No.4ベストアンサー
- 回答日時:
具体的であることは、全的に把握されていることです。
事物は、全的な存在であるとはいえない一方、
事物の性質は、一面的な存在であるということができます。
これは重要な違いで、
事物は全的な把握へ近づくことはないが、事物の性質は全的な把握へ近づくことができる、ということを意味しています。
事物の性質は、つねに抽象的です。
しかも、捨象にさらされています。
この作業を、度かさねて、多角的に行うことによって
その事物と他の事物や事象との「関連」が浮き彫りにされます。
そうした諸関連を検証して構成する認識は、
「具体的にとらえる」という触知的な知覚の、限界にあたいします。
事物の性質は、事物とは比較にならないことをふまえたうえで、
抽象的であるけれども、それゆえに、
具体的にとらえることを限界まで可能にしている、
と言えます。
面白い質問でした。
回答していただき、ありがとうございます。性質は、事物よりも抽象的であり、捨象を繰り返すことで、本質に近づいていく。本質とは、その事物の独自の性質であるから、それによって他の事物との相違が明確になる。
私なりの解釈ですが、こういうことでよろしいでしょうか。
一つ分からないのが、具体的が全的であるという点です。具体的であるというのは、捨象を行う前の段階であり、むしろ個別的(一面的)であると思うのですが、いかがでしょうか。
それとも、全的な把握が、無限に具体化を可能にする、という意味でしょうか。
No.8
- 回答日時:
4です。
> 性質は、事物よりも抽象的であり、捨象を繰り返すことで、本質に近づいていく。本質とは、その事物の独自の性質であるから、それによって他の事物との相違が明確になる。
抽象と捨象はセットでおこなわれて心象群を構成しています。象徴作用の扶けを借りなければ、わたしたちは認識ができないからです。
事物の性質について、わたしたちは、いろいろな情報を関連付けによって追加します。ほかの事物との参照比較もそのつどおこなっています。
この追加や参照比較は、無限に為すことができるでしょう。
その果てにあるものとして仮定の状態にありつづけるのが、事物です。
こうした事物への接近に、本質という言葉がふさわしいとはいえません。
じつは接近さえしていなくて、手続きを踏んだ認識がぐるぐると遠巻きに周って、据え置きや決定の延期をしているだけといった感じです。
> 具体的であるというのは、捨象を行う前の段階であり、むしろ個別的(一面的)であると思うのですが、いかがでしょうか。
> それとも、全的な把握が、無限に具体化を可能にする、という意味でしょうか。
何らかの性質を抽き出しつつ同時に何らかの性質を棄却している前の段階に、すでに事物があると考えれば、
それは把握不可能な状態のものなので、わたしたちの認識やコミュニケーションにとって、具体的であるとはいえません。
わたしは精神療法と周辺を研究する専門上、そのような立場を取ります。
全的な把握は、抽象的な把握の無数の集合と構成なので、その増大と複層化に従って、具体化を限りなく可能にするのですが、
あくまでも可能性にとどまると考えるのです。
実社会のコミュニケーションでは、ある程度の情報を構成した把握が約束されて、記号や言語となっているので、
事物の可能性≒事物として弊害がありません。
しかし、脳や精神の疾患者の場合、健常者と同じ抽象も、その集合も、構成も、容易に成立しないことがあります。
事物は事物として「ある」にもかかわらず、具体すなわち実質を具有するとみなすことのできる認識へ、到達しないのです。
CDが、CDだとわからないわけです。
わたしたちの通常のコミュニケーションでは、CDについての全的な把握は約束にすぎず、具体性も約束にすぎません。
全的な把握の可能性はある、というところに安住して、わたしたちは具体的なものと仮定される記号のやりとりができます。
No.7
- 回答日時:
「具体」という表現はビミョーですが、量子論的に
観察者から独立した外的存在や絶対時空が否定された今、
事物(=対象)と性質(=相互作用)のどちらが本質的
かといえば、後者でしょう。
極限的には、全ての存在は認識体の感受表面における
量子相互作用に還元されます。
その「相互作用」のパターンに対して、対象は想像
されているに過ぎません。
(五感の相関した相互作用の蓄積により、情報的作用
(光・音)に対して、生理的作用を関係づける=直感的
予測が、空間的広がりの本質)
No.3
- 回答日時:
それらの事物を観察する側にとって~なら
事実より性質さらに理解の方向でより具体的なハズですが
事物が思考する場合→当の事物にとっては
観察者の理解より己の性質さらに事物当体がより具体かと
No.1
- 回答日時:
事物は全て内性と外形から成り立っています。
内性の属性である性質は一定の指向性や方向性や目的生を持っていますが、形状化されない部分であり、よって無形です。
対して、外形は、有形の物質や構成要素から成り立っていますので、その如く有形です。
よって、具体化される外形部分は具体的であるといえますが、性質が具体的であるとは言えませんね。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- 社会で生きていく以上、目に見えない責任、筋が大事でそれが大変且つ本質的なモノだと思いますが それは具
- 夫婦の営みに付いての質問です。 週に2度ほど夫から口だけでイかせて欲しいと言われます。 性行為自体は
- 科学技術計算の仕事について
- 苦手な野菜を食べて嘔吐する時の原因と対応
- お酒が強い人がお酒強い自慢する人が多い理由はどうしてですか?
- 春の定期巡回訪問が高圧的でしつこい、断れるのか?
- 説得力を修辞の巧みさまたは論理の強さの2つに分析するにはどうすると良いでしょうか?
- 財産分与についてお知恵お借りしたいです。 夫のモラハラ(突然キレて大声で怒鳴り出す)により精神的にや
- 日本語の「強い・弱い」の使い方について質問です。
- 何がしたいと思いますか?
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
丸山真男のであることをすること。
-
精神科医は自ら精神を病んだ方...
-
結局、独我論は、正しいのです...
-
物質と精神について
-
【創造性】と【創造力】の違い...
-
「個性」の対義語は?
-
シミュレーション仮説と富士山
-
老害と言う人もマーフィーの法...
-
右利きなのに左で箸を持って食...
-
DELL ハードディスクが認識され...
-
不認識?非認識?
-
陰で人を悪者にして自分の価値...
-
概念の反対語はあるのですか? ...
-
「を気づく」と「に気づく」の...
-
存在の定義って何ですか?
-
無明( 煩悩 )とは 何なので...
-
心は脳が作り出しているから死...
-
死が怖いです。 急に変なことす...
-
通常iPhoneに「hey Siri」と話し...
-
この世界はすべて自分の脳が作...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
大人しい人
-
【創造性】と【創造力】の違い...
-
丸山真男のであることをすること。
-
マンガのセリフについて
-
結局、独我論は、正しいのです...
-
ハマーン・カーンが嫌う「俗物」
-
事物の性質について
-
「個性」の対義語は?
-
普遍と特殊について
-
優生思想がタブーなのか.
-
<水は高いところから低いとこ...
-
理系・文系、唯物論・唯心論等...
-
心とは霊の事だと書いた人がい...
-
精神科医は自ら精神を病んだ方...
-
20KとPGAの違い(クラウン)に...
-
素性(そせい)が変換できない
-
人間の主体は精神であり、精神...
-
アリストテレスの質料と形相に...
-
物質が性質を持ってることが分...
-
精神は性質で出来ているのでは?
おすすめ情報