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 コンデンサーやコイルに交流を流すと電圧に対する電流の位相が90度ずれます。電流を電子の流れとして考えたとき、電子はどの様な運動をしているのでしょうか。たとえば直流の場合、一様な電界中において電子は力を受け等加速度運動をしていると考えています。またジュール熱発生の現象も電子レベルで教えていただければ幸いです。

A 回答 (7件)

>電子の受ける力と運動という物理的現象のイメージを掴みたいのです。



コイルやコンデンサでは電子自身の集団が作り出す電界や磁界によって自分たちにかかる電界(動く力)に影響をあたえてしまっているわけです.

電圧をかければ電界が生じて当然電子には力がかかりますので,すぐ動こうとします.
コンデンサだとどうなるかというと,移動した電子自身によってだんだんコンデンサ部分の電界が強くなります.電池に向かって押し返すような力(電界)になるわけです.つまり,最初はいいんですが,だんだん押し返す力が強くなって流れにくくなってくる.最後には両者が釣り合ったところで電線の上の電界がゼロになってしまう(要するに電池とコンデンサの間の電位差がなくなってしまう)ので,電子は動かなくなります.

気体の性質で
PV=nRT(P:圧力,V:体積 n:モル数,R:気体定数 T:絶対温度)
なんていうのがありましたけど,RTは固定の単なる比例定数として横において,Pを電圧,Vをコンデンサの容量,nを電荷と考えてイメージして,ポンプで浮き袋(バルブ付じゃないやつね)に空気を入れるようなものと思っても良いでしょう.最初は楽にどんどん入りますけど,だんだんきつくなってくるでしょう?

コイルならどうかというと,今度は電圧をかけると電流が増加しようとします.すると当然磁界が増加するわけですが,この磁界の変化で電界の変化を生じます.この電界の向きは電流の変化を妨げる方向になっているので,電圧をかけてもなかなか一気には電流が増加できません.
イメージとしては
Vt=LIが
Ft=mv(F:力,t:時間,m:質量 v=速度)
が式として似ていることを利用して,自分は身軽なのに磁界という見えない荷車を引かされてるようなものだと思っておいても良いでしょう.スイッチON!で確かに力はかかりますが,荷車があるのでいつものように身軽には動けません.すこしずつ速度があがる(電流が増える)わけですね.
荷車の速度も自分の速度も一緒(電流一定)なら特に何の影響もありません.気持ちよく(?)進めますが,加減速しようとしたらたいへんなんですね.

結構な速度で走っている(大きな電流が流れている)のにいきなり外部の電界を切る(スイッチOFF!・・抵抗がいきなりものすごく高くなるわけですね)みたいなことをするとどうなるかというと,すぐには止まれません.目の前にいきなり高い壁ができて荷車激突!みたいなものです.無理やりでも流れようとしますから高い電圧が発生.これで「バシッ!」と火花が散ったりするわけですね.
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抵抗の無い理想的なコイルやコンデンサで、電子の移動がおきて電流が流れた場合に発生する電圧と電源電圧がつりあう(つりあっていなければ、つりあうような力が生じる)、と考えてゆくのがよさそうに思います。



コイルの場合:電流に比例した磁束が生じて、磁束の時間微分に比例した電界が発生します。電線の上では磁束の変化に比例した電界と、電源電圧による電界の和がかかっています。電源の電圧とコイルの誘導電圧が一致していれば、電界の和は0で電子は現状の速度維持(電流は同じ)ですが、電圧に差があれば電子の感じる合成電界が0でなくなって、電源の電圧と誘導電圧が一致する向きに加減速がおきます。
結果、電源電圧は電流の時間微分に比例し、正弦波電圧を加えると、位相が90度遅れた電流(電子の移動)がおきます。

