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大学の授業で出た質問ですが窒素分子と酸素分子の電子配置を考えたときに、普通ならσ軌道とπ軌道の安定性を比較した時にσ軌道の方が安定なのが一般的だと考えていたのですが、窒素分子やリチウム等ではσ軌道よりのπ軌道のほうが安定であると知りました。しかしながらこれについての理由がわからず困ってるところです。
是非とも力添えいただきたい次第です。

A 回答 (4件)

>窒素分子やリチウム等


リチウムは良く分かりません、どの様な状態を考えていられるのでしょうか?
窒素の場合、原子には五つの電子があり、原子軌道を組み替えてspが二つ、これがσ。そして結合性のπが二つ反結合性のπ^*が二つできます。
σのspの一つはエネルギーレベルが低くなりますがもう一つのσのspは「非結合性」の非結合性電子対(lone pair)を形成します。
この非結合性のσは結合性のπ二つより高いエネルギーレベルにあります。
さて、酸素になると電子が六つになるため、上記の反結合性の二つのπ^*軌道に電子が一つずつ入り三重結合が弱められ二重結合程度の強さになります。
さらにπ^*に入った二つの電子はラジカル性を持ち「三重項」と呼ばれる状態になります。このため酸素分子は磁力を持ちます。
不飽和油脂から酸素により過酸化脂質が生ずるときなどこのラジカルの性質が大きく効いてきます。

この回答への補足

早い回答ありがとうございます。
質問内容が少し不明確であり伝わらない部分があったようなので質問内容を捕捉しますと、第2周期( n=2 )の3つのp 軌道から,1つのσ軌道と2つのπ軌道ができる.2p 軌道の3個の電子,合計6個を配置すると,1つのσ軌道と2つのπ軌道に,それぞれ,2つづつ電子が入り,3重結合を形成する. 通常,σ軌道は,π軌道より,エネルギー準位は低いが,窒素分子では,これらの軌道のエネルギー準位は逆転している。質問の内容としてはこの窒素分子の場合だとσ軌道はπ軌道のエネルギー準位よりも高くなる理由が知りたいのですが、よろしければ回答をおまちしています。

補足日時:2009/05/19 18:16
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より下の準位にある軌道との相互作用だっけ....


原子番号が大きいほど π も σ も準位が下がっていくんだけど, σ の方が大きく下がっていくので N2 と O2 の間で入れ替わる, だっけ?
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基本的にはσ2pがπ2pより安定です。

Li2からN2まではσ2pとσ2sが相互作用して、エネルギーの低いσ2sがより安定に、エネルギーの高いσ2pがより不安定になります。エネルギーの高くなったσ2pとエネルギーの変わらないπ2pの準位が逆転します。O2とF2はσ2pとσ2sのエネルギー差が大きく、相互作用しませんので準位の逆転は起こりません。

この回答への補足

わかりやすい回答ありがとうございました。
酸素分子と窒素分子でのσ2pとσ2sのエネルギーの差がどの程度あるのかは自分で調べてみてみます。
この回答に対して1つ質問があるのですがこの際、σ2p軌道が影響を受けるのは結合性軌道のσ2s軌道からの軌道相互作用ですか?それとも反結合性軌道のσ*2s軌道ですか?

補足日時:2009/05/21 13:49
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> σ2p軌道が影響を受けるのは結合性軌道のσ2s軌道からの軌道相互作用ですか?それとも反結合性軌道のσ*2s軌道ですか?



結合性軌道同士、反結合性軌道同士で相互作用します。結合性軌道と反結合性軌道は対称性が違うので相互作用しません。
つまり、σ2pとσ2sが相互作用して、σ*2pとσ*2sが相互作用します。
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この回答へのお礼

大変わかりやすい回答ありがとうございました。
おかげさまで軌道相互作用の範囲がある程度理解できた気がします。
また質問することがあるかもしれませんが、その時もよろしければご教授よろしくお願いします。

お礼日時:2009/05/22 11:34

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