
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
酸触媒のH+が無水酢酸のC=OのOに付き、Oに正電荷を生じさせることでサリチル酸と無水酢酸のエステル化反応(Fischerエステル化の一種)を開始させます。
Fischerエステル化という有機化学の中で有名な反応なので、大抵の有機化学の教科書(大学生用)に載っていると思うので、詳しくは書店などで本を見つけて読んでみてください。
濃硫酸以外でもできると思いますが、例えば塩酸は「水溶液」であるから平衡が不利だし、硝酸は有機物をニトロ化してしまい爆発物ができる危険性があるので濃硫酸を用いるのが妥当とされるのではないでしょうか。
No.3
- 回答日時:
<硫酸の作用>
1.アセチルサリチル酸の合成時に使用する硫酸ですが、ほんの少ししか使用しません。
2.このときに使用する硫酸の役割ですが、
下記反応を促進するための「酸触媒」として利用されています。
HO(C6H4)CO2H + (CH3CO)2O → CH3CO2(C6H4)CO2H +CH3CO2H
3.よって、「脱水のために硫酸を使用しているのではありません」。
4.ちなみに、無水酢酸は、溶媒兼反応試薬で実験の後処理では、
水を加えて過剰の無水酢酸を加水分解します。そののち、冷却すると、目的のアセチルサリチル酸が析出してきます。
<参考になる書籍>
”フィーザー/ウィリアムソン有機化学実験(原書6版)”,後藤俊夫訳、丸善株式会社。
ISBN 4-621-03348-4 に詳しく書かれています。
・触媒の作用について書かれています。
・反応機構が書いてあります。
・他の触媒についても書かれています。
<コメント>
一般的に、硫酸は脱水に用いられるだけでなく、強力な酸触媒としても利用されています。
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