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こんにちは。
戦艦の対空砲火の威力について教えて下さい。
太平洋戦争において、大和、武蔵をはじめとするわが国の戦艦のほとんどが米軍機によって沈没させられましたが、

1.わが国の戦艦は対空砲火(高射砲・機銃)によって具体的にどの程度の米軍機を撃墜できたのでしょうか(○○作戦において大和は米軍機○機を撃墜した等)

2.かりにわが国戦艦が、マリアナ沖海戦で米軍が使用したVT信管(砲弾が外れても目標物が近くにあれば自動的に炸裂する)を使用していれば、様相はかなり変わったのでしょうか。

3.わが国戦艦が使用した三式段によって実際に米軍機が撃墜された戦闘はあるのでしょうか。あるとすると実際に何機を撃墜したのでしょうか。

4.大和、武蔵などほとんどの戦艦が魚雷によって沈没させられていますが、接近する魚雷を戦艦からの機銃掃射によって爆破させることはできなかったのでしょうか。

軍事には素人ですので、どうぞ教えて下さい。

A 回答 (11件中1~10件)

1) 戦艦大和他の第二艦隊が撃滅された「坊の岬沖海戦」の場合、米軍の損害は「艦載機10機」であるようです。


この海戦の場合「母艦への着艦が夜になったため多数の飛行機が着艦に失敗して失われた」といった事情がありませんので、
米軍の損害10機=第二艦隊が対空砲火で撃墜した機数
となるでしょう。

2) 様相はあまり変わらなかったとする論者がいます。
なぜ敗れたか日本海軍 光人社NF文庫
http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/31828766
に「VT信管は化け物か?」と題して、質問者さんの疑問(2)を考察し、結論として「否」としています。
主な理由は
「対空射撃式装置の性能がアメリカは桁違いに優れていた」
ということで詳細に説明されています。
筆者は、防衛大学校を卒業して護衛艦に乗り組んでいる際に、米軍が第二次大戦中に主用していたのより性能の劣る米国製対空射撃式装置で対空射撃訓練を行い、5インチ速射砲(第二次大戦時の高角砲に相当)に「時限信管」を使用した対空砲弾を使用して、飛行機が曳く吹流しに名中断を与えているとのことです。

なお、筆者によりますと、5インチ(12.7センチ)高角砲の命中率は
アメリカ 30%~50%
日本 0.3%
と、100倍以上の差があったと言います。

また、VT信管は「高角砲弾が目標の20メートル以内を通過した時に炸裂する」ものでしたが、日本の対空射撃式装置の性能があまりに悪いため、実戦では「どこを撃っているのか分からない」状態であり、そもそも米軍機の20メートル以内に高角砲弾を通過させることができず、VT信管があってもなくても同じだったろう、と筆者は言っています。

上記の本は質問者さんの疑問の多くを解いてくれると思いますので、ぜひお読み下さい。

3) 日本側では、マリアナ沖海戦やレイテ沖海戦で、戦艦の三式弾射撃で何機かの米軍を撃墜している、と言っています。
一方、ウィキペディアには
「米軍側の資料には『パンパンと破裂するがまるで花火のようで、実際の被害は少なかった』との記述も存在し、対空射撃での確実な戦果は、ほとんど確認が無いとされる」
と書かれています。

米軍の飛行機が日本の飛行機より工作精度が良く頑丈で、燃料タンクや乗員の防御も優れていたことを考えますと、
「三式弾の焼夷弾子は、日本機には有効だったが、米軍機には威力不足だった」
ことがあったことは有り得ます。

4) 軍艦の対空機銃は、水面に向かって射撃することも出来ました。
太平洋の戦闘、大西洋の戦闘で、「自艦に向かって来る魚雷の航跡を発見して機銃で射撃した」という話はいくつか聞いた記憶がありますが、その射撃で魚雷を破壊できたという話は聞きません。
ただ
「飛行機が、敵の潜水艦が発射した魚雷を上空から発見し、魚雷に体当たりして魚雷を破壊した」
という話はあります。

