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脳ドックを受けた結果が届いて「小梗塞巣の疑いあり、現在の処は心配ありませんが、年1回の検査を続けて下さい。」とありました。小梗塞巣って一体何ですか?
教えて下さい。

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A 回答 (2件)

 小梗塞とは、直径1.5cm以下の小さな脳梗塞で、脳ドックでは偶然見つかるため、「無症候性脳梗塞」とも言われます。

以下に私が脳ドック受診者に事前郵送配布していた(「た」と過去形になっているのは、昨年12月で勤務先が変わり、現在は脳ドックを担当していないからです)文章を抜粋いたします。受ける前に検診の意義を受診者が確認できる(インフォームド・コンセントの徹底)として、朝日新聞・読売新聞日曜版でも掲載されております。

 脳ドックとは(事前郵送文書)
 脳ドックの内容ですが、中心となるものはMRI(磁気共鳴画像)とMRIを応用したMRA(磁気共鳴を利用した血管撮影)であります。さてこの脳ドックの目的ですが、主なものは未破裂脳動脈瘤の発見によるくも膜下出血の予防,無症候性脳梗塞の発見による脳卒中の予防,無症候性脳腫瘍の早期発見・早期治療であります。以下にこれらについて順次説明してゆきましょう。

脳動脈瘤について
 脳動脈瘤というのは脳の血管分岐部などに生ずる動脈のこぶであります。脳動脈瘤自体は余程大きいものでない限り無症状です。しかし一旦破裂すると、くも膜下出血を起こすことで有名な病気です。くも膜下出血は今尚2/3近くの人が死亡ないしは社会生活不能となる恐ろしい病気であります。しかも40ー50歳代という働き盛りの人に多い病気です。
 未破裂脳動脈瘤の年間破裂率は1~2%とされており、生涯破裂率は50歳で10 .3%,60歳で4.7%とされております。一方手術を行った場合の後遺症(麻痺,言語障害,嗅覚障害,視症状など)の発生率は2~7%とされており、手術死亡も0~4%という数字が報告されております。術者の腕によって合併症発生率にかなりの差があります。従って比較的少ない破裂率であるのに危険を冒して手術するのかどうかということは、本人・家族が十分に話し合った上で決定すべきであります。
 現在の脳神経外科手術の技術レベルから考えると、未破裂脳動脈瘤の予防的手術の年齢的な上限ラインは70歳とされています。すなわち、71歳を超えて脳ドックを受けて脳動脈瘤を発見されても、予防的手術の適応とはならないわけです。
 尚現在の診断技術における3ー4mm程度の小さな脳動脈瘤の診断率は60%前後で、見逃されることが時々あることが報告されております。5mm以上になると破裂の危険性が高くなります。新生脳動脈瘤の早期発見のためにはガン検診と同様定期検査が必要とされていますが、ガン検診と違い3年毎の受診で十分であろうとされております。

無症候性脳梗塞について
 脳梗塞は一旦発症すると、後遺症として麻痺・言語障害・痴呆などが残ることがある恐ろしい病気です。そこで軽いうちにこれを発見し脳梗塞を予防しようというのが脳ドックの第2の目的なんですが、そもそも無症候性脳梗塞とはどういう概念のものであるのかそこから話してゆきましょう。CT・MRIなどで偶然発見される無症候性脳梗塞の頻度は、40歳以下では全くなく、40歳代で約5%、50歳代で約9%、60歳代で約20%、70歳代では約29%と報告されております。従って60歳以上の人がCT・MRIをうければ、約4人に1人が、“あなたは脳梗塞です”と医師より告げられるわけです。そして再発予防のために、高血圧など基礎疾患のある方では薬物治療が開始になることが多いと思います。
 7年間の追跡調査では、無症候性脳梗塞を認めた群からは6.8%と認めなかった群の0.86%に比し有意に高い脳卒中発症率が確認されております。脳梗塞再発予防の主軸となる抗血小板剤の内服により脳梗塞の再発危険度は20~50%減少するとされておりますが、脳の深部のラクネ(直径1.5センチ以下の小さな脳梗塞)に関しては抗血小板剤は効果無しとされるようになってきました。ラクネには抗血小板剤よりも高血圧管理の方が大切であるとされたわけです(高血圧の管理不十分で抗血小板剤を内服すると、脳出血を誘発することもある)。将来ラクネの予防が確立されれば脳血管性痴呆の予防につながることでしょう。

