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以前は、常識という考えにおいて、
「就業開始の10分前には自分の机に着いていること」
というような風潮もありましたが、
最近は
「門を通過していればOK」
「着替えの時間も就業時間に含まれる」
という話も多々聞きます。

中には、上記のことが
「法律でも決まっている」
と言っている人もいます。

本当のところ、
就業開始の定義は、法律で決められているのでしょうか?
「門を通ったら就業開始とみなす」
「着替えも就業時間に含まれる」
など。

それともそこまで細かいことは、
各会社でのルールによるのでしょうか?

A 回答 (3件)

No.1の者です。



若干の補足コメントをいたしますと、着替えを義務付けている場合でも事務員が制服に着替える程度のものであれば、判例の規範からは労働時間に含まれないことになります。もっとも、前述のとおり、実際の事案においては個別具体的に判断するのが良さそうなので、その程度のものであるときは「その事案において労働時間に含まれない可能性が高い」といえましょう。

また、門の通過については、客観的判断によれば労働時間の起算点にはまずなり得ません。もっとも、これを起算点とすることが労働者にとって有利となるのであれば、門の通過時を労働時間の起算点にする旨を就業規則等に定めたり会社側がそのように解釈したりすることは妨げられないかと思います。
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この回答へのお礼

制服への着替えや門の通過については、
一般的には就業時間の起算点にすることは少ない、ということですね。
つまり、就業開始時には自分の持ち場にいることが基本となりそうですね。

疑問と思っていたことにズバリとお答えいただき、よくわかりました。
ありがとうございました。

お礼日時:2008/11/16 16:56

No.1、2の者です。

No.1に引き続き丁寧な御礼をありがとうございました。No.2の御礼を拝見してはっと気付いた点を、いま少しだけコメントさせてください。


労働時間の起算点という概念と、就業規則等で定める始業時という概念とは、異なっています。

例えば、朝礼を就業規則等に定める始業時前におこなうことは、妨げられません。ただし、その朝礼への参加が強制ないし事実上強制されているとき(判例の表現では「余儀なくさせられているとき」)は、遅くとも朝礼開始時刻が労働時間の起算点となります。

また、労働者が遅刻をしたために始業時より遅れて労働を開始したときは、所定労働時間が8時間だとして遅刻時間分だけ居残り労働させたとしても、会社は残業代を支払う義務を負いません。労働時間の開始時刻が後ろにずれたためです。


両者を区別する意義は、労働時間の起算点については残業代計算等に関係するところ、始業時については会社の懲戒権行使等に関係します。前者は残業代計算等に関係しますから、労働者を保護すべく原則として就業規則等に関わらず客観的に定める必要があります。他方、後者は就業規則等の労働契約の定めに委ねて構わないといえます。

従って、労働時間の起算点は法律ないし法解釈により定まるといえますが、始業時刻や始業時にどの場所でどのような状態にいるべきかについては、就業規則等に定まっていればそれに従う必要があります。

口頭で「9時までにタイムカードを押しておかないと遅刻だ」などと告げられた場合でも、それが労働契約の内容になったと評価できるときは、それに従う必要があります。この場合でも、タイムカードを押した時がイコール労働時間の起算点になるかどうかは、他の客観的事実と併せて別に検討することになります。


g_gさんのおっしゃる就業開始時には労働時間の起算点という意味と始業時刻という意味との両方を含んでいるように感じましたので、蛇足かもしれないと思いつつコメントを追加してみました。
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この回答へのお礼

労働時間の起算点と始業時刻が別とは考えていませんでした。
私の質問の趣旨は、どこからが遅刻で懲戒の対象となるかということです。
これまでのご説明からすると、始業時刻までに所定の位置におれば、遅刻とはならないと思いました。逆に言えば、始業時刻に着替え終わっていなければ遅刻になりそうですね。
別に労働時間の考えも勉強になりました。ありがとうございます。

お礼日時:2009/10/03 15:55

労働法上の労働時間の起算点については、法文のほか、行政解釈や判例の示す規範により客観的に定まるものと考えられています。



すなわち、使用者の指揮命令下に置かれた開始時刻が起算点となり、就業準備行為についてもそれを使用者から命じられたり余儀なくさせられているときは当該準備行為の開始時刻が起算点となります。

具体的には例えば、入退場門から更衣所までの移動時間は労働時間ではなく従って門を通った時刻は労働時間の起算点とはならず(最高裁判例)、就業開始に際しての更衣も義務的かつそれ自体入念に行うべきものでない限り労働時間ではない(同)、とされています。

そしてこれらは、各社でのルールとは無関係に、具体的事実関係により客観的に定まります。

もっとも、労働時間の画定につき裁判所は、一定の規範を示しつつ個別具体的に検討する傾向にあるようです。そのため、個々のケースにおける労働時間の起算点は、入退場門ないし会社の出入り口を通ったときから作業開始までの詳細な事実関係により個々に定まってくることとなりましょう。
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この回答へのお礼

とてもわかりやす御説明で助かります。

着替えの時間については、
制服着用を義務付けている場合は、就業時間に含まれるということになりそうですね。
門の通過は、労働法上は就業時間に含まれなさそうですが、
会社側で認めれば就業時間とすることもあり得るのだと思いました。

ありがとうございました。

お礼日時:2008/11/16 13:31

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