そもそも、魚雷を発見した軍艦は急転舵して魚雷に艦首を向ける運動をし、魚雷の命中を避けようとします。魚雷に艦首を向ければ、艦首を左右に分ける波ができますので、そこに敵の魚雷が来てもどちらかに流れてしまい、命中しません。戦史でも「敵の魚雷を発見して急転舵して艦首を向けたが、艦首に魚雷が命中した」例はありません。

急転陀する軍艦から、自艦に向かってくる魚雷を狙い撃ちして命中させるのは不可能と思われます。
「水中の物体は海水という分厚い盾に守られていますから、撃てたとしてもなかなか破壊はできなかったでしょう」
ということもありますが、それ以上に
「魚雷が自艦に迫っているという状況下で、物理的・心理的に、魚雷に機銃弾を命中させることは難しい」
ということではないでしょうか。
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この回答へのお礼

懇切丁寧なご回答ありがとうございます。
米軍機撃墜について正確な数字をご教示頂き、ありがとうございます。予想されたとはいえ、戦艦1隻沈没と航空機10機撃墜ではあまりにも損害が違いますね。悔しいことです。
また、ご指摘の書籍はぜひ読ませて頂きます。
米側の対空射撃装置の能力が日本のものより格段に優れており、高角砲の命中率が100倍以上の差があったとのご指摘ですが、これは「弾丸(VT信管)」の問題ではなく、「射撃装置」の問題であったとのことで、弾丸と発射装置のどちらについても日米に相当技術力の差があったのですね。太平洋戦争では日本の技術力は相当あったと考えていましたが、日本をはるかに上回っていたとは、本当に米軍の技術力はあなどれないですね。大変参考になりました。

お礼日時:2009/04/09 09:08

6番の者です



>太平洋戦争開戦時の日米GNP比が1:7というのを見たことがあります。
>その信憑性は不明ですが、かりに真実だと考えると、単純計算で米側は日本の7倍の航空機や空母を生産できたということですね

 GNPと生産能力は違うと思いますが…
 俗に言われる「日本の戦闘機のエンジンの馬力は1000馬力、
 アメリカは2000馬力」と言われ、日本の戦闘機は
 低馬力を補うため極度の軽量化、つまり、防弾板をつけなかったり
 ゼロ戦のように急降下に耐えられない機体になってしまいました。
  
 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4843404.html

 太平洋戦争中の自動車生産台数という質問がありますが 
 日米でのあまりにも生産台数違いますね…
 
 他には5番の回答者さんの言うように通信機がなかった
 あっても役に立たなかった為、日本の戦闘機は巴戦しか
 できなかったということもあります。
 
 国力の差だけでなく、レーダーに対する認識不足
 陸軍と海軍の仲が悪かった、仮想敵国がそれぞれ別であった
 ことなどを考えるととてもじゃないが、勝つ前に
 戦争を継続していくことさえ、難しかったのではないでしょうか?

>「短期決戦」、すなわち、「緒戦で華々しい戦果を挙げて
>米側の戦意を喪失させ、停戦に持ち込む」しかなかったように思われます

 相手の本土の一部でも占領しないととてもじゃないが
 停戦に持ち込むのは不可能では?
 生産設備が充分にある、つまり、空爆などで身も心も
 疲弊させないと簡単に戦争終結にはならないでしょうね。 
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この回答へのお礼

再度のご回答ありがとうございます。
また、停戦について、米国本土の一部占領が不可欠とのご意見、大変興味深く拝見しました。
太平洋戦争を如何に終戦に持ち込むべきだったかという問題については小生が長らく頭を悩ませている問題です。

