季節性インフルエンザワクチンは
毎年3種類の株が含まれているということですが、
なぜ3種類なのかご存知の方がいらっしゃったら教えてください。

ニューカレドニアとかソ連とか香港とかたくさんあるので
全部入れてしまえば、
毎年同じワクチンを作ればいいのではないかと思いました。

それとも、3種類でなければならない特別な理由があるのでしょうか。

よろしくお願いいたします。

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A 回答 (3件)

 獣医師でウイルスに専門知識を有します。



 現在、人類社会で流行しているインフルエンザは、新型を除くと大きく分けてA型とB型に分類できます。(ほんとはA型とB型は属のレベルで"違うウイルス"なのですが、慣習的に"型"という言い方をしています)
 このA型はさらに亜型に分類できます。
 亜型はHAとNAそれぞれに亜型があり、HAが16亜型、NAが9亜型あります。つまりその組み合わせで144亜型のインフルエンザウイルスが存在するわけです。
 ですが、この中で人類社会で流行しているのはH1N1(ソ連型)とH3N2(香港型)の2亜型のみです。新型はH1N1です。

 そんなわけで、インフルエンザワクチンは「ソ連型と香港型とB型」の3種混合ワクチンとしているわけです。
 そのソ連型や香港型も小さな変異を繰り返しているので、それぞれの亜型で「どのタイプが今年流行しそうか」という予測を立て、例えばソ連型はブリスベン株、香港型はウルグアイ株、B型はフロリダ株をワクチンの種株として使う、というような選定を毎年行っています。
 ニューカレドニア株は3年くらい前までソ連型のワクチン種株に指定されていた株ですね。

 ワクチン選定については、ここのページの方が判りやすいでしょう。

http://idsc.nih.go.jp/vaccine/atopics/atpcs002.h …

 (H1N1)とあるのがソ連型、(H3N2)が香港型、最初にB/とあるのがB型の種株です。

 ちなみに株の数を多くして「10種混合ワクチン」なんてものを作りますと、まず"注射液の中に含まれる抗原の量"が単純計算で10倍になります。それとも注射液の量を10倍にするかです。現在は0.1mlを皮下注射で接種するのですが、これが1mlになると痛いですよ~。
 どちらにしても「接種される抗原量」が増えるので、副反応が出る率は高くなり、その副反応もより激しくなるでしょう。

 では、全体の抗原量は現在と同じにして多価ワクチンを作るとどうなるか、ですが、単純に免疫誘導能が低くなるだけです。つまり「効かない」ワクチンになるわけです。

 今、新型のワクチンをどう作るかで雲の上の人達は頭を悩ませているでしょう。

 インフルエンザのワクチン製造には「発育鶏卵」つまり受精卵を使います。受精卵でウイルスを増やし、それを不活化させてHA蛋白部分だけを精製するのがインフルエンザワクチンの製造法です。
 この卵は、あらかじめ鶏に産ませるわけですが、受精卵でなければならず、また余計な抗原や抗体を持っているとワクチンの効果が激しくぶれたりするので、「ワクチン製造のためだけに飼養した鶏に受精卵を産ませて」生産します。
 つまり、「ワクチンの生産総量」を今から上げることは困難だということです。

 これをこのまま新型も入れて4種混合ワクチンにすると、素直に効果が落ちるわけです。
 では、ソ連型をやめて新型を入れるか?とか、いっそのこと全部やめて新型のみを作るか?など、多くの選択肢があります。
 3種混合で2000万人分を生産すると言うことは、単味ワクチンなら6000万人分を製造可能、ということです。つまり新型オンリーならワクチン製造量は3倍になると。
 でも、それで新型が思ったほど猛威を奮わず、ソ連型や香港型も流行すると、多大な人的被害が出るのは目に見えています。

 でも、新型が大流行してソ連型や香港型が消えてしまって「新型のみが流行する」という状況になってしまえば、ソ連型や香港型のワクチンを作ってもムダに終わりますし、その分製造量が少なくなるのでやはり被害が大きくなるでしょう。
 この「従来流行していた亜型が消えてしまう」というのは、実は過去の"新型インフルエンザ大流行"の際に繰り返されてきた現象ですので、今回も香港型かソ連型、あるいはその両方が消える可能性はあるわけです。

 ということで、どういう読みをしてどういう製造をしても、外れればドツボにはまるわけですが・・・判断は難しいと思います。
 ま、政治家はそんなことは知らないので気楽に「新型を最優先する」とか状況も判らない時点で明言してしまって袋だたきにあってましたけどね。
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この回答へのお礼

詳しいご回答をありがとうございました。
とてもわかりやすかったです。
ワクチンを作るのは簡単なことではないのですね…
ただでさえ、インフルエンザワクチンの効果の有無が
議論されているくらいですもんね。
副反応が増えたら、
それこそ接種反対派が増えそうですね。

お礼日時:2009/05/25 22:15

回答としてはNo1さんの言う通りです。


参考になるURLをお知らせします。
国立感染症センターの予防接種情報のページの下の方に
予防接種Q&Aがあります。ここの「インフルエンザ」を
見て下さい。

参考URL:http://idsc.nih.go.jp/index-j.html
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この回答へのお礼

ご回答をありがとうございました。
感染研のホームページには
いつもお世話になっているのですが、
こんなに詳しいQAが載っているのは知りませんでした。
これから活用させていただきます。

お礼日時:2009/05/25 22:09

全部入れると数十種類あり、これを作るために消費する生卵の量が数十倍になってしまい、手間とコストが数十倍になってしまい、価格が数十倍になってしまいます。


ですから、流行りそうなものに限定して作るのです。
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この回答へのお礼

早速のご回答をありがとうございました。
やはりコストは重要なんですね。
Hibや肺炎球菌も、
高くて接種すすまないですし…

お礼日時:2009/05/25 22:04

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