先日ある高裁で建物収去土地明渡訴訟の判決が言い渡され、
身内の控訴人(土地所有権者)の主張が8割方認められました。
確定すれば被控訴人らの中の借地権者は、
言い渡された立退料と引き換えに土地を明渡す義務が生じますが、
「建物買取請求権」を行使するのは確実です。
これは、地主の承諾がなしに一方的に建物について売買契約が成立し、
建物所有権は借地人から地主に移転するそうですが、
その価格は「時価相当額」というあいまいなもので、
価格決定メカニズムが完全に売主側に握られているようです。
しかも「時価算定に際し場所的な要素は勘案される」らしく
この土地は大都市の中心部にあるので更に心配しています。
身内は資産が見事といっていいほど土地だけしかなく
高額な立退き料に加えての負担に一時期耐えたとしても
買取建物に付随してくる借家人たち(低廉な家賃で借りている)との
問題もあり、なかなか土地の有効活用は見込めず、
ほとんど勝訴だと喜んでいられない事情があります。
実例をご存知の方、専門の方のご意見を聞かせてください。

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A 回答 (4件)

 既に問題は解決しているかもしれませんが、最近になって建物買取請求に関する細かい部分について分かりましたのでご報告いたします。



 建物買取請求が、裁判外において行使できることはご存知の通りです。また、建物買取請求権は形成権ですから、建物買取請求権を行使した時点で所有権が地主側に移ることもご存知の通りです。ただ、金額に関してのみ決まっていないという状態になります。

 金額決定のプロセスですが、建物買取請求は、口頭で伝えることもできますが、後日の証拠とするため、内容証明郵便を使用して行われる場合が多いようです。その際に、「建物買取請求通知書」等と題した内容証明郵便の中で「本建物を時価にてお買取りください。時価は金○○○○円が相当と考えます。」旨の記述を行います。(もちろん口頭でも良いわけです。)

 この金額に地主側が納得すればそれで決まりですが、納得できなかった場合、「建物買取請求金額拒絶通知書」等と題した内容証明郵便を作成し、その中で「私どもの査定では、本建物の時価は金○○○○円が相当であると考えます。」旨の記述を行います。(もちろん口頭でも良いわけです。)
 この金額に借地人側が納得すればそれで決まりです。

 この作業を何度か繰り返し、それでも決まらなかった場合は、裁判所で最終的に決めてもらうということになります。
 この金額が決まらない間の借地人の土地と建物の使用料は、借地人は支払わなければなりません。

 建物買取請求の場合、純粋に建物価格のみの査定となり、借地権価格(通常は土地価格の6割程度)が一切考慮されないため、借地人に不利であると問題視されています。
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この回答へのお礼

大変具体的に教えていただき助かりました。
本件はつい先日上告した借地人が最高裁に対して
「申立人は都合により上告のすべてを取り下げます。」
といういとも簡単な取下書を提出しました。
従って、同じく上告した一部の借家権者に対しては、
立退きという点についての裁判が継続しますが、
借地権の消滅は、やっと確定したと思っています。
今後教えていただいたような「建物買取請求通知書」が届けられるのを待って
弁護士さんと対応を考えていくつもりです。
長い期間にわたっていろいろ調べていただき有難うございました。