「リメンバー・アラモ」「リメンバー・パールハーバー」という言葉に象徴される通り、アメリカ人には受けた屈辱の仇を必ずとるといった執念深い一面があるように思えます(真珠湾攻撃については、わが国はハーグ陸戦法規に基づき宣戦布告をする予定だったのが、事故で遅れてしまったに過ぎないのですし、米側も他の戦争では宣戦布告しないことが多いので、アメリカ人が真珠湾を屈辱と考えるのは日本人にとって迷惑な話ですが、それはともかくアメリカ国民はそう思ったということです)。この執念深さは、かつて古代世界で大帝国を築き上げたローマ人についての「カディウムの屈辱」や「ポエニ戦争」のエピソードを彷彿とさせるところであり、もしかすると、大国となる国の国民にはそういった資質が必要なのかとも思ったりしています。それはともかく、このような執念深さを考えると、アメリカ人はたしかに負けたままでは絶対に引き下がらないような気がします。

他方、アメリカ国民(政府ではなく)については、現代においてすらモンロー主義的な孤立主義がいまだに色濃く残っているような気がしており、ベトナム戦争のように、不利な状況がある程度長く続くと、撤退論・反戦論が国内で強力に発生してくる傾向があるように思えます(今回のイラク戦争でもそういった面があるのではないでしょうか)。そう考えると、モンロー主義が現在より強く残っていた当時、かりに真珠湾攻撃が予定通り宣戦布告後に開始され、米国民が政府のプロパガンダに乗せられて激高することがなかったとしたら、そして、真珠湾攻撃の結果、戦艦だけでなく、空母や燃料タンクまで爆撃・破壊して戦況が更に一層日本側に有利になっていたとしたら、英仏のような直接的利害まで有しない米国がどこまで頑張っていたか、考えると興味は尽きません。

いずれにしても、この問題は歴史上のイフの問題であり、答えが決まっている訳ではありませんが、今後いろいろと専門家の書籍などを読んで勉強していきたいと思っています。
貴重なご意見ありがとうございました。

お礼日時:2009/04/13 13:56

>>おおおっと、間違いがあるので突っ込んでおきます。


>太平洋戦争において、大和、武蔵をはじめとするわが国の戦艦のほとんどが米軍機によって沈没させられましたが
>>第二次大戦(含ヨーロッパ&地中海戦線)を通じて「作戦行動中」つまりいつ敵機に襲われるか分からない状況で航空機によって沈められた戦艦はプリンスオブウェールズ、レパルス、武蔵、大和の4隻だけです

つイタリア戦艦「ローマ」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC% …
忘れちゃだめです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
イタリア海軍の戦艦について全く知識がなかったのですが、更に驚いたのは、この戦艦がドイツ軍の「誘導爆弾」なる爆弾で撃沈されたという事実です。誘導爆弾という存在をはじめて知りました。「高高度から射出され、目標到達時には音速近く(1,035km/h)という速度まで加速して敵艦に命中するフリッツXの威力は絶大であり」とありますが、素人考えでは、仮にかかる技術が当時のわが国にあれば、太平洋戦線でもっと善戦できたのではないかと残念に思えてしまいます(高度5000-8000mで母機から投下し誘導するとありますが、敵戦闘機に妨害されて効果は期待できなかったでしょうか)。

お礼日時:2009/04/13 12:16

最後の戯言として聞いてください。


ほんのちょっとでも今後の参考になればと。

>必要に応じて戦艦すら輸送艦代わりに使うくらい米側は柔軟かつ合目的的な思考をしていたことを考えると、
日本も必要に応じて戦艦すら輸送艦代わりに使っています。
実際に大和や武蔵、長門、伊勢、日向、山城などが輸送物資や陸海軍の人員を運んでいます。

>過去の経緯にとらわれずにもてる生産力を全て航空機や空母生産に投入したことと思いますので
日本も可能な限りの生産力を航空機に投入しています。
しかも過去の経緯にとらわれず、空母生産すら抑制しています。


柔軟かつ合理的な思考のハードルは案外低いものなのかもしれませんね。
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この回答へのお礼

