
1.0.4N二クロム酸カリウム溶液10mlに濃硫酸10mlを加える。
2.0.2%のフェニルアントラニル酸溶液を指示薬として0.2N硫酸第一鉄アンモニウム溶液で滴定する。
以上の過程を踏んで硫酸第一鉄アンモニウム溶液の標定を行いたいのですが、硫酸第一鉄アンモニウム溶液の規定度:Nの求め方がわかりません。
本ではN=NCr×10/Vで求めていますが。。。
NCr:二クロム酸カリウム溶液の規定度(N)
V:硫酸第一鉄アンモニウム溶液の滴定値(ml)
このような式が成り立つ理由を詳しく教えていただきたいです。
化学に関する知識がほとんどありません。
宜しくお願いします。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
まず、モルは理解していますか?例えば、塩化水素と水酸化ナトリウムの中和反応を考えると、反応式は
HCl + NaOH → NaCl + H2O
です。反応式中のHClとNaOHの係数はいずれも1なので、HClの分子1個とNaOHの分子1個が反応するということです。ところが分子1個というのは扱いづらいので分子をいくつか集めたものをひとくくりとして考えようというのがモルです。1モルは分子が6*10^23個集まった集団のことです。なぜこの数かというと、ちょうど1モルの質量(g)が分子量と同じ数になるようにするとこうなるのです。上記の「HClの分子1個とNaOHの分子1個が反応する」を言いかえると、「HClの分子6*10^23個とNaOHの分子6*10^23個が反応する」であり、「HCl 1モルとNaOH 1モルが反応する」でもあります。これらはどれも同じことを表しています。
では次に、硫酸と水酸化ナトリウムの反応を考えます。
H2SO4 + 2NaOH → Na2SO4 + 2H2O
NaOHの係数が2になっています。これは硫酸が二価だからです。これは
0.5 H2SO4 + NaOH → 0.5 Na2SO4 + H2O
と書くこともできます。硫酸0.5モルと水酸化ナトリウム1モルが反応するわけです。この「硫酸0.5モル」のようにモルを価数で割ったものを「当量」と呼びます。硫酸1当量は0.5モルです。水酸化ナトリウムは1価なので、水酸化ナトリウム 1当量は1モルです。上記の「硫酸0.5モルと水酸化ナトリウム1モルが反応する」は「硫酸1当量と水酸化ナトリウム1当量が反応する」と言い換えることができます。当量という考え方を取り入れることによって、価数を気にせずに「1当量のAと1当量のBが反応する」と単純に考えられるので便利なのです。
ご質問中の規定度というのはまさにこの当量に基づく濃度で、当量/Lのことです。硫酸第一鉄アンモニウムと二クロム酸カリウムの反応でもそれぞれ1当量ずつが反応するので、
N=NCr*10/V を変形した
N*V=NCr*10
が成り立つのです。
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