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質問です。
情動と感情の違いについてお聞きします。
概念的にどのような点で異なっているのでしょうか?

A 回答 (2件)

こんにちは。


これは適当に作った例文なのですが、
――「感覚入力(Feeling)」は「情動反応(Emotional response)」によって「感情(Emotion)」や「気分(Mood)」を発生させる。この過程における「精神疾患(Mental disease)」には「情緒傷害(Emotional disturbance)」や「気分傷害(Mood disorder)」があり、このような状態を「情緒不安定(Emotionally unstable)」と言う――。

心理学などで用いられる「情動」といいますのは本来、英悟の「Emotion」に宛がわれた訳語なのですが、概念としてのきちんとした定義は残念ながら未だ何処にもありません。医学、心理学、何れにおいても解釈は研究者によって異なり、学術用語として何の取り決めも成されないまま放置されているというのが現状です。
回答は以上です。

このため、私も以前、質問者さんと全く同じ疑問を持ち独自に調べました結果、以下のような考えに至りました。私の持論で宜しければ何かの参考にして下さい。
情動とは「入力に伴う反応」
感情とは「反応の出力結果」

我々の知る「感情(Emotion)」といいますのは喜怒哀楽といった多面性を持ちますが、「情動反応(Emotional response)」には快情動と不快情動の二種類しかありません。「感情(喜怒哀楽)」とは「情動反応(心の動き)」によってもたらされるものです。両者はこのような関係にあり、快情動は「喜び」や「期待」、不快情動は「怒り」や「悲しみ」として我々の身体に表出されることになります。

情動反応といいますのは大脳辺縁系の機能であり、ここでは知覚入力を基に「利益・不利益」の判定を行います。このため、情動反応には「快・不快」の二種類しかありません。この反応結果はそのまま自律神経や運動神経を介して我々の身体に直接出力されます。
この結果、
「自律反応:赤面する、呼吸が激しくなる、冷や汗が出る」
「身体反応:表情が変わる、足がすくむ、思わず笑い出す」
我々の身体には様々な変化が現れるわけですが、これをひっくるめて「情動性身体反応」と言います。

環境からの何らかの入力があったとしましても、我々は大脳辺縁系の情動反応そのものを知覚することはできませんので、この時点ではまだ心の変化を自覚することはできません。ですが、それが身体反応として表出されますならばこれを顕在感覚として知覚することが可能となります。果たして、我々の大脳皮質はこれを基に身体内外に発生した状況の変化を分析します。そして、「自分は今、何に対してどのような感情を発生させているのか」といったことを分類、自覚するわけですが、これを大脳皮質における「情動の原因帰結」と言います。

大脳辺縁系の情動反応には快・不快の二種類しかなく、この発生を自覚することはできません。反応結果は身体末梢に出力される過程で「与えられた状況」や「当人の体験記憶」などを基に分岐が繰り返され、行動に必要な「適切な身体反応の組み合わせ」が選択されます。このため、我々はそれを特定の感情として分類することができるわけです。
従いまして
「感情とは:情動反応の表出結果に基づく類型の可能となった状態」
と定義することができます。
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参考書「システム現象学 オートポイエーシスの第四領域」

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