度々のご回答本当にありがとうございます。
伊勢、日向については、北号作戦で輸送船代わりに使われたことを知っていましたが、大和、武蔵、長門、山城については初めて知りました。
大橋武夫・元陸軍参謀の書籍で、「難しいことは新戦法を導入することではなく、旧戦法を捨てることである」という趣旨の文を印象深く読んだことがあります。わが国海軍は日露戦争における日本海海戦での大成功後、艦隊決戦主義にとらわれ、太平洋戦争において柔軟な戦法を駆使することができなかったとのイメージがありましたが、わが国上層部の考えが想像以上に合理的だったことが分かって勇気付けられました。

お礼日時:2009/04/13 11:54

すごい蛇足ですが。



珊瑚海海戦で祥鳳に攻撃をかけたのは艦爆53機、艦攻22機で命中が魚雷7発で爆弾13発と言われています。
これだけみたら魚雷の命中率は30%以上ですね。
魚雷命中により速力低下もあってこの数字なのでしょうが、それを言ったら全て(大和や武蔵も他の艦も)当てはまるでしょうね。


>戦艦が戦艦を沈める場合には、主砲による砲撃によると思うのですが、砲撃もミサイルと同じで喫水線より上部の上部構造物を破壊するのみで、致命的なダメージを与えられないような気もするのですが、如何でしょうか

砲弾の落下角度的にほとんど船体上部に当たります。
角度的に喫水線下にはあたりづらいので浸水をさせにくいわけです。
勿論戦艦に限った話ではなく、巡洋艦だって駆逐艦だって同じ話ですね。


なんというか、「戦艦を沈没させられるだけの攻撃隊を出せるか」という話になるのでしょう。
出せればマレー沖やレイテ沖みたいに沈むし、出せなければ欧州・地中海の英独伊戦艦、沖縄戦の米戦艦みたく生き残るだけの話です。
また、空襲は基本的に防げないものです。
当たらないかもしれませんが、それは結果であって「一方的に攻撃されている」ことに変わらないのです。
第二次世界大戦の戦艦の行動を見ればわかるかと思われますが、基本的に敵空襲圏内(敵空母や敵基地飛行場)で戦艦は行動していないのです。
しているとすれば、味方に空母がいる時なのです。

つまり、沈む沈まない、当たった当たらなかったは大した問題じゃないのです。
ちゃんと命中例があるように水平爆撃も脅威であると認識していますし、急降下だろうが水平爆撃だろうが当たれば損傷しますし、至近弾を食らうだけでどっかが壊れます。
少数の攻撃隊で戦艦(巡洋艦や駆逐艦も)が損傷を食らった例があるように、空襲とは脅威なのです。
少なくても「沈ませるには大量の航空機が必要だから大丈夫」なんてノンキな事を当事者達は思っていなかったでしょうね。
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この回答へのお礼

再度のご回答ありがとうございます。
「戦艦を沈没させられるだけの攻撃隊を出せるか」、一見単純に見えて大変深い真理をついているお言葉です。そして米側はそれができたということですね。
以前、どこかのサイトで太平洋戦争開戦時の日米GNP比が1:7というのを見たことがあります。その信憑性は不明ですが、かりに真実だと考えると、単純計算で米側は日本の7倍の航空機や空母を生産できたということですね(わが国に対する絨毯爆撃の結果などを考えると、戦争末期にはその差は更に開いていたと思われます)。しかも、必要に応じて戦艦すら輸送艦代わりに使うくらい米側は柔軟かつ合目的的な思考をしていたことを考えると、過去の経緯にとらわれずにもてる生産力を全て航空機や空母生産に投入したことと思いますので、時間の経過と共に両国の差が拡大し、まさに戦争末期には「戦艦を沈没させられるだけの攻撃隊」を簡単に出せるようになっていた訳ですね。
そう考えると、わが国の勝算としてはやはり「短期決戦」、すなわち、「緒戦で華々しい戦果を挙げて米側の戦意を喪失させ、停戦に持ち込む」しかなかったように思われますが、かりに対米宣戦布告が予定通り真珠湾攻撃前に行われ、米国民が激高することがなかったとして、それが現実にどこまで可能だったかは今後勉強していきたいと思います。