コンデンサの場合:コンデンサには電極に溜まった電荷(=電流の積分)に比例した電圧が発生しています。電極と電源を結ぶ電線には電源電圧とコンデンサ電圧の差の電圧がかかり、それに対応した電荷が生じます。電圧がつりあっていないと、電線上の電界が0でなくなり、上記同様電子が加減速をうけて、結局、「電源電圧=コンデンサの電圧(=電荷に比例)」が保たれるようになります。
結果、電源電圧は電流の時間積分に比例し、正弦波電圧を加えると、位相が90度進んだ電流(電子の移動)がおきます。
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>もし交流の場合で、リアクタンス負荷に電流を流した時、電圧に対し


>電流の位相はずれます。これは電子が電界より力を受ける前(進み)、
>又は力を受けた後(遅れ)で動き出していると考えて良いのでしょうか。

進むとか遅れるとかいうとなんだか「時空を飛び越えて・・」みたいな感じがするのでわけが分からなくなっているのかな?と思いますが,実態はそんなすごいものじゃなくて,単に微分・積分なんですね.
時間とともに電流の流れやすさ/流れにくさが変わるわけです・・・と書くとなんだか可変抵抗みたいですが,コイルやコンデンサの場合には,逆向きに流れるのもありというところが大きな違いですね.

たとえばコンデンサの場合で,電源電圧が短い時間Δt秒の間にΔVだけ変化したとします.当然この間にコンデンサの電圧もΔVだけ増えるわけす.このとき移動した電荷QはというとQ=CVですから
Q=C×ΔV
ですね.電流は移動した電荷量を時間で割れば良いのですからこのとき流れた電流は
I=Q/Δt=C×ΔV/Δt
となります.ΔV/Δtとは電圧変化を時間で微分したものです.微分なんていうとちょっと怖そう(笑)ですが,要するに”電圧の変化分に比例した電流が流れるよ”ということです.
電圧をsin(ωt)で振ってやったら電流はどうなるかというと,電圧を時間で微分したもの・・つまりcos(ωt)(係数は省略)で振れるわけですね
cos(ωt)=sin(ωt+2/π)ですので,これを「位相が進んでいる」と称しているわけです.なんだか「進む」なんていうと時間軸を弄っているように感じてしまうかもしれませんが,単に「微分値に比例した分が流れる」ところにsin波な電圧を加えたら電流はcos波形になるよっていうだけのことです.
ただ,実務的には「位相が進む」として計算するといろいろ便利な場面が多いのでそんな風に教わるし,計算上でもそんな扱い方をするわけですね.

コイルも同様です.コンデンサは「溜まった電荷」が邪魔者になってだんだん流れにくくなったわけですが,コイルの場合には電子の移動(電流)で作られている磁界に変化が起こると,それを阻止する・・電流の変化に逆らうような動きをします.
#ちなみに,コンデンサは電圧が変化すると
#電流がバッと流れて電圧の変化を阻止するように動くと
#見ることができますから,ちょうど電圧と電流の関係を
#入れ替えたような感じになってます.
#コンデンサとコイルはこんな感じで「電流/電圧」を入れ替えて
#読み替えたような挙動を示します.
さてコイルではVt=LIでしたね.従ってΔt時間だけVをかけたときの電流変化は
VΔt=LΔI
ですね.ここで横軸に時間,縦軸に電圧をとってみれば,VΔtというのは,波形と横軸で囲まれた部分の面積・・すなわち積分にあたります.ΔIはいうまでも無く電流の変化分です.
つまり,電流の増加分は電圧を時間で積分した値分に比例するわけです.電流の初期値を0とすれば,電圧を時間で積分したものに比例しただけ電流がながれるということになります.
従って,電圧を仮にsinな波形にしてやれば,電流は-cos(sinの積分ですので)な波形になるわけですね.
実際には積分されたものと比例関係にあるわけですが,SIN波を与えることを前提にすると-COSになるのでコンデンサの時と同じように実務上では「位相が遅れる」とするわけです.

