誕生日にもらった意外なもの

高校の科学部でエステルの実験をやっていて、
クエン酸とメタノールのトリエステルであるクエン酸トリメチルを合成しようとしているのですが、
酸とアルコールと濃硫酸を混ぜただけではできませんでした。
どうすればよいでしょうか?


具体的には下記のような条件で挑戦してみたのですが、反応が起きませんでした。

・クエン酸とメタノールをモル比で1:3に(実際はメタノールを少し多めに)
・インキュベーターで60℃に加熱
・触媒は濃硫酸


酢酸エチルのような簡単なエステルは濃硫酸を入れれば加熱なしでも反応が起きますが、
上記の条件でできなかったということはガスバーナーによる加熱が必要でしょうか?
突沸が起きたらちょっと怖いですが…


詳しい方がいらっしゃったらアドバイスをお願いします。

A 回答 (2件)

クエン酸はカルボキシル基が三つもあるので容易にはトリメチル体にはなりません。


メタノール小過剰では、最初のエステル化でもう水がメタノールに対し1:2(+α)程度でき、二つめのエステル化が完全に起きたら水の方がメタノールより多くなってしまいます。
メタノールをよほどたくさん使い、硫酸以外に「脱水剤」を入れてやらなければトリメチル体など永遠に合成できません。
できるとしてもほんのちょっぴり、分離不可能です。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
クエン酸トリメチルは諦めて、今後は1価同士の簡単なエステルを作ることにします。

お礼日時:2008/12/19 09:13

酸触媒条件でのエステル化においては、アルコールを大過剰加えるのが鉄則です。


つまり、エステル化とエステルの加水分解は平衡反応であり、その平衡は1:1に近いです。なぜなら水とアルコールは同程度の強さの酸であるからです。これがわかりにくいようであれば、『アルコールも水も中性である』というのと同じ意味と考えて下さい。つまり、水のHをCH3で置き換えたものがメタノールであり、CH3の存在がOHの部分の化学的な性質に与える影響は小さいからと考えれば良いでしょう。この、酸性の強さがエステルと加水分解の化学平衡の位置を決めると言って良いでしょう。したがって、アルコールよりも強い酸であるフェノールの場合には、平衡が加水分解の側に大きく片寄ってしまいます。

余談が長くなりましたが、上述のことがエステル化の本質です。なので、大過剰のアルコールが必要であり、可能であれば、脱水する工夫が必要であると言うことです。その工夫として、単純なものは蒸留による共沸で水を除くとか、脱水剤としてモレキュラーシーブ(合成ゼオライト)を加える方法などがあります。

ただ、クエン酸の場合には酸性条件で脱水や脱炭酸などの副反応が起こりやすいので、酸触媒によるエステル化は困難だと思います。塩基性条件化でのエステル化は可能かもしれませんが、高校科学部では試薬の入手などの面で困難だと思います。
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