従業員持株会のしくみについて
私が勤務する会社(非公開会社)で従業員持株会を発足します。
従業員は拠出金を毎月の給与から天引され、5万円積み立てると1株分の持分を取得するとされています。また、1株につき3千円を配当するとしています。
そうしますと、仮に従業員全員の拠出金の合計が1千万円となったときに、持株会は200株を保有することになり配当金60万円を得ることができます。そして、例えば50万円の拠出金を給与から天引された従業員は10株分の相当額である3万円が持株会から分配されるはずです(源泉分離課税は考えないとして。)。ここまでは理解できます。
ところがその後、オーナー株式の新たな放出や新株発行(増資)がないまま持株会入会者がどんどん増え続けるなどして、次の決算期までに更に2千万円ほど拠出金がプールされたとします。
この間、持株会の所有株式は増加していないので、持株会が会社から受け取る配当金は60万円のままです。前回3万円の配当金をもらえた人は、天引きされた積立金が増えたにもかかわらず(50万から100万円に増えたとします。)、相変わらず3万円の分配しかもらえないという解釈でよろしいのでしょうか?
それとも、全従業員の拠出金合計が3千万円になったので、この人の拠出金割合が3千分の100(30分の1)に低下し、よって持株会が会社から受け取る配当金は60万円の30分の1である2万円になるのでしょうか。
ご教示いただきたく存じます。よろしくお願い申し上げます。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
「当初何株分かの持分を取得した従業員の持分割合は、その後他の加入者の拠出金割合が増えたときに低下してしまうのかどうか」
通常持株会は、拠出のつど一定の日時で株式を購入し、そのときの拠出金で会員に株数を比例配分します。その後で株式の買い付けができない場合は、それができるまでその後の拠出者は現金で繰り越します。したがって一度取得した会員の持分はその後の買い付けまで変わることはありません。後から入った会員は次の買い付けまで株数の持分は生じません。
したがって期末配当金は何円であろうと持分を有する会員だけで、その持分に応じて比例配分します。
ただ、非公開株式の持株会で気を気をつけなければならないのは、たとえば業績が低迷して脱退が増えたときの処理をどうするのかを考えておかなければならないということです。通常は脱退者の株を残余の会員で買い付けしますが、問題は脱退者が多すぎて、残余の会員では買い付けできないような事情になる場合です。この場合脱退者に対する換金が不可能という事態になります。もちろん会社が自己株式で買うことは可能ですが、そうなると会社の資金繰りの問題にもなります。
実際私が知っているある会社では、やむを得ず会社が仮払いで立替たのは良いのですが、その仮払金が半永久的に残ってしまったという困ったことになっています。もうその持株会には殆ど会員がおりません。
したがって、株式公開を目指しており、それがかなり確実にできるというような事情で無い限り、この設立は慎重になるべきですし、社員への説明も不利益な可能性も含めて丁寧に行うことが必要です。実際私はある会社で持株会を設立し、社内中を説明に駆け回ったことがあります。ところがその会社はまだ公開が実現しません。その間定年退職者だけでもかなりの数になっております。果たして将来どうなるのでしょうか。
ありがとうございます。お陰様で疑問が解けました。
持株会規約のひな形を読みますと、「購入した株式は、総会員の拠出金総額に対する各会員の拠出金の額の割合に応じた株式数を各会員の持分として会員名簿に登録する」という記載があり、この「総会員の拠出金総額」というところに後から入った会員の拠出金額が含まれるのか否かが読み取れずにおりました。
なるほど、一度取得した会員の持分はその後の買い付けまで変わることはないのですね。後から入った会員にしてみれば、買い付けが実行されるまで配当も受け取れず、なんの旨みもないわけですね。
また、脱退者が増大したときのリスクは尤もですね。
ご丁寧にありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
持株会の基本的な仕組みは、会員が拠出した資金で『定期的』に、『妥当な価格』で株式を取得し、必要な時には『株式を売却できる』ことです。
未上場会社ということなので、まず買い付けする株式があるのかどうか、上場株のように市場から買えないので、現在の所有者から買い取ることが必要です。
新株発行増資だと、持株会とはまた異なったスキームになります。
それと妥当な買い付け価格が算定できるのかという問題。1株5万円とすると、その株が本当に1株5万円の値打ちがあるのかどうか。
