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僕の教科書は、三宅敏恒「線形代数学」なのですが、
ジョルダン標準形の求め方として、
(tE-A)の根から固有多項式を出し、それから最小多項式を求めています。
僕が思うには、ジョルダン標準形は、固有値を一般的に求めるためのものなので、
このやり方では、意味ないと思います。
実際には、どうやって、ジョルダン標準形を求めるのですか?
(行基本変形の繰り返しで、できるのでしょうか)

A 回答 (6件)

>単に特性方程式を解けばいい くらいに思っていました


定係数線形微分方程式はAをnxn行列,Bをnxm行列,x(t)を未知n次元列ベクトル,u(t)を既知m次元列ベクトル
x'(t)=Ax(t)+Bu(t)
と表される。
このときx(t)を変数変換することによってAをジョルダン化れば解が直ちに解が求まる。
これを解くときにラプラス変換をして解く場合も有るが
ジョルダン化がもっとも近道である。
nは通常10以下であるが多い場合には10以上になる。

>重根の場合、もう1つ別の固有関数を見つけてこないといけないので、
単純にはいきませんね。
意味不明。

>ジョルダン標準形で表わすことによって、重根の場合でも、もう1つの固有ベクトルが、機械的に出てくるということでしょうか?
意味不明。

>5次以上の代数方程式は、代数的には解けない
という意味でしょうか?
関係ない。
例えば
固有多項式が(x-1)^4、最小多項式が(x-1)^2となった場合であっても
ジョルダンは

[1 1 0 0]
[0 1 0 0]
[0 0 1 1]
[0 0 0 1]

[1 1 0 0]
[0 1 0 0]
[0 0 1 0]
[0 0 0 1]

のどちらなのか分からないということ。
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この回答へのお礼

具体的に示して頂き、ありがとうございました。
9月には、実際に 定係数線形微分方程式を行列で解く授業があります。
そこで、おっしゃる内容をよく理解しようと思います。

お礼日時:2009/08/06 00:57

> 単に特性を解けばいいくらいに



固有値を求めただけでは駄目だ…というのと、
対角化不可能な行列が存在する…というのが、
同じことの言い換えですになります。
そのための「ジョルダン標準形」です。

det (A - λE) = 0 を解くだけでなく、
rank (A - λE)~k が k によって
どう変わるか?を調べることで、
一般固有空間の構造が明らかになるのです。

固有値は近似値しか求まらなかったとしても。
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この回答へのお礼

>rank (A - λE)~k が k によってどう変わるか?を調べる
線形変換TA:R^n →R^n において、TA行列の固有ベクトルをv1,v2、、vn、
固有値をλ1,λ2、、λn とすると、
W~={v∈R^n|(λE-TA)^k v=0  kは正の整数 }
が、一般固有空間でしょうか?
rank (A - λE)~kについて、9月になったら先生に訊いてみます。
ありがとうございました。

お礼日時:2009/08/06 01:29

> ジョルダン標準形で表わすことによって何の利点があるのか?



一般固有空間の構造を場合分けすることによって、
線型写像とはナニモノか、どういう性質を持つのか
…を、定性的に考察することができると思います。
主に、線型写像に関する定理を証明するための道具です。

貴方が疑問を感じたように、具体的な行列のジョルダン標準形を
成分で求めるためには、代数方程式を解かねばなりませんから、
定量的には、次数が低かったり、たまたま幸運な場合以外には
近似解でしか扱えません。その意味では、
数学というより、工学の道具ということになります。
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>最小多項式を求めています。

このやり方では、意味ないと思います。
これは正しい。
ジョルダン標準形から最小多項式は求まるが、
最小多項式からジョルダン標準形は一般には求まらない。
次数が低いときなど求まるときも有るが一般には求まらない。

>ジョルダン標準形で表わすことによって何の利点があるのか?
定係数線形部分方程式を解く場合に極めて有用である。
これはアナログ現代制御(連続時間系現代制御)で使用される。
また、定係数線形差分方程式(漸化式)を解く場合にも有用である。
これはディジタル現代制御(離散時間系現代制御)で使用される。
ロボットやロケットの位置制御に使用される。

この回答への補足

>定係数線形微分方程式を解く場合に極めて有用である
線形微分方程式を行列で解くのは、9月の1,2週に習います。
僕は、単に特性方程式を解けばいい くらいに思っていましたが、
よく考えると、重根の場合、もう1つ別の固有関数を見つけてこないといけないので、
単純にはいきませんね。
もしかして、ジョルダン標準形で表わすことによって、
重根の場合でも、もう1つの固有ベクトルが、機械的に出てくるということ
でしょうか?

