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寡婦年金の要件について
以下の箇所が引っかかります。
死亡した夫が障害基礎年金の受給権者であったことがなく、老
齢基礎年金の支給を受けていなかったことが要件にあります。
ここからが質問です。
簡単に申すと障害基礎年金の場合、受給権(実際にもらうもらわないに関わらずNG)が
発生すると駄目なのに対し、老齢基礎年金の場合、受給権が発生(実際にもらっていなかったらOK)
しても要件に該当するのですが、双方に違いがあるのはなぜでしょうか。
ご存知の方がいらっしゃいましたらご回答お願い申し上げます。

A 回答 (1件)

ざっくりと説明しますね。


寡婦年金は、国民年金第1号被保険者にだけある独自の給付です。

国民年金第1号被保険者というのは、以下の人たちを除いた残りを言います。
1 厚生年金保険に入っている国民年金第2号被保険者
2 国民年金第3号被保険者(第2号被保険者に扶養されている配偶者)

「夫が自営業者などで厚生年金保険に加入したことがない」というとき、「夫の、第1号被保険者としての期間だけ」を数えたときに、「保険料納付済期間と保険料免除済期間(学生納付特例、若年者納付猶予の期間は除く)の合計」が25年(300月)を満たしていれば、【夫の老齢基礎年金】の受給権が発生します。

寡婦年金は、このような夫が老齢基礎年金を受け取ることなしに亡くなったときに、夫が65歳以降に受けられたはずの【夫の老齢基礎年金】をいわば「元手」にして支払います。
60歳以上65歳未満の妻に対して、【夫の老齢基礎年金】の4分の3に相当する額が支払われます。

以上のようなしくみになっているので、夫が【夫の老齢基礎年金】を受け取れるような状態であったかどうか、を最初に考えてゆく必要があります。

夫がもしも障害基礎年金を受け取れるような状態であると、国民年金法第20条の「併給の調整」(一人一年金の原則)の決まりによって、【夫の老齢基礎年金】を受け取ることはできなくなってしまいます。
そうなると、先ほど説明した「元手」にあたるものが無くなってしまうわけですから、寡婦年金を支払うわけにはゆかなくなってしまいます。
夫が既に障害基礎年金を受給していた場合はもちろんのこと、亡くなっていなければ障害基礎年金を確実に受けられた、という場合もそうです。実際には受けていなかったとしても、障害基礎年金を受けられるのに国が勝手に老齢基礎年金にしちゃってはまずいでしょう?
そして、こういう状態である夫を「障害基礎年金の受給権者」と言います。
要するに、夫が障害基礎年金を実際に受けていた or 障害基礎年金を受けられる可能性を持っていた、ということで、これが1番目の答え(「障害基礎年金の受給権者」)です。

一方で、夫が既に【夫の老齢基礎年金】を受けていて、その後亡くなったときにも、先ほど説明した「元手」にあたるものが無くなってしまうことになりますから、やはり、寡婦年金を支払うわけにはゆかなくなってしまいます。
これが2番目の答え(「老齢基礎年金を受けていた」)です。
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この回答へのお礼

毎度ご回答ありがとうございます。
年金の知識が更に深まった気がします。

お礼日時:2010/05/28 17:25

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