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木造建築物で比較的安価で柱として使いやすい、一般的な木材を教えてください。

杉の無垢材、スプルースの集成材はあまり好みではありません。
米栂は耐朽性に劣り、硬さから脆さにつながると聞きます。(実際どうなのでしょう?)

あまり高価なものはつかえません。
(価格不明ですが)ヒバの無垢材、杉の集成材などバランス良いのかなと想像しています。

よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

こんにちは。


私は木造軸組工法のプレカット工場に勤務しているものです。

いま一般の住宅で使用されている柱材としては以下のものがあります。

(1)杉ムク、(2)杉集成、(3)ホワイトウッド集成、(4)レッドウッド集成、(5)桧ムク、(6)桧集成、(7)カラマツ集成、(8)ベイマツ集成、(9)ヒバムク、(10)ヒバ集成など(今思いつくものです)。

大手のハウスメーカーでは、(1)の乾燥材、(4)、(5)の乾燥材、(6)、(10)が多く使われています。

乾燥材と書きましたが、乾燥材とは含水率がおおよそ20%前後まで人工的に落とされていて強度もあり、寸法の狂いもほとんどないので今の主流になっています。他に人工乾燥されていないグリン材がありますが、こちらは狂いや施工後に割れが入るなどのクレームにつながりやすいため現在は使用率は減ってきています。

まず米栂ですが、目は詰まっていて丈夫な材料なのですが、なんといっても腐れ易いのが欠点です。それに反りもあり柱材として使用するにはいかがなものかと思います。加圧防腐処理という手もあるのですが、あまりおすすめしたくはありません。ちなみに20年近く勤めていますが、柱で加工した記憶はありません。

続いて(5)、(6)、(9)、(10)は非常に単価が高くなります。そのかわり強度や虫に対しては全く心配しなくてもいいのかと思います。(完璧ではないのですが、桧、ヒバには防虫効果もあります)香りもいいですよ(笑)
ちなみにヒバ関係は手に入りにくくなっています。(=高単価)

(8)は非常に硬く、強度もある材料ですが、柱というよりは横架材や通し柱などに向いている材料です。管柱としての使用は多くありません。

そして残ったのが(1)、(2)、(3)、(4)なのですが、(2)は意外と思われるかもしれませんが、強度がだせず、構造計算すると基準に足りなくなることがあるそうです。本数を増やしたり、角柱に1サイズ大きい材料を使用する必要があるかもしれません。

(7)は国産材がメインになりますが、取り扱っている資材メーカーが少ないのが難点です。強度等は問題ないのですが、関東から東方面では使用頻度はあまり多くありません。どちらかというと東北、北海道方面で使用されるのが多い材料です。

で残ったのが(1)、(3)、(4)となるわけですが、(3)、(4)は輸入材のみになりますので、在庫状況により単価が極端に変わります。強度に関しても金物工法の物件でも使用されている位ですので問題はないと思われます。ちなみに金物工法は、ムク材では強度不足となることがあります。

(1)についてですが、意外と思われるかもしれませんが単価、性能等を考えても一番おすすめできるの材料ではないかと思います。宮崎、奈良産などのブランド杉もあり、乾燥方法も割れが出にくい製法で処理されていますので問題なく家を建てられるのではないでしょうか。

あと各自治体において、国産材を使用すると補助金が出る制度もあると思います。自治体の担当部署に確認してみてもいいのではないですか。そういう制度を利用すれば、グレードアップしても良いのではないかと思います。

多少私の好みも入っているかと思いますが、どの材料も甲乙つけ難いところもあります。家を建てる工務店様と良く相談されてください。

分才がないのに長文になってしまいましたが、何かの参考にしていただければ幸いです。
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この回答へのお礼

めちゃくちゃものすごく参考になりました。ありがとうございます。
杉の35は狂いが多く構造上背割りもできないため、施工しづらいと聞いたので敬遠していましたが、
4寸で採用させていただきたいと思います。
スプルース集成材は思ったほど悪くないようですね。
レッドウッド集成は梁のイメージが強いので、ちょっと意外でした。
重ね重ね、ありがとうございました!

お礼日時:2010/07/15 02:43

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