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「あいつはこうなると知っててわざとやった。確信犯だ!」
この「確信犯」という言葉の使い方が正しいかどうかについて、
(1)「誤用」とする人と
(2)「OK」とする人
がいるようです。

調べたら、辞書も二手に分かれているようです。

三省堂大辞林
「道徳的・宗教的・政治的な信念に基づき、自らの行為を正しいと信じてなされる犯罪。思想犯・政治犯・国事犯など。」

日本国語大辞典
(1)「法律で」と断って、以下大辞林に同じ
(2)「俗に、トラブルなどを引き起こす結果になるとわかっていて、何事かを行うこと、またはその人。

自分にはどっちがどうだか決めかねています。
ご意見をお聞かせ下さい。

A 回答 (7件)

「確信犯」という語は、いわゆる「法律用語」で、犯罪を多元的・複層的に分類したものの一つだと思います。

『大辞林』には次のような同種の語が載っています。

会合犯・対向犯 確信犯、国事犯、思想犯、政治犯 過失犯、故意犯 
機会犯、偶発犯 危険犯・危殆犯 実害犯・侵害犯 教唆犯、単独犯、
従属犯・幇助犯、同時犯、集合犯・集団犯 既遂犯、現行犯、中止犯、
未遂犯 行政犯、刑事犯、自然犯、法定犯、身分犯 挙動犯、作為犯、
形式犯、結果犯・実質犯 強力犯・実力犯 継続犯、状態犯、即時犯・
即成犯 結合犯・牽連犯 国外犯、国内犯 幻覚犯、不能犯、迷信犯
財産犯 殺人犯 常習犯 脱税犯、逋脱犯、租税犯 知能犯 風俗犯 
目的犯 愉快犯 離隔犯     不作為犯 不納付犯

このうち、世間的にも「法律用語」の意味通りに使われるのは
  国事犯 思想犯 政治犯 国外犯 殺人犯
法的には犯罪にはならない日常の行為にも転用して使われるのは
  確信犯 現行犯 単独犯 常習犯 知能犯 愉快犯
後者を誤用とするのは、鯨肉を魚屋で売るのはおかしい、というようなものでは?

国語辞典の編纂過程では、上記のような「法律用語」は正確を期するため、最初から法律の専門家が執筆します。その部分の内容については一般の執筆者はタッチしません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
>後者を誤用とするのは、鯨肉を魚屋で売るのはおかしい、というようなものでは?

大変面白いです。
以前に法務大臣が「政治家に徳目を求めるのは、八百屋で魚をくれというのに等しい。」と言ったのを思い出しました。鯨肉とは、またゲイが細かいですね。

>このうち、世間的にも「法律用語」の意味通りに使われるのは
  国事犯 思想犯 政治犯 国外犯 殺人犯
法的には犯罪にはならない日常の行為にも転用して使われるのは
  確信犯 現行犯 単独犯 常習犯 知能犯 愉快犯

大変勉強になりました。ありがとうございます。

お礼日時:2008/12/18 09:19

「症候群」という言葉がありますね。



三省堂大辞林
「ある特定の疾患もしくは病的変化を基盤として出現する一群の身体・精神症状。原因の異なる疾患が同一の症候群を現すことがある。シンドローム」

この定義に従った場合、以下のものは誤用と呼ぶべきか?

○ サザエさん症候群
http://zokugo-dict.com/11sa/sazaesan.htm
○ オレオレ症候群
http://zokugo-dict.com/05o/oreoresyoukougun.htm

お尋ねになっているのは、こういう議論です。


>調べたら、辞書も二手に分かれているようです。

分かれてはいないでしょう。
日本国語大辞典は、より詳しく俗語的用法についてまで解説しているだけです。一応大辞典ですからね。

いずれにしても、確信犯の元々の意味は、道徳、宗教、政治思想などに基づき、そうすることが正しいと確信して違法行為を行うことであり、それは過去も現代も、そして未来においても変わりません(専門用語というものは基本的に経年変化はしないものです)。
俗に言う確信犯(言葉の一人歩き)は元来の確信犯とは切り離して考える必要がありますが、それを強引に同一次元で語ろうとするから無用な議論が起きるのです。