脳腫瘍について
 さて脳ドックの最後の目的であります無症候性脳腫瘍の早期発見・早期治療につきお話ししましょう。脳腫瘍とりわけ良性腫瘍で手術困難な部位に発生したものは早期発見・早期治療できれば、その分だけ治療成績は向上しますので脳ドックは有用ということになります。その代表例は聴神経鞘腫というような脳腫瘍でしょう。この脳腫瘍は早期発見できれば、ガンマーナイフという特殊な治療が応用でき、切らずに治すことが可能であります。また脳ドックにより悪性脳腫瘍が早期発見されることがあります。悪性神経膠腫に代表される悪性脳腫瘍は早期発見されない限り予後は絶望的であり、この面では脳ドックは非常に有用であります。

追伸
 無症候性脳梗塞に対しては、通常「抗血小板治療」が行われることはなく、経過観察だけですが、脳梗塞で麻痺などを発症した場合には、抗血小板治療は大切です。以下にその根拠を記載いたします。
 脳卒中(脳梗塞、脳出血など)による症状が治る期間は、通常3カ月以内(特に最初の1~2カ月)です。発症から6カ月の時点で残存した症状は後遺症で、その程度により身体障害診断書の交付を受けることができます。
 後遺症は治りませんが、悪化しないように残された機能を維持していくこと&再発予防(脳卒中は約30%程度再発することが知られております。大きな脳梗塞では、抗血小板剤投与によりその再発率は約25%程度低下します。大変な病気ではありますが、高血圧・高脂血症・糖尿病などの管理をしっかり行い再発予防に留意しましょう。)が大変重要です。

 脳ドックに限らず、検診を受ける前に検診の意義についてよく見極めてから受けるようにすべきです。
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この回答へのお礼

高脂血症の疑いもあったのでこれからも年1回の脳ドックを受けるようにします。
詳しい説明をありがとうございました。

お礼日時:2001/03/27 13:44

ある意味では、大変難しい質問です。



「脳梗塞」とは、言葉通りの定義では、「脳を養っている血管がつまってしまい、その先の脳が壊死に陥ってしまった状態」を指します。従って、「小梗塞巣」とは非常に細い脳血管(髪の毛くらいの太さなどの)がつまってしまい生じた、数ミリから1-2cm位の脳梗塞部位を指します。
しかし、脳ドックなどでよく言われる小梗塞巣とか虚血部位は、必ずしも本当の脳梗塞を指していない場合がしばしば(と言うよりも、ほとんど)です。以下のことは、かなり専門的になるのですが・・・
現在、通常の脳ドックでのMRIは、T1強調画像、T2強調画像、FLAIR(フレアー)法と呼ばれる3種類の撮り方で行われることが多いようです。特にFLAIR法で見た場合、大脳半球皮質下(白質部分)に直径数ミリメートルのポツポツとした白い点状の部位が数個から多数個認められる場合があります。これは、正常人でも年齢が高くなるほど出現してくる傾向があります。ところで、本当の脳梗塞の場合、FLAIR法で見ると、脳梗塞の急性期から亜急性期には梗塞部位は全体が白く写るのですが、慢性期になると、ほとんどが内部は黒くなりその周りのみが白く写るようになります。ところが、FLAIR法で白く写っても、本当の脳梗塞ではない部位は何年経っても全体が白いままなのです。脳ドックで認められる白い部位は、まずほとんどがこの「本当は脳梗塞ではないもの」です。
したがって、私が脳ドックの読影をする場合、このような白い点は「梗塞」とは呼ばないようにしています(一般的には、「無症候性脳梗塞」と呼ばれることが多いようですが)。
ただ、年齢が若かったり(30台とか40代前半とか)、高血圧、糖尿病、高脂血症などが合併している場合には、これらは脳梗塞のリスクファクターですので、警鐘を鳴らす意味で合併症の治療とともに年一回の脳ドックをおすすめしています。
こんなところでよろしいでしょうか?
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この回答へのお礼

高脂血症の疑いもあったのでこれからも年に1回の脳ドックを受けることにします。
ありがとうございました。

お礼日時:2001/03/27 13:39

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