お礼日時:2001/06/08 19:01

最終的に価格決定するのは裁判所だったと思います。

実際は裁判所に登録している不動産鑑定士でしょう。あらかじめ地元不動産業者で査定することは可能です、多分無料でしょう。でも根拠が甘いとして裁判には使えないでしょう。実際、一律的にはじくに留まりますので。一般の鑑定士に頼む方がベターでしょう。一般に土地・建物等の不動産の価格を対価を得て評価できるのは法により鑑定士のみとなっておりますので、それなりの根拠として使えるはずです。ただ、建物の市場価値というのは土地同様に曖昧なものなので、その辺は考慮しておいた方がいいと思います。でもプロの評価はだいたい似たようなところに落着くので、ボラれることもないでしょう。寿司屋の時価とは違いますので。因みに鑑定報酬料は評価額に比例するので、モノ次第ということになりますが、20~40万円くらいは見ておいた方が。大都市なら鑑定士の部会(例えば東京なら東京都不動産鑑定士協会というのが虎の門にあります)があるので、そこで鑑定士のリストをもらうか、タウンページで見てみてください。
本件の場合、借地人のほかに借家人もいるということでしょうか。建物収去土地明渡しで、賃貸人の立場を継承してしまうと。とすると土地と建物の所有権を手に入れた効果は期待できないかもしれませんね。でも借地権を回収できたのは大きいと思いますよ。お金以上に土地は貸したら返ってこないと考えるのが一般的でしょうから。私にはこの事案の法律関係が難しすぎてこれ以上はわかりません。お恥ずかしながら元専門家なんですけど。
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この回答へのお礼

ご丁寧にアドバイスいただき有難うございました。

私たちも"booooo"さんがおっしゃるように、社会通念や一般常識的には、
50年経って二度目の期間満了を迎えても、新しい定期借地契約でない限り
一度貸した土地は結果として更新されつづけ二度と戻ってはこないという
イメージや回りの意見に弱気になって和解でかなりの譲歩をしました。
しかし借地人が一審で勝訴しているせいか、全く乗らずにはねつけたので、
結果的に画期的な判例が出てよかったと思っています。
なにより弁護士の先生の努力と、個別の特性をきちんと審理した裁判官の
お陰だと思っています。

勝手にお二人の内容を総合させていただくと、

 (1)請求権が行使されると、形成権的に売買契約が成立し、ただちに建物
所有権が移転するが、対価は未定なままの状態にあること。
 (2)裁判所外の当事者間で売買価格の合意できれば、通常の売買のように
決着するけれども、その合意形成のためには不動産業者のような専門家に
相談した方が双方納得しやすいということ。
 (3)もし合意できなければ、裁判所に依頼して(通常の和解訴訟手続?)、
合意価格を探るが、その際も両者が合意するなら不動産業者の鑑定も参考
にしてよい。
 (4)それでも不調なら、裁判所が職権で不動産鑑定士に鑑定を委託した上で
算出された価格に決定される。

ということなんでしょうね。

お礼日時:2001/03/26 13:37

 価格決定に関してですが、要は、双方が納得できれば良いわけで、土地所有者であるaki-chayaさんのお身内の方が提示なさった金額に相手方が承諾すればそれで決まりです。



 その場合の価格の決め方ですが、一つには裁判所を通じて決めてもらう方法もあるでしょう。また、不動産鑑定士の方にお願いして価格を決めてもらう方法もあると思いますし、いずれかの不動産屋さんに価格査定をしてもらう方法もあると思います。おそらくこの不動産屋さんにお願いする方が安く上がるでしょう。

 裁判所を通じて価格を決定する場合にも、結局は不動産鑑定士の方達に裁判所を通じてお願いすることになるので、その場合費用もかなり取られるようなので、相手方が納得してくれるのであれば、個人的に近くの不動産屋さんに頼んだほうが手数料や手間も省けて良いと思います。

 ターミナル駅から徒歩 3分以内の物件であるならば、いわゆる豪邸だとか由緒ある旧家とかで通常の流通にのらないような建物である場合を除き、駅近くの不動産屋に行けば、査定してくれるものと思います。

 参考までに、一般的な建物の価格査定方法の概略を述べておきます。
 (1) 標準建築費を出します。(現在同じ物を建てた場合どれほどの費用が
  掛かるかということです。)
 (2) 材料などに一般的な建築物に比べて高級品を使っているか低級品を
  使っているかなどの品等格差率というものを出します。(標準的な材料を
  使用している場合を1.00として細かい基準があります。)
 (3) 規模修正率(延べ床面積75m2未満=1.05、75m2以上~135m2未満=1.00、
  135m2以上=0.95)を出します。
 (4) 経過年数と今後の耐用年数から現価率を出します。(通常木造家屋ですと
  27年以上のものは0となってしまうのですが、今回の建物の場合、建築から
  66年経つのにいまだ使用に耐える建物だとすると0.1でしょう。)
 (5) 流通性比率を出します。(市場流通性の面から、0.85~1.05の範囲で
  決めます。「場所的要素を加味」というのはほとんどこの部分を言います。)

