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機械系の話になると思うのですが、試料内部に転位(dislocation)が多くみられるときその試料は硬くなるそうなのですが、それはなぜでしょうか?

簡単にで構いませんのでよろしくお願いします。

A 回答 (3件)

 簡単に説明するのは結構大変です。


 転位の密度ρと塑性変形させるのに必要な応力σは次式のように求められています。
  σ=σo+k√ρ
 転位の密度ρが大きくなると変形させるのに大きな力が必要です。

 硬度計は、いろいろな種類がありますが、原理的には一定の力を加えたときどれくらい材料が変形するかで硬さを表します。実際は変形量の逆数で表したりします。転位密度が大きくなると変形しにくくなるので硬さは上がります。

 熱処理で少なくした金属でさえも転位密度ρは10^6~10^8 個/cm^2 程度あります。塑性加工すると転位は増殖し、 10^10~10^12 個/cm^2 になります。転位密度が上がると、同じタイプの転位は反発したり、移動が妨げられたりして、移動しにくくなり、材料は変形しにくくなります。結果的に硬度が上がります。これが加工硬化、ひずみ硬化の現象です。

 転位が全くなければ材料の強さは理論的強さ(原子間結合力)になりますが、転位があると小さい力で転位が移動し、すべりが生じ、強度が低下します。上述の話は強度が低下した状況での現象です。
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硬くない、つまり柔らかいとは、変形しやすいということでしょう。


この場合の変形は転位の移動で起こります。
(転位の移動じゃない変形もありますが。)

試料内部に転位がたくさんあると、せっかく動こうとした転位が他の転移と絡まって、うまく動けません。つまり、変形しにくい、すなわち
硬くなったのです。
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転位と転位がぶつかったときに抵抗があるからではないでしょうか。

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