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(1)気体の状態方程式PV=nRTにおいて、比例、反比例、一定値を選べ。
(1)n、Tが一定のときのPVとP
(2)n、Vが一定のときのPとT
(3)P、Vが一定のときのnとT

まず、上記3つの一定のときとはどういうことなのでしょうか?
答えの考え方を教えてください。

(2)ある液体物質を約10mlとり、容積500mlのフラスコに入れ、小さな穴をあけたアルミ箔でふたをして、沸騰水(100℃)で完全に気化させた後、放冷して液化したところ、残った液体の質量は1.20gであった。この液体物質の分子量を求めよ。ただし、大気は1.0×10^5Paとする。

PV=n/MRTに当てはめたとき
V=ある液体物質を約10mlと容積500mlのフラスコの2つがあてはまると思うのですが、計算のしかたはどうにすれば良いのでしょうか?

A 回答 (4件)

(1)と(2)では難しさに大きな違いがあります。



(1)は式の中にある量と実験条件との対応です。
状態方程式をただ与えられた公式として使おうとしておられるようですね。それが得られた場面を考えるという作業が必要です。
ボイルの法則、シャルルの法則を習ったと思います。
容器の中に気体を入れて圧力や温度を変えて体積の変化を調べます。圧力や温度を変える時に容器の中の気体が容器外に漏れてしまうとダメだというのは実験上の注意としては当然のことです。学校で実験をする場合でも一番素直に納得してもらえることです。これは式でいうと「n:一定」という条件です。

ボイルの法則は
温度を一定に保って(温度が変わらないようにして)圧力を増加させると体積が減少する。体積は圧力に反比例する。

シャルルの変化は
圧力を一定に保って(圧力が変わらないようにして)温度を高くすると体積が増加する。体積は絶対温度(摂氏温度+273)に比例する。

ボイルの法則では「n,T:一定」という条件を使っています。
シャルルの法則では「n、P:一定」という条件を使っています。

ある量を一定にして考えるというのが状態方程式で初めて出てきたわけではないはずです。
状態方程式はボイルの法則とシャルルの法則、アボガドロの法則を1つの式にまとめたものですから同じ考え方を使っています。

習ったばかりで馴れていない表現ということでは(1)のPVとPの関係は戸惑うかもしれません。2つの量をまとめて1つの量として考える時の関係です。
Pを横軸、(PV)を縦軸にしてグラフを書くとPをかえてもPVは変わりません。一定になります。(#2、「PV/PはPに反比例」は見当違いの回答です。)
※実験値をグラフにするときに使います。ばらつきのある測定値を1つの式に当てはめる時は、曲線よりも直線の方が扱いやすいです。精度も高くなります。反比例の双曲線のグラフに合わせるのは難しいです。
実在の気体の体積、圧力の変化がボイルの法則にどの程度合うかを調べる時にも使います。
※反比例の関係の場合、V=a/Pは分かるがPV=一定がピンと来ないという高校生がかなりいるようです。数学で比例はy=ax、反比例はy=a/xという式で出てくるからです。

(2)
>PV=n/MRTに当てはめたとき
V=ある液体物質を約10mlと容積500mlのフラスコの2つがあてはまると思うのですが、

状態方程式のなかに出てくるP、V、T,nなどの文字に与えられた数字を代入して計算するということしかやったことがないという印象ですね。Vに入れる数字を探して体積と容積とで戸惑ってしまったということです。
10mLは「液体の体積」です。
状態方程式は気体について成り立つ式です。
気体は入れ物がなければ体積が決まりません。
その物質が気体になってフラスコの中全体に広がったとして初めて体積が分かることになります。
初め空気が入っていますから試料の蒸発が起こるとともに空気が全部追い出されて試料蒸気だけでフラスコなのかが満たされているという条件の確認が必要になります。直接調べるのが難しいので余分に試料を用意しておいてどんどん過熱すれば入れた液体が全部蒸発する頃には空気はなくなっているだろうと考ええています。空気と一緒に試料の蒸気もかなり(8割程度)出て行ってます。蒸気が出て行くのが止まるのは蒸気の圧力が大気圧に等しくなる所です。穴が小さいので空気が逆に入ってくるということはないだろうと考えます。
これで温度と体積、圧力が決まります。この3つの量から物質量が求められます。使う式はPV=nRTです。
(温度が~、圧力が~、体積が~である与えられているのではありません。実験条件から温度、圧力、体積が~であると読み取るのです。)