>次数が低いときなど求まるときも有るが一般には求まらない
5次以上の代数方程式は、代数的には解けない
という意味でしょうか?

補足日時:2009/07/29 22:50
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行列 A を (P~-1) A P = J とジョルダン化するには、


一般固有空間の方程式 (A - λE)~k x = 0 を
スカラー λ とベクトル x の連立方程式として
解いて、λ(と k) から J を、x から P を
組み立てることになります。

その際、貴方が希望するように、
P から先に求めても、
No.1 にあるように常識的に
λ から求めていっても、
連立方程式から λ を消去するか
x を消去するかという
順番の違いに過ぎませんから、
どちらでもかまいません。
ただし、それは、どちらから攻めていっても
計算の内容は一緒だ ということでもあります。

掃き出し法のときのように、
変形途中の行列を睨みながら
基本変形を選んでいけるか?
と言えば、ほとんど無理でしょう。

例えば、二次元の回転行列を対角化
してみれば、P を直感で思いつくことは
不可能そうだ と実感できるハズです。
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございます。
ジョルダン化の全体像が掴めました。
>ほとんど無理でしょう。
納得です。
実は、簡単な行列について、基本変形でPを求めようとして、無理だったので「基本変形の繰り返しで、できるのでしょうか?」
という疑問になったのです。
尚、二次元の回転行列の単純な対角化は、やったことがあり、
固有ベクトルが、たしか(1,i)と(1,-i)になりました。

お礼日時:2009/07/29 21:19

《正方行列Aのジョルダン標準形化手順≫



【1】
行列Aの次数、固有値すべて、固有値の重複度すべてを求める。

【2】
ジョルダン標準形Jを求める:
ジョルダン標準形においてジョルダンセルを固有値ごとに並べる。
同一固有値に対するジョルダンセルは次数の大きい順に並べる。
固有値sに対するジョルダンセルを求めるには
r[k]=rank((A-sE)^k)(k:0以上の整数)
としたときに
q[m]=r[m-1]-r[m]
がm次以上のジョルダンセルの数であることを使う。
これは次の式から簡単に導かれるので覚える必要はない。
rank((A-sE)^k)=rank((J-sE)^k)

【3】
ジョルダン標準形化行列を構成する列ベクトルのうち
固有値sかつN次ジョルダンセルに対するものを求める:
並びの順にその構成要素を求めるので同一固有値においては
次数の大きいジョルダンセルの順にその構成要素を求める。
(A-sE)^Nx[N]=0かつ(A-sE)^(N-1)x[N]≠0
であって
この方法で既に求まっているsの固有ベクトル群と互いに独立な
n次元列ベクトルx[N]を求める。
そして
x[k-1]=(A-sE)x[k] (k=N,N-1,N-2,・・・,2)
とおく。
x[1],x[2],・・・,x[N] (並び順に注意)
がその変換行列を構成する列ベクトルである。
このうちx[1]のみが固有値sの固有ベクトルである。
注:
既に固有値sの固有ベクトル
x’[1],x”[1],・・・
が決定されている場合にはx[N]は
x[1]=(A-sE)^(N-1)x[N] ,x’[1],x”[1],・・・
が互いに一次独立であるように決める。

【4】
すべての固有値、各固有値のすべてのジョルダンセルについて
求めた変換行列の成分を順番に並べて変換行列を構成し終了する。
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この回答へのお礼

わかりやすい回答、ありがとうございます。
ただ、僕の疑問は、
>行列Aの次数、固有値すべて、固有値の重複度すべてを求める。
その後云々ということは、ジョルダン標準形での表現は、単に形式的な意味しか持たない 
つまり、ジョルダン標準形で表わすことによって何の利点があるのか?
と思い、この質問をしたわけです。

お礼日時:2009/07/29 21:27

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