遅刻の「言い訳」選手権

 「小田急百貨店が実施した婦人靴などの下取りキャンペーンでは、どれくらいの古靴が回収されたのですか。また下取りされた古靴はその後、どうなったのですか」
 東京都小平市、非常勤教師の女性(56)

A 回答 (2件)

◇交換に長蛇の列


 古くなった靴やハンドバッグを引き取ってクーポン券と交換する「トレードイン(下取り)・キャンペーン」が4月以降、他の百貨店に先駆けて小田急百貨店新宿店(東京都新宿区)などで実施された。
 その第1弾となる婦人靴の下取りキャンペーン(4月8~21日)では、ミュールからブーツまで玄関に眠るすべての婦人靴を、ブランドや程度を問わず、1人5足を上限に1足あたり同百貨店の靴クーポン券1枚(1050円相当)と店頭で交換。クーポン券は、新しい婦人靴(5250円以上)を購入する際に1足あたり1枚使用できる。
 キャンペーン中、店頭には女性を中心に長蛇の列ができ、「交換までお客さまを分以上待たせてしまうほど」(同百貨店)の状況だった。質問を寄せた女性も、靴3足を携えて長時間並んだ一人だという。
 同百貨店は「低迷する百貨店業界において、新しい購買層を発掘し、消費を喚起することが狙い。また古靴や古着のリサイクルを促進するという目的もあります」と語る。実際、普段は百貨店を利用する機会の少ない比較的若い世代の客も数多く訪れたという。
 同百貨店のまとめでは、第1弾の2週間で、新宿、町田(東京都)、藤沢(神奈川県)の3店舗合わせて約4万3千人が来店し、計万3500足が持ち込まれた。廃棄量は新宿店だけで約62トンに達したという。さらに、期間中の婦人靴売上高は前年同期と比べ、約2倍に跳ね上がった。
 この反響の大きさに急遽(きゆうきよ)、第2弾として紳士靴やスポーツシューズのキャンペーン(4月22日~5月6日)を実施。計4万1800点の回収品があり、新宿店だけで約16・7トンが集まった。第2弾の売り上げも前年同期比で、紳士靴が135%、スポーツシューズは160%とそれぞれ好調な結果を残した。5月27日~6月1日には第3弾として紳士スーツの回収も行われた。
 「予想を上回る反響に驚いている。回収品を持ってきたその足で新しいものを買うお客さまも多い。特に婦人靴は使ってみるとサイズが微妙に合わないなどの理由ですぐに不要になることが多いアイテムなので反響が大きかったのでは」
 こう話す同百貨店では今後も、同様のキャンペーンの実施を検討しており、他のデパートにも下取りセールの動きが広がっている。
 ◇購買意欲を刺激
 小売店側にとってはいいことずくめの下取りセールだが、これら大量に集められた廃棄物はどこにいくのだろうか?
 同百貨店によると、紳士用スーツなど衣服は自動車の断熱材や防音材に生まれ変わる。また、靴は同百貨店と取引する産業廃棄物回収業者に引き渡される。
 業者では靴を細かく破断した上で、主に東京電力の子会社である「東京臨海リサイクルパワー」(東京都江東区)に運搬。1450度の高温炉「スーパーエコプラント」で溶融し、それを熱源に水蒸気を作り出して発電に利用している。残された灰は土木資材として歩道のれんがなどに再利用されているという。
 同社は「マテリアル・リサイクルとサーマル・リサイクル(熱回収)を同時に行い、リサイクルを最大限行うことで廃棄物処理による環境への負荷を低減し、埋立処分量を削減できる。下取りセールだと効率的にリサイクルできるので良い試みだと思う」と話す。
 消費者にとっては、不要品を捨てるよりも気軽に処分でき、かつ新しい商品を安く手に入れられる一石二鳥の下取りセール。
 一方、キャンペーン中に該当商品の売り上げがアップしている点について、同百貨店の担当者は「(下取りで)空いたスペース分だけ、新しいものを購入したいという女性心理もあるのかもしれない」と指摘。百貨店にとっても、消費者の購買意欲を刺激することによる売り上げアップへの期待は高い。(宮原啓彰)
   
「下取り靴の行方」の回答画像2
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産経ニュースに書いてありました。



靴は同百貨店と取引する産業廃棄物回収業者に引き渡され、
業者では靴を細かく破断した上で、東京電力の子会社である「東京臨海リサイクルパワー」に運搬。

1450度の高温炉「スーパーエコプラント」で溶融し、それを熱源に水蒸気を作り出して発電に利用している。

残された灰は土木資材として歩道のれんがなどに再利用されているという。
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