お礼日時:2009/04/11 00:10

#5です。



空母艦載機による戦艦への空襲のデータがないので対武蔵、大和がどうだったのかわかりませんが、「やっぱり勝てない?太平洋戦争」という本に珊瑚海海戦から南太平洋海戦までの主だった空母機動部隊同士の対戦データが載っています。これによると、雷撃命中率は日本軍13%、米軍6.7%(珊瑚海海戦における空母祥鳳への命中を除く)となっています。
艦爆命中率が日本軍18%、米軍20%となっています(全て急降下爆撃によるもの)。この数字をどう考えるかはお任せします。たぶん、「想像していたより当たらない」なのではないかな、と思います。
そしてその他のデータも丹念に見ていくと、航空攻撃を阻止するのは対空砲火の存在より護衛戦闘機の存在のほうが重要であるということです。野球でいえば、戦闘機が投手、対空砲火が内外野の守備というところでしょうか。いくら鉄壁の守備陣を持っていても、投手がぱっかんぱっかん打たれたら意味がないということです。
そもそも雷撃機は、目標に向かって超低空を直進するわけです。これは戦闘機にとってはカモ以外の何物でもなく、さらに重い魚雷を積んでいるのですからまさに「カモネギ」です。もし守備側に充分な護衛戦闘機があれば、雷撃機は目標に近づけもしないでしょう。

海軍の一般常識として、「戦艦を沈められるのは戦艦のみ」といわれておりまして、たぶんそれは今も変わらないと思います。なぜなら、現代のミサイルも喫水線から上に損害を与えるものであり、現代のミサイルの大きさからよほど数多く命中させないと戦艦に致命的ダメージを与えられないのです。大戦中にドイツ軍はフリッツXという誘導爆弾を戦艦に命中させているのですが、イタリア軍はダメージコントロール能力が評論にも値しないので除外して、このフリッツXは重さ1トンを越える超大型爆弾なのですが、英海軍のウォースパイトに命中しまして、ウォースパイトは曳航されるほど大破しましたが、沈没はしませんでした。
ただし、武蔵にしても大和にしても、米軍はそれこそ日の出から日の入りまでひっきりなしに空襲ができるほどの航空戦力を持っていたからまさに「蟻の群れが巨像を倒す」ことができたのだと思います。米軍があれほど圧倒的な航空戦力を持っていなければ、大和や武蔵の進撃を食い止めることはできなかったのではないかと思います。とはいえ、大和の沖縄特攻では延べで戦闘機も含めると400機近くに空襲されて、被撃墜10機程度ですから損害率は3%程度となり、これは戦争として考えれば「ほぼ損害なし」というレベルだと思います。

(蛇足・嫌なことを書けば、米軍による日本本土空襲も損害率は高くて3%、低ければ1%程度で、戦後調査したアメリカの戦略爆撃調査団も「損害はなきに等しい」と結論づけています。ちなみに大戦を通じて最も米軍が血を流したドイツ本土空襲ではひどいときには損害率が50%を越えており、これによる米軍の戦死者は2万人(日本の神風攻撃隊による戦死者は約2千人)を超えていて、そのほとんどがドイツ軍戦闘機によるものです)
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この回答へのお礼

再度のご回答大変ありがとうございます。
雷撃命中率と艦爆命中率の具体的数字はとても参考になりました。この数字を見ての第一印象は、「日本軍が結構善戦している」というものでした。これまでの皆様のご回答を見て、日本軍が米軍に対し、技術力でかなり差をつけられ、数字的にも苦しい感じでしたので、特に雷撃命中率が米軍の倍近いのを見て勇気付けられました。
また、「戦艦を沈められるのは戦艦のみ」という言葉、とても重い言葉です。現代のミサイルをもってしても戦艦に致命的ダメージを与えられないのですね。他方、戦艦が戦艦を沈める場合には、主砲による砲撃によると思うのですが、砲撃もミサイルと同じで喫水線より上部の上部構造物を破壊するのみで、致命的なダメージを与えられないような気もするのですが、如何でしょうか(戦艦の主砲の方が、現代のミサイルよりも破壊力は大きいのでしょうか、それとも、主砲の場合は放物線をえがいて落ちてくるため、場合によっては喫水線より下部を破壊することができるということでしょうか)。
いずれにせよ、戦艦が想像していた以上に強力であったことが分かり、大変勉強になりました。