 これら、(1)~(5)を全て掛け合わせた金額が査定金額です。

 詳しくは、お近くの不動産屋さんでお聞きになってみて下さい。
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この回答へのお礼

早速大変詳細な回答をいただき感激しています。特に建物の査定方法など
とてもabenokawamotiさんが「一般人」の方とは思えないほど専門的で、
大変参考になり感謝しております。

裁判の方は、先日上告されましたので、このまま確定しない可能性もあり、
時間的余裕もありますので、良心的な不動産さんを探しておくつもりです。
親身になってアドバイスいただき有難うございました。

お礼日時:2001/03/23 13:54

 まず、「建物買取請求権」についてですが、


この制度自体、地主がやたらに借地人の権利を奪い追い出したりすることのないようにすることと、借地人が建物建設のため投下した資本の回収を図らせることが目的のものです。
 「時価相当額」というのは、要は、その付近で同程度の建物が売り出された場合、どの程度の金額ならば売ることが出来るか、という相場が基準になるもので、問題の建物がバブル期に建てられたものならば、建てた時の評価額に比べ、現在はかなり安くなっていると思われます。ですから、決して相手方の言い値ボッタクリとなるわけではありません。

 とは言え、おっしゃる通り、相手方が「建物買取請求」をした時点で所有権は地主に移るわけです。それだけの金額を相手方に支払う義務が生じます。
 そうは言っても、買い取るだけのお金がないということであるならば、多少なりとも家賃収入がおありのようですから、お持ちの土地・建物を担保に銀行からお金を借りるとか、相手方が応じれば、相手方と30年ぐらいの分割支払の契約を結ぶとかの方法をとるか、或いは、裁判で勝訴をしたものの、その判決はなかったものとして、今まで通り、借地人の権利を認めるか、それぐらいしか私には思い浮かびません。

 うまく借家人の方達と貸家契約の解約をすることが出来たとしても、バブル時代と異なり、貸家や貸し駐車場以外に土地のどれだけの有効活用の方法があるかは、はなはだ疑問です。
 しかし、土地の広さや立地条件によっては、大手スーパーなどが購入に意欲を見せるかもしれません。

 いずれの方法をとるにしても、土地所有者の方のお考え次第でしょう
 甚だあやふやなアドバイスしか出来ず申し訳ありません。

この回答への補足

ご丁寧な解説をいただき有難うございました。

この件の補足をしますと、建物は昭和10年前後に建てた木造2階建ですので、
建築物としての価値はほとんど無いと思われますが、ターミナル駅から徒歩
3分以内で、買い物客でよくにぎわっている道路沿いという立地条件です。
また、現在あるデベロッパー主導の市街地再開発計画地として認可指定され
た地区内にあり、私の身内も相手の借地権者も再開発準備組合に参加してい
ます。

まだ今ひとつわからないのは価格の決定プロセスと、最終的に誰が決めるの
かという点です。借地権者か裁判所か、はたまた不動産鑑定士などの第三者
が裁判所から鑑定を委託されるのか、その点をご存知でしたら、教えてくだ
さい。

補足日時:2001/03/22 10:57
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Aベストアンサー

1.No.1の「回答へのお礼」欄に「30年以上も前の地代相場で契約更新させられた」と書かれていましたが、全ての借地契約において借地法(※)で保護される「借地権」が認められるわけではありません。

※借地に関しては、平成4年に借地借家法(=新法)が施行されたが、これ以前の借地に関しては、旧法である借地法が適用される。本件は、30年以上前の借地契約なので、旧法の借地法が適用される。