この回答への補足

◎「留守」という言葉がありますね。
小学館大辞泉
1 主人や家人が外出している間、その家を守ること。また、その人。 留守番。留守居。
 「―を頼む」
 「玄関をはいると雇い人だけが―していた」〈有島・小さき者へ〉
2 外出して家にいないこと。
 「三日ほど―にする」「―していまして 失礼しました」「居―」
3 他のことに心を奪われ、その方に気が回らないこと。
 「お留守」の形でも用いる。「手元が―になる」「仕事が忙しくて家事がお―になる」

1が大元です。留守とは漢字の通りに「留まって守ること」なんです。
ところが、現在では、有島武郎の「玄関をはいると雇い人だけが―していた」のような使い方をする人はいません。
大概は2か3です。
2,3は、1から見れば誤用です。
不在を留守といったら漢字の意味とは逆になります。
留守番なんて言葉は「留まって守っている」のをさらに「番する」というおかしいことになっています。
この「誤用」は、室町時代末期には既に存在していました。
日葡辞書に「rusu naru,rusu dearu:よそへ出ている、不在である」と出ています。その時期「留守守(ルスモリ)」なんて言葉もありますので、このへんが誤用の始まりでしょう。
今、2や3を「誤用だ、御用、御用!」と咎めたら変人扱いされます。
今や有島先生が「御用!」と言われかねません。
この誤用に比べれば確信犯のほうがまだマシでしょうね。漢字の意味が合っていますから。
こういう例は多数あります。言葉は変るものなんです。

◎>>調べたら、辞書も二手に分かれているようです。
>分かれてはいないでしょう。
>日本国語大辞典は、より詳しく俗語的用法についてまで解説しているだけです。一応大辞典ですからね。

小学館大辞泉には次のように出ています。
かくしん‐はん【確信犯】
(1)道徳的、宗教的または政治的信念に基づき、本人が悪いことでないと確信してなされる犯罪。思想犯・政治犯・国事犯など。
(2)《(1)から転じて》悪いことだとわかっていながら行われた犯罪や行為。また、その行為を行った人。「違法コピーを行っている大多数の利用者が―だといえる」
大辞泉は中型で、大辞林と同程度かむしろ少し小さいくらいですね。日本国語大辞典とは比べものになりません。
それでも、立派に(2)が出ています。
辞書も二手に分かれていますようですね。

以上のようなことで質問をさせていただきました。
とはいえ、長文のご意見わざわざご苦労様でした。

補足日時:2008/12/19 07:24
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 nanryukoさん 難しいご回答がたくさんあって、感謝しながらも、たいへんですね。


 回答番号:No.1の“法律と関係のないときはOKということですか。
”から:
 
 何でもそうですが、「正しければ、通る、通っている」ってことではないですよね」
 反対に、「通っていることは正しい」とはいえないませんよね。
 
 それで“確信犯”のきちんとした意味から、変な使用の仕方をされると、気になりますね。たとえ一般に認められていても。
 私もそのお考えとお気持ちは同感です。
 造語はできるでしょうが、それでは最初の内は一般に“?”って思われますね。
 そうすると、同語反復みたいになりますが、“故意犯”しか思いつかないですね。
 一定の造語をして、文章の中で受け取ってもらえるようにするしかないと存じます。定着するまでは。
 ともにすばらしいご回答をお待ちします。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

>難しいご回答がたくさんあって、感謝しながらも、たいへんですね。

何のコレキシ(コレシキだったかな?(笑))。

> 一定の造語をして、文章の中で受け取ってもらえるようにするしかないと存じます。

代替語の造語ですか。“故意犯”が常識的で適当だと思いますが、私は俗の「確信犯」のほうが、迫力があってピッタリで面白く捨て難い味があるように思います。

私は、先に法律用語のほうを知りました。
だから、「誤用だ」と指摘されることもなく、また、「俗」のほうにも寛容なほうだと思います。
法律用語の方の系統だって、一般には「非破廉恥な罪を犯した人」という意味の使われ方が多かったように思います(辞書とはちょっと違っていたように思います)。

皆さんのお話を伺っていて、何が正統かという南朝正統論のようなことは、無意味なように思えてきました。

お礼日時:2008/12/18 10:03

いいえ、私は日本語国語大辞典派ですが?