お礼日時:2009/04/10 11:48

雷撃機からの魚雷命中率は詳しいことは分かりません。



大和の場合ですと(リンク先の中央を見てください)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%92%8C_ …

戦闘機180機・爆撃機75機・雷撃機131機による波状攻撃で
10本の魚雷が命中したとあります。
もっとも日米間での命中本数に差があるようですが…

戦艦の耐久性について

一言で言ってしまうと大和・武蔵だからある程度持ちこたえられた
ということですね。他の巡洋戦艦から戦艦へ改装されたものだと
装甲の面で厳しいかと思います。

もっとも大和・武蔵でも
機関部さえやられなければ
ある程度回避運動を行なえるでしょうが、現実的には対空砲火は
望みが薄く、ジリ貧という結果になってしまうでしょうね。

もっとも大和・武蔵級の戦艦を沈めようと思えば
それなりに大部隊を編成する必要があるのは言うまでもありませんが
やはり戦艦側は不利なのは否めません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
雷撃機131機が波状攻撃したとありますので、かりに各機が1本の魚雷を搭載していて、すべての雷撃機が魚雷を発射したとすると、単純計算で131本の魚雷が発射され、うち10本が命中、命中率は7.63%ですね。もちろん、131機といっても述べ数にするともっと多数になるでしょうし、逆に攻撃参加機の全てが魚雷を発射したわけではないのですが、大和は魚雷を結構かわしたように思えます。
それにしても、以前は大和は航空攻撃で簡単に沈没させられたように思っていましたが、聞けば聞くほど戦艦、特に大和がかなり強力な艦船だったことが分かるようになりました。

お礼日時:2009/04/10 11:15

おおおっと、間違いがあるので突っ込んでおきます。



>太平洋戦争において、大和、武蔵をはじめとするわが国の戦艦のほとんどが米軍機によって沈没させられましたが

第二次大戦(含ヨーロッパ&地中海戦線)を通じて「作戦行動中」つまりいつ敵機に襲われるか分からない状況で航空機によって沈められた戦艦はプリンスオブウェールズ、レパルス、武蔵、大和の4隻だけです。第二次大戦で初めて航空機によって戦艦が沈められたのは英軍によるイタリア戦艦への攻撃であったタラント夜襲ですが、このタラント襲撃と真珠湾攻撃は軍港に停泊していた戦艦に対するものです。特に、タラントのイタリア海軍ときたひにゃたった魚雷1発か2発当たっただけで沈没する絶望的なダメージコントロール(受けた被害を最小限にする能力)の低さです。ちなみに、武蔵は両舷から魚雷を受けたので20本以上の魚雷が命中しています。また、その他はビスマルク追撃戦のように航空攻撃と戦艦による共同戦果によるものです。

そもそもの誤解として、いうほど戦艦は航空攻撃によってダメージを受けないのです。というのは、当時の急降下爆撃機は馬力のある米軍機(ドーントレス)は500キロ爆弾を積めましたが、馬力不足の九九艦爆だと250キロ爆弾しか積めず、250キロ爆弾では戦艦の分厚い装甲に跳ね返されてしまうのです(500キロ爆弾でも有効なダメージは与えられない)。となると、大型の爆弾で水平爆撃するしかないのですが、これは停泊している船にも当たらないほどで、ましてや動いている艦船に命中する確率はもうゼロと断言していいくらいです。
実際問題、あのレイテ海戦では栗田艦隊に対して米軍は執拗に航空攻撃をくり返しましたが、栗田艦隊を食い止めることはできませんでした。レイテの輸送艦隊が損害を受けなかったのはあくまで栗田艦隊が「謎の反転」をしたからです。また、その栗田艦隊は航空攻撃で武蔵を失うものの大和を始め他の大型艦艇は全て帰還しています。戦艦が本気になったら、航空機には止められないのです。

