有機合成に関しての質問です。
フェノールと1級ブロモアルキル(添付データ参照)のWilliamsonエーテル合成によってエーテルを合成したいと考えています。
塩基触媒としてK2CO3、溶媒として脱水エタノールを使用するつもりです。
原料となる1級ブロモアルキルには、逆末端(Br基と逆側の末端)にアミド結合を有するものを使用するため、副反応が起こらないかが心配です。副反応として、(1)アミドの塩基加水分解と(2)窒素の4級化(ブロモ化)の2点を懸念しています。
加水分解に関しては、系内から水を極力除去すれば防ぐことができる気がしていますが、
窒素の4級化に関しては全く検討がつきません。加水分解ならびに窒素4級化に関して起こりうる可能性等をご教授いただけましたら幸いです。
また、上記副反応が起こる場合は、反応スキームの改善が必要と考えており、その際は、以下のスキームを検討しています。
1段階目:逆末端カルボン酸の1級ブロモアルキルとフェノールからWilliamsonエーテル合成
2段階目:アミンと縮合剤(例えばDCC)を加え、アミド合成
反応スキームの改善が必要な場合、この反応スキームで副反応なく進行するかどうかに
つきましてもご教授いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
A 回答 (2件)
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No.2
- 回答日時:
iawserさんが大学生で、まだ研究初めて間もないという前提でお答えします。
まず、考えたとおりに反応を仕込みましょう。
何の問題もなく目的物が高収率で得られるかもしれません。
そのときには、「フェノールと臭化アルキルはかなり良い組み合わせで、こういう条件で反応させればよいんだ」
ということがわかります。
想定されている副生物(窒素の4級化はブロモ化ではなくアルキル化ですよね)
ができた場合には、想定していた理由が原因かもしれませんし、他に理由があるかもしれません。
他にもうまくいかない場合が考えられます。例えば
・エタノールに原料が溶解しきらない
・何も反応が起こらない、若しくは非常に反応が遅い
などです。これは、やってみるのが一番早いのです。
実験化学の研究をなさる場合、もちろん理論は必要ですが、なんといっても
実証可能なことが実験化学の強みであり、面白いところなのです。
また、うまくいく行かないという経験の積み重ねが、教科書からの知識だけ
では得られない、実践的な知識としてiawserさんの有機合成の財産となります。
来年研究室に配属される学生に対して、「それを作るなら、この原料の組み合わせで
こういう反応条件でやったらどうか」とアドバイスする際にうまく行った例
とうまくいかない例、たくさんの反応を知っていたほうが後輩にとっても有益、あなたにとっても有益なのです。
・・・と説教をしてしまいましたが、私の経験から、ご質問の件に関して情報をいくつか。
まず、上述したように、原料のエタノールに対する溶解性が気になります。
(すでに調査済みであればokですが。)反応が遅く、温度を上げる必要があり、
この場合は特にエタノールによるハロゲン化アルキルの加エタノール分解が気になります。
doc_sundayさん指摘のようにアミド窒素のアルキル化も反応条件をきつくし
ないといけないとなると一部進行する可能性がありそうです。
もう一つ、塩基はこの場合、触媒(量)では進行しません。反応進行により、
塩基が何になるのかを考えてください。触媒では回りませんよね?
更に、溶媒と塩基(種類)の組み合わせが気になります。このような組み合わせが
良いのかどうか?文献上、何か例はあるのでしょうか?。
反応スキームの改善に関してですが、カルボン酸が手元にあるなら、
カルボン酸→酸クロ→オキサジンとして保護し、臭素をフェノールで置換、
その後脱保護、が手数がかかりますけど確実そうに思います・・・が、
私なら、画像にある原料で反応条件を振って(溶媒、塩基の組み合わせ。
この条件を振るところで過去の経験が活きます)作り上げようと考えます。
長くなりましたが参考になれば幸いです。
No.1
- 回答日時:
(1)アミドの加水(?)分解は起きそうにないです。
特に塩基性条件では。(2)窒素の四級化より、二分子以上の縮合「アミド窒素が臭素を追い出して二量化する」が気になります。
ついでに言うとエタノールを大過剰に使うと臭素がOEtで置換された副生物が出来そう。EtO^-の方がPhO^-より親核性が高いから。
溶媒を変えた方が良いのかな。
でもWilliamsonエーテル合成ってアルコール中で行うんですよね。良いんだろうな。
私の「癖」としては臭素よりO-Tsをフェノールで置換する方が好きです。
ありがとうございます。
アミドの窒素は、アミンの窒素に比べてだいぶ
求核性に劣るとの認識でしたが、臭素を追い出してしまうかも
しれないのですね。
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