この回答への補足

いつもありがとうございます。
 計算はわかるのですが、電子の受ける力と運動という物理的現象のイメージを掴みたいのです。よろしくお願いします。

補足日時:2009/10/22 23:17
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No.1です。


再度、素人考えで恐縮ですが・・・

コンデンサの場合、

充電いっぱいのときは両極の電圧は最大ですね?しかし、充電いっぱいなので電流はゼロです。
そこで電源の極性が逆転し、放電を開始して電圧が0になります。しかし、交流なので、徐々に両脚の電圧は逆になっていきます。電圧0の時に電流が最大に流れている状態です。

イメージなのですが、シーソーの上にボールを置いて、ボールが落ちないようにをシーソーを交互に傾けてみると分かります。シーソーが水平な瞬間に、ボールは一番動いていますね(電流最大)。位相90度の差がここに出てないですか?

この回答への補足

いつもありがとうございます。
電圧をかけた時、電子に働く力と運動はどうなるのでしょうか。たとえどの様な状態であれ、電界が発生した瞬間に電子は力を受け加速されるのではないでしょうか。解答の前半は半サイクル前のポテンシャルエネルギーにより電流が流れているということでしょうか。コンデンサー充電の過渡現象においては加圧瞬間に電流は最大、定常状態では0になりますが、いきなり最大速度で減速というのは良く分かりません。よろしくお願いします。

補足日時:2009/10/22 13:59
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”電流”は電子の流れそのものと思っておけば良いでしょう.



>直流の場合、一様な電界中において電子は力を受け等加速度運動をしていると考えています。
電子が真空中を飛んでるような状態ですね.ブラウン管の中なんかではその状態で,管面側との間に高電圧をかけ,ヒーターから飛び出した電子を加速して管面の蛍光体に衝突させて光らせているわけです.
導体の中だと電子の密度はもっと高くて,しかも原子なんていううすらでかい邪魔者もいますし,勝手に中空に脱走できない状態なので,そうはいきません.
イメージとしては真空中を飛んでるのは水蒸気,導体中は水,絶縁体では氷・・っていう感じでしょうか.

自分らで作っている電界がありますので,「抜け駆け」して移動しようとすると,電荷の密度差ができてしまう=>電界の差ができるので,元の位置に戻そうとする力が働いてしまいますので,ある程度お行儀良く進むしかありません.

交流ではいうまでも無く電界に引きずられて電子が右往左往ですね.

しかもちょっと動いただけで,メタボ(笑)な上に振動してるという邪魔そのものな原子激突です.激突すると電子は運動エネルギーを失い,原子はその分振動・・・これが熱ですね

この回答への補足

まとめた形になりすみません。
No.1、No.2、No.3の回答により電子の動きについてのイメージがかなり広がりました。ただ直流の場合であって、もし交流の場合で、リアクタンス負荷に電流を流した時、電圧に対し電流の位相はずれます。これは電子が電界より力を受ける前(進み)、又は力を受けた後(遅れ)で動き出していると考えて良いのでしょうか。進み遅れのイメージが全く湧きません。また定常状態と過渡期でも違いがあるように思えます。教えてください。よろしくお願いします。

補足日時:2009/10/21 20:52
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2009/10/21 20:34

抵抗のある導体の場合


「直流の場合、一様な電界中において電子は力を受け等加速度運動」というよりも、電界による加速と原子などによる散乱がつりあって、「平均的には電界に比例する等速運動」になっているでしょう。
交流電流の場合にも「電流に比例した速度の運動(ただし、速度自体が小さいので#1さん回答にあるように、左右に振動しているような運動)」になっているかと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2009/10/21 20:30

素人考えですが・・・



電子が金属の中を移動する実際の速度は、非常に遅く、1秒間に1cmかそこらだったと思います。(もちろん電流が伝わる速度は光速に近い速度です)

例えば銅線に直流を流した場合、無数の電子は一斉に金属中をゆっくりの速度で1方向に移動しています。

交流を流した場合は、同じくゆっくりな速度で行ったり来たりします。
行ったり来たりする周期は周波数に同期しています。
1つの電子に注目した場合、非常に短い距離を行ったり来たりしているはずです。周波数が高くなるほど、移動距離は短くなります。
それと同時に電子が移動する時、通り道にある原子のそばを通るため振動させてしまうのかなぁと考えています。
こんな乱暴なイメージで考えていますがいかがでしょう。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2009/10/21 20:29

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