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政党の党首(党代表)を「総裁」と呼ぶのは、自民党だけだと思うのですが、以前から「総裁」というたいそうな名称に、いささかの疑念を持っていました。なせ、自民党だけ「党首」とは呼ばず「総裁」というなのでしょうか?いわれなどがあるのでしょうか。また、今までの政党で、党の代表者が「党首」や「党代表」などといった以外の名称があった前例のある政党はあるのでしょうか?

A 回答 (5件)

「総裁」とは、政府関連団体等の代表職のこと。

英語ではdirectorまたはpresidentと訳されます。「総裁」という名が使用されたのは、江戸幕府が朝廷に藩政改革を指示された文久2年(1862年)、大老に相当する最高の役職として「政事総裁」をおいたのが始まりです(文久の改革)。ついで、慶応2年(1866年)の慶応の改革では、「陸軍総裁」、「海軍総裁」、「内国事務総裁」、「外国事務総裁」、「会計総裁」がおかれ、各分野の最高職として、将軍からも一種独立した権力を振えるようになりました。その後、明治新政府は、慶応3年(1867年)の王政復古の大号令発布で江戸幕府を廃止すると同時に、天皇を補佐する最高官職として「総裁」をおきました。このときの初代総裁は長州藩と繋がりが深く、和宮と婚約していたことで江戸幕府にも睨みが利くと言われた、有栖川宮熾仁親王でした。このように、「総裁」は当初絶対権力的な意味合いが強かったようです。
明治政府の総裁は後に廃止されますが、その後の藩閥政治、超然主義といった時代に並行して成立した政党は、ほとんどが党首名を「総裁」と呼び、時代背景から、権力者に対抗する一方で、権力主義・権威主義から抜け出せない状況が垣間見えました。
その後、大正デモクラシー、普通選挙の実施、終戦などで、権威主義が失墜し、政党の党首は、「党首」や「代表」、「委員長」といった社会主義、民主主義的な名称が採用されるようになリました。
それ以降も、総裁という名称は、政府関係機関ではその後も伝統的に、民営化以前の三公社五現業(国鉄総裁、道路公団総裁、専売公社総裁など)で用いられてましたが、これも官僚主義・権威主義的な意味合いを濃く残すものと思われます。現在、総裁を使っているのは、日銀のみです。
さて、ご質問の自民党ですが、この党は、1955年の保守合同で誕生しましたがが、「総裁」とい名称は、立憲政友会の流れを汲んだ明治以来の伝統という意味合いが強く、現在の自民党では「総裁」という名称には権威主義的な意味はあまり感じられません。(というより、感じられなくなってきている。)一方で、若い人には「総裁」という名は、古くささが感じられるようになっている可能性がある。
現在「総裁」を採用しているのは、日銀以外では、自民党と、幸福実現党くらいしか思いつきません。他にも「世界銀行総裁」がありますが、これは正式名はpresidentであり、本来は会長、頭取などが正しい訳と思われます。世界銀行総裁は、日本人が日銀をイメージして付けた迷訳にすぎないでしょう。
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http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%9A%E9%A6%96

上のサイトに各党のトップの正式な名称が出ているので分かりやすいです。
昔は陸軍総裁、海軍総裁など総裁職がトップの呼び名で呼ばれていたからです。それだけ自民党は歴史と伝統ある政党ということです。
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幸福実現党も、(少なくとも今は)党の代表は「総裁」ですね。


ですから、自民党だけではありません。
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>今までの政党で、党の代表者が「党首」や「党代表」などといった以外の名称があった前例のある政党はあるのでしょうか?


日本社会党(現在の社民党の前身)は党首を「委員長」といいました。また、同じく今はなき「民社党」も党首は「委員長」。公明党も以前は「委員長」でした。(竹入委員長とか矢野委員長)。
現在でも日本共産党の党首は「志位委員長」ですね。
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wikiによると明治時代の立憲政友会、また戦後に旧同党出身者を中心に結成された日本自由党での職名が引き継がれたものであるとのことです。



http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B7%8F%E8%A3%81# …
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