未上場株の価格算定方法はいくつかありますが、その内容をオープンにし常に見直しをしていく体制が必要です。
また会員が株式を売却したいときに、その時点の妥当な価格で買取できる仕組みも必要です。
それと配当金ですが、これは毎期の決算が終わったあと株主総会で配当金額を決定するので、業績が悪いと当然『無配』もありえます。いつもいつも3千円の配当が約束されているわけではありません。
この回答への補足
早速のご回答ありがとうございます。
いつも3千円の配当が約束されているわけではないことは存じ上げております。
私の質問の趣旨は、持株会が取得する株式が増加せずに拠出金だけが増大していった場合のことをお聞きしたかったのですが、分かりづらくてすみませんでした。
例えば当初何株分かの持分を取得した従業員の持分割合は、その後他の加入者の拠出金割合が増えたときに低下してしまうのかどうかということです。
逆に持株会への新規加入者の立場に視点を変えてみますと、自分たちが拠出したお金が株式購入に充てられずにいると全く配当を受けられないのか、それとも持株会が過去に購入した株式の配当金を出資額割合に応じて受け取ることができるのか(この場合既存の会員の配分が減る)について教えていただきたく存じます。
何卒よろしくお願い申し上げます。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- 所得・給料・お小遣い 家計の支出のアドバイスを下さい 3 2022/08/31 11:52
- 年末調整 株配当金 確定申告 源泉徴収あり口座 2 2023/03/10 11:37
- 投資・株式の税金 配当金を所得税・住民税共に総合課税で確定申告した場合の控除額について その2 3 2022/05/07 13:11
- 債券・証券 仕訳のこの問題が分かりません。教えていただけるとありがたいです 1 2022/06/15 20:34
- 会社設立・起業・開業 個人自営業を株式会社にして節税する方法はありますか? 4 2022/03/25 12:00
- 日本株 バブル期の日経平均株価の最高値は1989年の年末の終値で3万8915円87銭で、史上 5 2023/05/21 15:54
- 就職 就職先 どちら 2 2022/09/29 18:54
- 確定申告 《ふるさと納税について質問です》前回質問の訂正と追記 4 2022/09/16 20:17
- 投資・株式の税金 配当金を所得税・住民税共に総合課税で確定申告した場合の控除額について 2 2022/05/06 22:51
- 日本株 元勤務先の持ち株の売り時について 5 2022/04/23 17:27
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
建退共、中退共退職金について
-
商工貯蓄共済、解約したら何所得?
-
ふすまの鍵の取り付けについて...
-
積み立てNISA 早期退職
-
建退共未加入の理由
-
私学共済の掛金について
-
1月20日に銀行口座から『MH...
-
「共済長期」と「共済短期」っ...
-
クレカ利用代金が自動引き落と...
-
こんにちは4月の国民年金の引き...
-
同じ日に給与振り込みとクレジ...
-
ゆうちょ銀行の引き落とし時間...
-
(謎の引落)NSケンシヤキヨウは...
-
楽天KCの「調整額」とは…?
-
スリムビューティハウス 解約に...
-
トヨタファイナンスの引き落と...
-
福岡銀行でのカードの引き落し...
-
『賃貸住宅共済会』をご存知で...
-
クレジットの引き落とし日にお...
-
EDIONカードの解約が電話混雑で...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
建退共未加入の理由
-
積み立てNISA 早期退職
-
私学共済の掛金について
-
建退共の掛け金は誰がはらう?
-
商工貯蓄共済、解約したら何所得?
-
建退共、中退共退職金について
-
外形標準課税
-
中退共が事業主負担ということ...
-
ふすまの鍵の取り付けについて...
-
特退共と中退金、企業で始める...
-
確定拠出年金(企業版DC)は社会...
-
小規模企業共済等掛金控除について
-
小さい会社ですが国の退職金制...
-
特退共や中退共の掛け金を労使...
-
退職金を会社に返金?!
-
当てはまる勘定科目を教えて下さい
-
従業員持株会のしくみについて
-
中小企業退職金共済の掛け金に...
-
1月20日に銀行口座から『MH...
-
(謎の引落)NSケンシヤキヨウは...
おすすめ情報