またVT信管ですが、これは元々レーダー技術を応用したものです。開発のネックとなったのは、発射のときのものすごい衝撃に装置が耐えられないということでこの問題のクリアにさすがのアメリカも苦労しています。しかし開発に成功したのはひとえにアメリカの高い技術によるものでした。開発力そのものもそうですが、そういった繊細な技術を大量生産する技術も持ち合わせていたのです。
米軍は、この技術がドイツに漏れることを恐れ、ヨーロッパ戦線では使いませんでした。対日戦で使ったのは、海で使うから弾丸は海に落ちるので敵の手に奪われる心配がないからです。
そもそもレーダーを含めて日本の通信技術というのはお話にならないほど遅れていました。太平洋戦争が始まる昭和16年には、ドイツとイギリスの間でいわゆるバトルオブブリテンが行われていますが、このときドイツとイギリスは敵のレーダーをごまかすためにアルミ箔をばら撒くというような技術戦をしています。日本軍は、大戦を通じて信頼できるレーダーはもちろん使える通信機すら作れませんでした。
それの何が問題かというと、実はあのミッドウェー海戦のときに、米軍の爆撃機が艦隊の上空に来ていることを多くの水兵が気づいていたのです。ところが、艦隊護衛の零戦はその直前に来た雷撃機の迎撃のため高度の低いところにいて爆撃機の存在に気づかなかったのです。米軍ならここで無線機を使って戦闘機を呼び戻すのですが、日本軍の無線機は全く使えなかったのでただ「パイロット、気づいてくれ」と祈るしかなかったのです。

他の方も指摘していますが、マリアナ海戦頃となると米軍の迎撃体制は鉄壁ともいうべきものとなります。各空母は高いダメージコントロール能力を身につけ(実戦のノウハウが豊富に投入されたエセックス級空母は大戦を通じて同型艦は一隻も沈むことがない不沈空母となりました)、その空母の周囲は対空装備が強化された戦艦かもしくは防空巡洋艦が警備を固めていました。レーダーはあのおなじみの円形の画面となりどの方面から敵機が近づくか明確になりました。
防空戦闘機隊は空母から無線で指揮を受け、敵機がやって来る方向をリアルタイムで知っていたのでやってくる日本軍機を待ち伏せすることができました。

なお、日本軍の対空砲火ときたひにゃ「お寒い」の一言です。ただし、これについてはあの高い技術力を持ったドイツも実はあまりたいしたものではなく、対空砲火の技術においてはアメリカがとてつもなく飛びぬけていた、つまり相手が悪すぎたとしかいいようがないと思います。
変な話ですが、実はアメリカは対日戦を「本気で」やっていません。アメリカが本気になる相手はナチスドイツであり、対独戦が終了するまでは日本に対して攻勢しない予定だったのです。それをあのマッカーサー(と日本ではほとんど無名のキング提督)が政治力を使って対日戦も攻勢するようにねじ込んで、結局アメリカは「片手間仕事」で対日戦に勝利しました。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
作戦行動中の航空機攻撃によって撃沈したわが国の戦艦が大和、武蔵だけとのことは大変意外でしたので、自分でも調べてみましたが、たしかに仰る通りですね(下記の通りでした)。大変勉強になりました。なお、航空機による爆弾攻撃は当たらないとのことでしたが、魚雷攻撃は如何でしょうか。一般には、大和、武蔵に数多く魚雷が命中して沈没したため、「魚雷恐るべし」というイメージがありますが、実際には魚雷もやはり命中率は低かったのでしょうか。