物質量nと質量m(教科書ではwと書いてある場合があります)が分かれば1モル当たりの質量Mが分かります。1モル当たりの質量をgで表した数値は分子量と同じ値になります。
(PV=nRT、n=m/M ですからPV=(n/M)RTという式はありません。)

フラスコを冷やして試料の蒸気を液体に戻すと穴から空気が入ってきます。フラスコの質量を測ると空気の分は共通ですから液体の部分の質量分だけ増加した値が得られるはずです。その質量が1.2gです。
※内部の蒸気が全て液体に戻ったということを確めるのは難しいです。
十分に時間をかければ「たぶんほとんど全てが液体に戻っているだろう」と仮定しての話です。
※それほど精度のある実験ではありません。
※質量が1.2gということで有効数字はほとんど1桁です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます!とても分かりやすく参考になりました。

お礼日時:2009/03/28 16:17

●1番は次のようにしたほうがわかりやすいかも・・・


(1)気体の状態方程式PV=nRTにおいて、比例、反比例、一定値を選べ。

(1)n、Tが一定のときのPVとP
(PV)/P=nRT/P=(nRT)・(1/P)
 ・・・(nRT)は一定:『PV/PはPに反比例』

※これを使って説明すると・・・
いつも次の操作をする。
●(PV)という量と(P)という量の関係を聞かれているから、その『商』をつくる。
●式の計算を行い、『定数のもの』と『変数のもの』に分ける。
●定数×変数ならば『比例』、定数/変数ならば『反比例』
 一定のときは表現しやすいが、一定にならないときの表現になれることも重要だ。1)の『Pに反比例』,3)の『T^2に反比例』(=『1/T^2に比例』でも良い。)

以下同様に・・・

(2)n、Vが一定のときのPとT
P=nRT/Vだから,
P/T=(nRT/V)・(1/T)=(nR/V)
 ・・・n,R,Vが一定なのだから、nR/Vは一定;
   『P/Tは一定』

(3)P、Vが一定のときのnとT
n=PV/RTだから
n/T=(PV/RT)・(1/T)=PV/RT^2=(PV/R)・(1/T^2)
・・・(PV/R)は一定;
  『n/TはT^2に反比例』
答えは(2)になるね。

(2)は#2さんのヒントが有るから、自分で。。。非常に典型的な問題です。
 センター試験の初期に、『途中でどのようなことが起こっているか』を答えさせる問題が有りましたね。実験の観察・考察を含めて調べたほうがよいのでは?
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます!
とても分かりやすい説明でした。

お礼日時:2009/03/28 16:19

>約10mlと容積500mlのフラスコの2つがあてはまる


実際には前者は「体積」で後者は「容積」。
違いが分かりますか?
体積の方は「占めている」。容積は「容れられる」。
この場合、
>沸騰水(100℃)で完全に気化させた
と書いてありますから、気体になったのですね。そしてその気体のうち1.20g以外の部分は、
>小さな穴をあけたアルミ箔
の穴を通して「出て行って」しまったのです。
ですから100℃で体積500mLの気体が凝縮したら1.2gになったのです。
理想気体と仮定しますから、ここからこの液体の分子量が分かります。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます!
とても参考になりました。

お礼日時:2009/03/28 16:21

もう科学は数年まえのことなので(1)のみの解答です。


(1)の(1)だけかきます。
n、Tが一定のときとかいてあるので適当に具体的な値を考えます。
たとえばn=10 T=50とします。そうするともとの式は、
PV=nRT=500R となります。Rは定数ですから500Rは定数です。
つまりいま、PV=nRT=500R=定数(一定値)となります。

つまり、一定とは変数ではなく定数としてn、Tを扱うことです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます!
とても参考になりました。

お礼日時:2009/03/28 16:21

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