 借地契約には、一般に有償の“賃貸借”と、無償の“使用貸借”とがあります。
 たとえ地代を支払っていても、その地代水準が公租公課(=固定資産税+都市計画税)程度であれば、借地契約は使用貸借によるものとなり、借地法1条で定める「借地権とは建物の所有を目的とする地上権および賃借権をいう。」という定義からはずれるため、同法で保護される「借地権」は存在しないことになります。

 使用貸借による借地であれば、「借地権」はなく、当然、建物買取請求権もありません。借地人が借地契約を解除して出ていくというなら、借地人は建物を自費で撤去して更地にして地主に返還する義務があります(民法597条)。

 ですから、まず、この建物にそもそも借地法で保護される「借地権」が存在するか否かという検討から始めるべきだと思います。

 なお、「借地権」の存否については、地域性や契約の条件など詳細な情報を基に判断していかなければならないので、弁護士に相談して下さい。

2.借地人の都合で借地契約を途中解除する場合、借地人の債務不履行(=残存期間の地代未払い)に当たるので、地主はそれによって受けた損害の賠償を請求することができます(民法415条)。

 同時に、借地法4条の建物買取請求権にも応じなければならないので、それぞれ相殺して、地主は、「建物」の時価から損害賠償額を控除した金額を支払うことになると思います。

 また、借地期間満了の場合でも、地主は借地法4条の建物買取請求権に応じなければならないですし、借地人が建物の譲渡を申し出て地主が拒絶した場合(借地法10条)でも、地主は建物買取請求権に応じる義務があります。

 ただし、いずれの場合でも、買取請求権の対象は、「建物」本体だけであり、敷地利用権である「借地権」の価格は含まれません。

 そもそも、借地法が建物買取請求権を定めた目的は、借地人に投下資本の回収を図らせるためであり、建物やその付属物をその時価で地主に買い取らせることで十分達成できるからです。

3.さて、質問文に戻って、「契約期間満了まで待っても、法律的に問題ないか」ということですが、契約は双方が守る義務があるので、むしろ、借地人に対して「契約期間満了まで借地して、地代を支払え」と要求することができます。

 次に、地主が借地権を買い取る義務を定めた法律はありません。

 借地法4条では、地主から借地契約の解除を求めた場合、通常は正当事由がなければ認められないのですが、その正当事由を補完するものとして立ち退き料の支払いを条件とするケースが一般的です(=地主から借地契約の解除を求める場合。借地人から解除を求める場合は、立ち退き料は不要であり、更地にして返還する義務がある)。

 質問文の中で借地人は「借地権相当額での買い取り」を求めているようですが、法は立ち退き料の支払いを条件に地主の正当事由を認めることはあっても、「借地権相当額での買い取り」など一切、規定していません。

 長期戦を覚悟されているなら、裁判で、次のように2段構えで対処が可能でしょう。
(1)地代が安く、使用貸借による借地契約であることを認めさせる。使用貸借であれば、概ねいつでも契約解除が可能であり、相続の対象にもならないので現在の借地人死亡と同時に契約は解除される(民法599条)。
(2)もし、裁判で「借地権」が認められたら、即刻、地代の値上げを行い、更新時には地代の後払い的性格を有する「更新料」を請求する。

4.蛇足ですが、20年前の土地バブル全盛期なら「借地権」も高く売れたでしょうが、昨今の不動産不況の時代に、築30年の「借地権付き建物」など相当ダンピングしない限り買い手が付くわけがないと思います。

1.No.1の「回答へのお礼」欄に「30年以上も前の地代相場で契約更新させられた」と書かれていましたが、全ての借地契約において借地法(※)で保護される「借地権」が認められるわけではありません。

※借地に関しては、平成4年に借地借家法(=新法)が施行されたが、これ以前の借地に関しては、旧法である借地法が適用される。本件は、30年以上前の借地契約なので、旧法の借地法が適用される。

 借地契約には、一般に有償の“賃貸借”と、無償の“使用貸借”とがあります。
 たとえ地代を支払っていて...続きを読む


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