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量刑を裁判員が決めることができるといううたい文句ですが、
それは検察が求刑した範囲内に限定されるんでしょうか?

それとも、求刑が甘いと思ったら、求刑を変えさせることは可能なんですか?

検察求刑三年で、裁判員が求刑10年だといい始めたらどう収拾つけるんでしょうか。

裁判官が求刑の範囲内で決めてくださいということになるのでしょうか?

A 回答 (3件)

そもそも求刑には法的根拠が全くないの。

あれは慣例でやってるだけなのよ。一応は、判決が類似の事例に比して極端に重かったり軽かったりしないように目安として述べるんだけど、法律上は何の規定もないから何の拘束力もないんだよ。だから求刑が重かろうが軽かろうが法律的にはどうでもいいわけね。

判決で言渡す刑を宣告刑って言うんだけど、そのよりどころとなるのはあくまでも法定刑であり法定刑から導き出す処断刑だけ。法定刑ってのは条文に書いてある刑のことね。処断刑ってのは、法定刑を元にその事件の色んな事情によって刑を重くしたり(加重)軽くしたり(減軽)して出てくる刑の範囲のこと。最後にその範囲内で宣告刑を決めるというのがいわゆる刑の量定(量刑)って作業。

例えば殺人罪は死刑または無期若しくは5年以上の懲役というのが法定刑。刑法199条に書いてある。

ここで実際のある事件について宣告刑を決めるには、まず死刑、無期懲役、(5年以上の)有期懲役のいずれかの刑種を選択する。で話の都合上、有期懲役を選択したとしよう。有期懲役の上限は刑法12条で20年と決まっているんだけど、例えばこの事件が再犯に該当したとする。再犯の意味は省略するけど、再犯を理由とする刑の加重は刑法57条で上限を2倍に増やせるんでそれだけなら40年にできるんだけど、刑法14条2項で有期懲役を加重する場合の上限は30年になっているから30年までしか上げられない。下限はそのまま。だから5年以上30年以下となる。
ところがこの事件では犯人は自首していた。そうすると刑法42条1項で自首減軽が可能でこれは上限と下限を半分にすることができる。これは、 できる だけなのでしなくてもいいんだけど、ここでは減軽することにした。すると上限下限がそれぞれ半分になるので2年6月以上15年以下となる。
他には特に加重減軽事由はなかったということになると、この 2年6月以上15年以下の懲役 というのが処断刑ということになる。
そして、この処断刑の範囲でこの事件について情状を色々検討するのが量刑であり、量刑の結果、懲役6年の実刑を言渡すという結論になった。この懲役6年というのが宣告刑。

こうやって言渡す刑が決まるわけ。ここで求刑ってのは特に何の拘束力もなくてただ、過去の類似事件を基に検察官が相当と考える刑を意見として述べているだけなの。それは宣告刑を決める目安にはなるけどそれ以上の意味はないから、そこから外れててもそれ自体は法律的には何の問題もないってわけ。処断刑を決める最初の段階の刑種の選択にも当然関係ないから、懲役20年という求刑に対して宣告刑を刑種の異なる死刑とすることだって構わないってわけだ。逆も然り。
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・検察求刑三年で、裁判員が求刑10年だといい始めたらどう収拾つけるんでしょうか。



法定刑の範囲内なら

一応、裁判官一名を含む裁判員裁判官の多数意見が、
そうなら、裁判長は、それに沿って判決文を起草し
いいわたしますよ。

もちろん、裁判官は、なぜ、そういう求刑をするか
意図の説明は、するでしょうが・・・

現在でも、求刑より重い判決は、ありますよ(^_^.)

http://www.asyura2.com/0306/nihon5/msg/103.html
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量刑に関して、判決が求刑の範囲内でなければならない取り決めは


ありません。多くの判決は、求刑内で収まりますが、求刑を
判決も少なからずあります。

裁判員制度になっても、量刑が求刑内に収めなければならないと
いうことはありません。
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