看護研究で準実験的なデザインで皮膚症状の改善を目的にした二つのケア方法を比較する調査を行います。看護研究や統計学の知識が足りないので、自力でサンプルサイズの計算ができなくて困っています。数式は調べたのですが、あてはめようにもさっぱり意味がわかりません。どなたかぜひとも教えてください。お願い致します。
尺度は、順序尺度で5段階の皮膚スコアを使います。対照群と介入群にケアを無作為に割り付けたいと思います。前回、同一対象者に対照群と介入群のケアを連続して実施したため、前のケアのバイアスの影響が出て、うまくいきませんでした。今回は、対応のない2群のデータにします。検定は、マンホイットニー検定を考えています。
計算があんまりにも難しくて、いろいろな本をあたるうち、マンホイットニー検定は、危険率5%(p<0.05)での検定には、両群とも4以上が必要と書かれていました。こんなに少なくても大丈夫なのでしょうか
患者さんに迷惑をかけないよう検出可能な最小サイズでいきたいです。
どなたかぜひとも教えてください。よろしくお願いしたします。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
看護大学で教員をしている者です。
計算ができない、数式が分からないのは、構わないと思うのですが(私も統計家ではではないので、多くはソフトウェアに頼っています)、なぜサンプルサイズを事前に決定した方がよいのかの意味を理解していないといけないと思います。
> こんなに少なくても大丈夫なのでしょうか?
たとえば、サンプルが少ないと何に問題が生じて大丈夫でなくなる可能性があるとお考えでしょうか?
私自身は、サンプルサイズの問題は程度の問題であって、実施可能でかつ問題点が最小化できるようにデザインしますし、弱点は弱点として論文に書くようにしています。
すくなくとも、各群が3,4名というのは、理論的に計算可能とか、算出した値に意味が出てくるといった最低ラインとお考えになられた方がよいと思います。
期待される差(標準化エフェクトサイズと呼んだりすると思います)がどれくらい違うのかによって、必要なサンプル数は異なります。
5段階で評価されるということですが、A群が全員5、B群が全員1と回答すると予想されるときと、A群の平均が2.45、B群の平均が2.55の時では、変わってきますし、各群の標準偏差(ちらばり)の大きさによっても異なります。
参考までにフリーウェアのRというソフトで計算すると、対応のないt検定の場合、比較的差が大きいとされる目安(標準化エフェクトサイズ=0.8)で、有意水準0.05、検出力0.8となるように計算すると、各群が25.5は必要と出てきます。ノンパラメトリックだと、もう少し必要になると思います。
ご教示ありがとうございます。
とても参考になります。具体的な数値まで示していただき、非常に助かりました。
昨年の研究ではサンプル数の算定は行いませんでした。文献を読んでみると、介入効果をみる場合、有意差が出なかったときに、本当に差がないのか、数が足りなかっただけなのかということがわからなければ、研究自体の意味がなくなってしまうとありました。必要以上の人に迷惑をかけないためにも重要な意味があると思いますし、研究結果の信頼性に大きく影響があることだと思います。サンプルサイズを押さえたうえで研究計画書は書いていないと、肝心の研究方法の妥当性に問題が生じるような気がしました。弱点にも気付くことができません。
昨年の調査では、各群7名程度の対象者で今年度も同等程度を見込んでいます。現実的な制約は変えられないので、サンプルが少ないという問題を最小化するにはどうしたらよいか考えています。ある症状を持つ高齢で寝たきりで全身性の皮膚疾患のない対象者など、条件の限定をするという方法でも効果があるのでしょうか?思いつくのはそのくらいしかないのですが、ここは重要な部分なので慎重に考えてみたいと思います。非常に勉強になります。ありがとうございます。
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