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オッカムの剃刀というのはアブダクションと同じ方法だという印象をもちます。

この考えは適切でしょうか?

A 回答 (2件)

 懐かしい質問です。

どこかで答えた記憶がある。

 「オッカムの」と形容された場合、そもそもの意味としては――存在は不必要に増やしてはならない――というアリストテレスの存在論の問題でした。ところが19世紀半ばに、この「剃刀」はエティエンヌ・ド・コンディヤックが「人間認識起源論」のなかで用いた表現にすりかわって、当時に生まれたばかりの実証主義の様相を帯びる。
 つまり、――仮説は理性によって論証され、かつ経験によって明示されねばならない――という付録の部分がくっついて、おっしゃるように、アブダクティヴな推論こそが不必要に存在を増やさないことに繋がる――という意味になりました。

 一部の狭い業界では、ちょっと話題になった話でもあり、取り扱い注意の札がつきますが、でも一般的には同じだと考えられて良いのでは? と思いました。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

歴史的な流れを説明していただいて、中世の僧侶のイメージと道具的な活用法の無意識的な違和感が解消されました。
やはり歴史を理解することは大切なんですね。

お礼日時:2009/07/10 16:51

私は「アブダクション」に付いては無知で、調べても正確な理解は得られませんでした。


オッカムの剃刀には仮説に含まれる「未知」で「不確実」な前提を除去して現在のパラダイムを擁護する働きがあります。
ここから逆に新たな前提を例えば科学に加えようとする者は自らオッカムの剃刀によって「除去不可能」な前提が存在する事を論証することができます。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

理系の研究者の方が「オッカムの剃刀」をどう活用されているのか想像できて大変興味深いです。
今後ともよろしくお願いします。

お礼日時:2009/07/10 16:29

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