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気相での塩化ナトリウムは分子に部類できると聞きました。
塩化ナトリウムが固体から気体の状態に変化すると、原子界隈ではどのような変化が起きているのでしょうか?

A 回答 (3件)

■NaCl分子とNaCl結晶


 気相での塩化ナトリウムは二原子分子ですね。1個のNa+イオンと1個のCl-イオンがペアになって固く結びついて、1個のNaCl分子を作っています。
 それに対して、固相での塩化ナトリウムはイオン結晶です。結晶の中では、Na+イオンとCl-イオンが交互に等間隔で並んでいます。等間隔で並んでいますので、Na+イオンは自分の周りにいるCl-イオンと分けへだてなく平等に結びついています。Cl-イオンもまた自分の周りにいるNa+イオンと分けへだてなく平等に結びついています。そのため、塩化ナトリウム結晶の中には、イオンの結びつきが途切れるところはありません。結晶の中の全てのイオンが、イオン結合によって互いに結びつけられています。

■周りにあるイオンの数の違い
 気相と固相とで大きく違うのは、Na+イオンの周りにあるCl-イオンの数です(Cl-イオンの周りにあるNa+イオンの数といってもいいです)。固相では、1個のNa+イオンの周りには6個のCl-イオンがあって、1個のCl-イオンの周りには6個のNa+イオンがあります。Na+イオンは、周りにある6個のCl-イオンと分けへだてなく平等に結びついています。
 一方、気相では二原子がペアになっていますので、1個のNa+イオンの周りには、ただ一つのCl-イオンしかありません。Na+イオンは、この1個のCl-イオンとだけ、固く結びついています。

■結合距離の違い
 Na+イオンの周りにあるCl-イオンの数が変わると、Na+イオンとCl-イオンの結合距離が変わります(結合距離とは、イオンや原子を球形だと考えたときの、球の中心間の距離のことです)。大雑把には、陽イオンは正に帯電した球、陰イオンは負に帯電した球と考えることができますので、結合距離が短ければ短いほどイオン間の結びつきが強くなります。しかしNaCl結晶の中では、1個のNa+イオンの周りには6個のCl-イオンがありますから、Na+イオンとCl-イオンの結合距離はそれほど短くできません。あまり短くするとCl-イオン同士がぶつかり合って、反発してしまうからです。
 NaCl分子では、そのような制約がありませんから、NaCl分子の結合距離は、NaCl結晶中の結合距離よりも短くなります(詳しい実験によると、16%くらい短くなるとのこと)。NaCl分子はNa+イオンがCl-イオンに少しめり込んだような形をしている、と言ってもいいと思います。

■まとめ
 まとめると#2さんの回答と同じになります。参考URLにも似たようなQ&Aがあります。

参考URL:http://www.chemistryquestion.jp/situmon/shitumon …
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化学辞典(東京化学同人)で見ると


「融点800℃、沸点1413℃であるが融解状態ではかなり揮発し、気体は2原子分子(結合距離251pm)から成る」
と書かれています。
固体の場合、Na+とCl-の距離は282pmですから少し短くなっています。周りにイオンがないので電子の共有(重なり)で距離が短くなっているのだと思います。分子軌道法のテキストには電子の分布の計算が載っています。かなり偏りの大きい共有です。
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誰に教わりました?



塩化ナトリウムは、融点に達すると、そのまま液体になります。この液体は、イオン結合の強さを原子振動の大きさが打っ千切ったために起こる、「イオンからなく液体」です。(水溶液ではないですよ)
このイオンが、さらにエネルギーを得て、自由に動けるようになったのが、「塩化ナトリウム」の気体です。

ということで、分子ではありませんし、単原子分子でもありません。イオンの形のまま気体となります。
なお、この条件の場合、塩素イオンはラジカルになりやすいので、ラジカルもあるかと思いますが。
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