト時空に限定した
下記のテキストがお勧めです。私の生半可な理解による舌足らず
の説明より,この本をじっくり読んだほうがいいかもしれません。

http://www.pej-hed.jp/washo/285.html
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この回答へのお礼

いえ、そんなことはありません。yokkun831さんの書き込みで
そうとうヒントを頂いて、とても曖昧だった部分が
まとまりつつあります。本当に感謝していますm(..)m
はい、r=Rを通過する瞬間ということですね。
あぁ、そこでローレンツ変換ですね!そうです、一般相対論の勉強中に
ローレンツ変換をあまり気に留めなかったのですが、そうですね
慣性系(片方は局所)の変換で、ローレンツ変換!

それでも「接続」という概念が多分、自分は十分掴めていないのだと
思います…

確かに、局所慣性系は局所というくらいですからその時空のほんの1点周辺
しか成り立たず、自由落下して落ちていけば次の瞬間は別の局所慣性系
に移りますね。あぁこれが「接続」という考えに繋がるんでしょうね…
#すっきりして来ないのは自分がまだ相対論の本質を理解していないからなんでしょう…


ある時空のある点の局所慣性系を考えても、それが有効なのはその点周辺であって
次の点に移るには、もう一度曲がった時空の計量から計算しなおす
という感じなんでしょうか?

教えていただきました書籍は知りませんでした。測地線とか重力場の
方程式とか、それ自体は求まるには求まってもそれをどう考えて
使うのかがしっくり来ませんでした。早速注文したいと思います(^^)

どうもありがとうございましたm(..)m

お礼日時:2008/10/12 12:12

「曲がった時空のある点での物理現象を考えるときは、その点での局所慣性系を想定して、その中で考えればいいということでしょうか?」について


 どのような座標系から見ても物理法則は同じ形に書ける、というのが一般相対性理論の考え方ですから、どのような座標系を設定しても、その座標系で物理現象を考えればよいのです。ただし、適当に座標系を設定すると、その座標系での時間とか、空間の長さというものが、我々の知っているものと違ってくる場合があります。そこで、その座標系での時間、空間の概念と、人間が理解している時間、空間の概念をつなぐのが局所慣性系です。局所慣性系では、特殊相対性理論に基づく物理法則が成り立ちます。局所慣性系から任意の座標系に座標変換することで、その座標系での時間、空間の概念が明確にされますので、その上で初めて、その座標系での物理現象を理解することができるようになります。
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この回答へのお礼

はい、そうでした。どの座標系からも同じように書ける…
何度も読んだはずなのに、直ぐに忘れてしまいます。
局所座標系から曲がった時空への座標変換という
私があれこれ悩んでいたのと逆の方向で考えたり
するんですね。まだまだ自分は勉強が足りませんが
貴重なヒントを頂きまして感謝いたします。
ありがとうございました。

お礼日時:2008/10/13 23:02

もうちょっと書いていいのかな? そろそろネタ切れですけど^^;



>自由落下して落ちていけば次の瞬間は別の局所慣性系
>に移りますね。あぁこれが「接続」という考えに繋がるんでしょうね…

そうですね。私が「接続」と書いたのは,リーマン幾何学の
クリストッフェル記号=接続係数の意味そのままで,あまり深い
意味はありません。
一般相対論では,隣接する局所慣性系どうしを「接続」するという
意味につながるものと思います。

>ある時空のある点の局所慣性系を考えても、それが有効なのはその点周辺であって
>次の点に移るには、もう一度曲がった時空の計量から計算しなおす
という感じなんでしょうか?

目的に応じてどんな系にも移れるのが一般相対論であり,便利で
そして難しいところですね。測定にかかるような一般相対論的
現象の多くは,恒星やブラックホール,銀河などの巨大重力に
よるものですので,私たちの立場は唯一シュバルツシルト計量に
おける無限遠にいる立場になります。観測との照合に関する限り
それで十分なのですが,じゃあその場所でいったい何が起こって
いるのか・・・たとえばブラックホールと連星系をなす恒星から
のブラックホールへのガス輸送などということになると,いったんは
その場所の座標系に移る必要が出てきたりするかもしれませんね。

紹介した本ですが,重力場の方程式を通り越していきなり
シュバルツシルト時空の計量を与えて具体的な問題設定たとえば,
無限遠からの自由落下を無限遠から見る立場と「現地」(r=R)で
見る立場の違いなどについて懇切に解説しています。数学的には
高校レベルで十分なのですが,一般相対論の入門書としては,
かなりハイレベルだと私は思っています。ちょっと値段も高い
ですが・・・。
テンソル計算などをどうにかこなしてひととおりわかったつもり
で読むとぎゃふんとさせられる良書だと思いました。
相対論のテキストでは異色の存在です。
もちろん,私はまだ読みこなせていません。
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この回答へのお礼

お付き合いくださりありがとうございました。
やはり面白そうなのはブラックホールですね。
まだブラックホールの話は、自分の理解が進んでいないせいもあり、
本を読んでも何か騙されているような気がするだけです(^^)

シュバルツシルトの計量までは一応OKのつもりですので、
読み始めることはできますかね。テンソルですか…
式の導出であれこれいじっていたので、少しは慣れていますが
果たして… 今は本の到着を待っています(^^)

とても参考にさせていただきました。
何をどう考えるのかが分からなくなっていたので、本当に助かりました。
ありがとうございましたm(..)m

お礼日時:2008/10/13 23:01

(dτ)^2 = A (dw)^2 は、左辺にc^2が足りません。

dr/dτ = c√Aとなります。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございます。
多分、流儀の問題なんでしょうね。

お礼日時:2008/10/12 11:51

妥当な考察のように思えます。



>>それから、r=Rにいる人にとっての計量というのは
重力を感じていながらも局所慣性系を前提にして考えるのでしょうか。

そもそも一般相対性理論が記述する時空の曲がり方の表現は,
ある事象点における局所慣性系とそのとなりの局所慣性系とを
接続していく・・・という考え方ですよね。ですから,どの
事象点においても,そこが時空の特異点でない限りは,曲がった
時空に「接する」ミンコフスキー時空すなわち局所慣性系の時空
を定義できるわけです。ただし,r=Rにおける局所慣性系はもち
ろんそこを通過する自由落下系になりますから,r=Rの静止系と
は異なります。したがって,r=Rの静止座標系による時空ももち
ろん曲がっています。でも,r=Rを時刻Tに通過する自由落下系の
局所慣性系の平坦な時空と(T,R)において接しているわけです。
したがって,その時刻,その場所においてのみSkynetworkさんが
やったような光速の考察が可能なのだと思います。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございます。
まだ手探り状態なのですが、おかげで一つ理解を進めることが出来ました。

そして、気になるのが局所慣性系なのですが、自分自身まだ理解が不十分です。
どのような場合でも、座標変換で局所慣性系に持っていけることはわかったのですが、
あぁ、そうしますとr=Rで静止している人を横目に第三者が
r=Rから自由落下した瞬間にその付近の景色を見るのが
局所慣性系ということだと思うのですが、
私がやりました考察は、r=Rで静止している人というよりは、
第三者の自由落下する人が見た景色であり、
それならば光速c は当たり前であるということなんですね…

それで、その第三者が見る物理現象というのは、r=Rで静止している
人にも同じように見えるはずであり、これが"接続"ということでしょうか?

だから、曲がった時空のある点での物理現象を考えるときは、
その点での局所慣性系を想定して、その中で考えればいいということでしょうか?

よろしくお願いしますm(..)m

お礼日時:2008/10/11 20:46

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