いや、別にどちら派でもないですけど
確かによく意味を勘案すれば、誤用なんでしょうけど・・・

誤用と知らずにそのまま使用している人と、誤用だけど慣用的に使っている人がかなりの率で居る以上、
いまさらその使い方は正しくない!と目くじらを立ててもしょうがないでしょう。という立場なので。

同じような、元々の意味とは異なる言葉の使い方が、時代を経るに従い普通の言葉として定着した例は、ほかにもあるようですが?

「言葉おじさん」も言ってました。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

>誤用と知らずにそのまま使用している人と、誤用だけど慣用的に使っている人がかなりの率で居る以上、
いまさらその使い方は正しくない!と目くじらを立ててもしょうがないでしょう。という立場なので。

はい。三つに分かれますか。
A.(1)(法)の意味を知らずに、(2)(俗)を言う人。
B.(法)を知っていて、(俗)を誤用という人。
C.(法)を知っていて、(俗)も認める人

お礼日時:2008/12/18 09:10

本来の意味は、大辞林側であったが


長年誤用されているうちに、本来とは異なった意味で通用するようになってしまったので、辞書側もその意味を加えたのが国語大辞典側なのでは?

その辺の相違は、辞書のスタンス、編者の考え方によって
正しい日本語の辞書を目指すのか、今使われている言葉の辞書を目指すのか・・・

荒川洋治さんが取り上げそうな話題ですね。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
>正しい日本語の辞書を目指すのか、今使われている言葉の辞書を目指すのか・・・
ということは、trajaaさんは「誤用」と?

お礼日時:2008/12/17 18:42

こんにちは。



個人的な意見として正しいと思うか、そうでないと思うかを問われているのでしたら、それはアンケートですので、こちらのQ&Aは早々に締め切って、アンケートのカテゴリで質問しなおされるとよいでしょう。

(たぶん、このQ&Aが削除される確率は60%ぐらいです。)


以下、アンケートとしてではなく、情報として回答いたします。

H14年度の文化庁の調査によれば、6割の人が「悪いとわかっていてやる」の意味だと思っているそうです。
http://www.nhk.or.jp/a-room/kininaru/2003/02/022 …

大辞泉では、こうなっています。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E7%A …
(日本国語大辞典に載っている語義よりも、大辞泉の語義のほうで‘誤用’されることの方が多いと思います。)



なお、
下記は、本件と直接関係ないですが、
昨晩、私が締め切ったばかりのQ&Aです。
お時間ありましたら、ご参考にどうぞ。
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4545698.html


以上、ご参考になりましたら。
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この回答へのお礼

>(たぶん、このQ&Aが削除される確率は60%ぐらいです。)
消されたら困るんです。
国語の問題として捉えていただかないと困るんですね。
どんな回答でも、個人の意見と言えば意見だと思いますが、今回の質問は、単純に正か誤かを聞いているのではありません。
単純に正か誤かを聞くのであればアンケートカテゴリーへ聞きます。

大辞泉の二番目の使い方、も大日本国語辞典の二番目に含めて考えたいと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2008/12/17 16:16

 通常では、鷹揚に通しています。

オーケーでしょう。
 
 でも、こういうご質問もあります。
 http://kikitai.teacup.com/qa4545698.html

 しっかり分かっていて、敢えてやったなという意味は通じていますが、仰せのように、確かに確信犯という本来の意味を広く取っての遣い方ですよね。
 日常では、間違いとはいえないと理解しますが。

参考URL:http://kikitai.teacup.com/qa4545698.html
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございます。
>日常では、間違いとはいえないと理解しますが。
なるほど、大学の法学部の教室で、法律の話をしているときに
「あいつはこうなると知っててわざとやった。確信犯だ!」
と言えば、十手を持ったうるさ型の学友が「御用だ!御用だ!誤用だ!」ということになるんでしょうね。
法律と関係のないときはOKということですか。
ありがとうございました。

お礼日時:2008/12/17 15:59

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