(太平洋戦争に参加したわが国戦艦12隻の運命)
大和 1945年 4月 7日 米軍機の攻撃により沈没
武蔵 1944年10月24日 米軍機の攻撃により沈没
長門 唯一生存(1946年7月29日 終戦後原爆実験により沈没)
陸奥 1943年 6月 8日 停泊中に爆発、沈没
伊勢 1945年 7月28日 空襲により大破着底
日向 1945年 7月24日 空襲により大破着底
扶桑 1944年10月25日 敵艦隊の魚雷により爆破・沈没
山城 1944年10月25日 敵艦隊の砲撃及び魚雷により沈没
榛名 1945年 7月28日 空襲により大破着底
霧島 1942年11月15日 敵戦艦砲撃等により沈没
金剛 1944年11月21日 潜水艦攻撃により沈没
比叡 1942年11月13日 重巡攻撃による被害を受け自沈

お礼日時:2009/04/09 09:58

基本的に第二次大戦時の軍艦の対空砲火は「敵機を撃墜するため」ではなく「敵機を威嚇して近寄らせず、また攻撃の照準をそらすため」のモノだと思って下さい。


(もちろん撃墜するに越した事はありません)
日本海軍の対空砲火は既に皆様が指摘しておられるように、威力面では米海軍と雲泥の差がありましたが、大戦後半の日本艦隊攻撃時に米艦載機の乗員が「対空砲火の弾幕に乗って歩くことが出来る」と表現する程激しい弾幕が展開されており、それなりの効果はあったと思われます。
ただ圧倒的な戦力差の前には、どうしようもなかったと言う事です。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
第二次大戦時の対空砲火についての基本認識、ありがとうございます。本来的には撃墜よりも、攻撃の照準をそらすことを目的としていたということですね。航空機を十分撃墜できなかった日本軍の激しい対空砲火もかかる観点からは一定の効果があったといえるわけですね。

お礼日時:2009/04/09 09:11

1.


具体的かつ信頼できる撃墜数は不明ですが、多数襲来した敵機のごく一部を撃墜、もしくは撃破できた程度ではないかと思います。
戦艦クラスともなると、それこそハリネズミのような高角砲や対空機銃が装備されてはいますが、実際には高速で動く航空機にはなかなか命中させることが難しく、弾切れも頻繁におきるので、なかなか効果的な弾幕を張ることは難しかったようです。
※なにぶん小口径の対空機銃ですらベルト給弾で長期間撃ち続けられるようなものはまだなかったのですから。

2.
VT信管が開発されていて、しかも大量生産されていたと仮定しても、若干敵機の被害は上がったかもしれませんが、態勢を覆すほどにはなかなかならなかっただろうと思います。VT信管が日本軍機に効果的だったのは、命中率もさることながら、当たればすぐ燃え上がる防弾性の欠如にあったからです。防弾がしっかりしていた米軍機は、ダメージこそ受けたとしても、なかなか墜ちなかったのではないでしょうか?

3.
三式弾については、確か伊勢か日向が使って、敵編隊をごっそりと削いだという証言がありますが、実際にどの程度墜としたのかは記録がありません。
どのみち接近前の敵編隊にしか効果的に撃てない対空弾ですから、接近されてしまえばあまり役にはたちません。

4.
ほとんどの高角砲、対空機銃は、その名の通り空に向けて撃つものです。水平方向までは撃てますが、射角的に海面に向けて撃てるものは少なく、また水中の物体は海水という分厚い盾に守られていますから、撃てたとしてもなかなか破壊はできなかったでしょう。
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございます。
対空機銃が長時間撃ち続けられないということははじめて知りました。頻繁に弾切れ・給弾を行わなければならなかったとすると、それだけでも航空機に対抗するのは難しくなりますね。
また、VT信管よりも、航空機側の防弾の問題が重要だったことがわかりました。かりに日本軍機が米軍機に近い程度に防弾性を強化していれば、マリアナ沖のような大被害は相当程度防げたように思われますが、米軍機並みの防弾性強化は当時技術的に困難だったのでしょうか、それとも技術的には可能だったけれど、別の観点(軽量化、攻撃力強化など)のため犠牲にされたのでしょうか。
いずれにしても勉強になりました。

お礼日時:2009/04/09 09:02

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