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なぜフランス人は日本のカルチャー、エンターテイメントが好きなのか?

この間パリで開催された「Japan Expo2010」というイベント(毎年やってるそうですね)で、
日本の漫画やアニメはもちろん、Xjapanやモーニング娘他、ロック、アイドルなどの「JPOP」
もフランス人には大人気だと報道されていました。

また映画でも北野武監督はカンヌ国際映画祭の常連で、ずいぶん前から作品の評価は高いですね。
確かあの「カルティエ」財団の美術館で個展を開いたんですよね。

元大統領のミッテラン氏は確か超日本通で大相撲のファンだったし、もっと古い話になると
江戸時代の浮世絵が何故かフランスに伝わって、当時パリで大流行したとか。

あとあのルイヴィトンの有名な模様は日本の風呂敷の唐草模様からヒントを得てデザインされた、
という説もあるらしいですね。(そうか、だから日本人はヴィトンが好きなんだ!)

前置きが長くなりましたが、フランス人は何故か日本の文化、芸能に好意的ですね。同じ欧米でも
英語圏(イギリス、アメリカ)はそうでもないような気がします。

何故なんでしょうか?

A 回答 (3件)

> あとあのルイヴィトンの有名な模様は日本の風呂敷の唐草模様から


> ヒントを得てデザインされた、という説もあるらしいですね。

「という説もあるらしい」は、軽いエピソード紹介ということでしょうから、こだわって突付いたりするのもなんですが(私も真相は知りません)、感じたことを2点述べてみます。

(1) 「唐草模様」は日本が発祥ではない。起源は古代エジプトのスイレンの文様だという。それがギリシャに伝わってパルメット文様となった。世界各地にも広がり、多様なバリエーションが生まれた。イスラム美術のアラベスク文様にも影響を与え、他方、中国にも伝わって大発展した。そのあと日本へ伝わったため、「唐草」というのであろう。「唐(から)」は中国の意である。そのような文様を表す「唐草」の語は、早くも平安時代から日本の文献に現れるそうだ。
ということで、唐草模様のバリエーションなら世界中にあるわけですから、「日本の」唐草模様からヒントを得たというのは眉唾じゃないでしょうか。

(2) ルイヴィトンの模様が日本の影響だとしたら、むしろ、唐草以外に候補が考えられそうです。日本の伝統美術は、ファインアートの分野では評価があまり高くないかもしれないけど、工芸やデザインの分野ではマジですぐれていて、創意工夫があふれています(ファインアートという概念自体、西洋のものであって、日本には当てはまりにくいかもしれない)。

つまり、ご質問文のこの箇所は、二重に外していると思うんですよ。唐草模様は日本のオリジナルではないし、フランスが日本から取り入れるとしたら、それではないのでは? という疑問です。
そして、申し訳ありませんが、その箇所だけでなくご質問文の論旨も、二重に外れている感じがします。次の2点を述べて、私の回答を終わります。

(3) フランスは文化に誇りを持ち、気位が高そうだが、けっこう諸外国からも取り入れている。特筆するほど、フランスは日本の文化を好んでいるだろうか。
(4) フランスよりもアメリカの方が、貪欲に日本文化(の一部)から吸収しているかもしれない。

(3)について述べます。現在のフランスにとって、最も影響を受けている外国は米国ではないでしょうか。伝統的にフランスは米国文化を軽侮する傾向があったにしても、何しろ洪水のように押し寄せて来るのですから、戦後生まれは米国文化に染まっているようです。映画でいうと、リュック・ベッソンの作品などはもろにハリウッド風ですね。
意外なことに、フランス人はロシアのバレエなども好きです。20世紀初頭、パリはディアギレフのバレエ団を熱狂的に歓迎しました。バレエといえばフランスの宮廷で花開いたもので、「へえ、ロシア人もバレエ踊るの」ぐらいの扱いかと思ったら、パリ市民はロシア・バレエの芸術性に直ちに心酔しました。
言うまでもなく隣国のドイツ、イタリアからも、海を挟んでイギリスからも多大な影響を……。戦後、高度経済成長の時代に百万人以上もの移民労働者をイスラム圏などから受け入れているので、その文化の影響もあります。
それらに比べれば、日本文化の影響はかなり順位が下がるでしょう。まあ順位を付けるような話ではないし、浮世絵が印象派に与えた影響などは確かに大きなものでしたが。それから、大相撲ファンの大統領はミッテランというよりシラクじゃないでしょうか。シラクは土偶と埴輪の違いまで知っていました(私は知らなかった)。
逆に、フランスの知識人が日本文化を貶(けな)した例もあります。日本の伝統音楽や能は、酷評されたことがあるようです。

(4)について。たとえばハリウッド映画は世界中に輸出攻勢をかけていて、ずいぶん押し付けがましい感じがします。しかしハリウッドは、目ぼしいものは外国からも貪欲に摂り入れた上で、ハリウッド風に味付けして輸出しています。たとえば、アメリカ人は外国映画をあまり観ないそうですが、アメリカ映画は外国映画の翻案がけっこう多いです。映画監督まで、外国から連れてきたりします。ハリウッド版『ゴジラ』の監督がドイツ人(エメリッヒ)だったのは象徴的です。ドイツで生まれドイツで映画監督になってからハリウッドに呼ばれた人です。また、ホラー映画の清水崇監督も、才能を認められて招かれ、ハリウッドでメガホンを取って全米でヒットしました。ホラー映画ならいくらでもアメリカにありそうですが、清水ホラーの恐ろしさはまた格別らしいです。
フランスは、日本人を呼んで大金を与えて映画を撮らせるほど、懐が深いでしょうか。やはり、何だかんだ言ってもアメリカはでかい国なんですよ。
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まずは面白いからですね。



現在のフランスなどでの熱気は以前の日本ブームが原点のようです。20年ほど前にフランスで多くの日本アニメが放映されていた時期があり、その時期フランスの子供たちに絶大の人気を得たそうです。しかし日本アニメには悲劇や戦いなどの事柄が物語の中で描かれていることも多く、それが子供にネガティブな感情を植え付けるとして社会的な批判の対象になり、やがてはその影響力が文化侵略だといった発言が出るような事となり、多くの日本アニメが放映禁止になったり規制の対象となったそうです。

で、時間が経ってその頃子供だった世代が大人になって社会的に責任ある地位に付く人たちが増え、「子供の頃見たアニメ面白かったよね」という事で日本の漫画やアニメが再度注目を浴びるようになり、そして日本では以前にもまして漫画やアニメのサブカルチャーが拡大しており、多くの作品がフランス人バイヤーに買い付けられ、そしてブレイクしたという流れのようです。

また映画に関していえば黒澤映画が絶大な評価を得ており、次なる巨匠として北野武という映画監督が存在感を増しているという事のようです。黒澤映画は日本映画というよりも、世界の映画発展に大きく貢献したとして日本国内よりもむしろ海外で高く評価されています。日本では映画そのものより 世界での高評価 が評価されるというおかしな状態です。


こうやって何か有るごとに好意的評価が広まり、そして過去の先駆者がいる事で更に話題性が増して、ジャパンというキーワードが注目を浴びているという事だと思います。


またアメリカやイギリスでもいわゆるジャパンクールといった切り口で注目を浴びており、その影響で小説離れなどが問題にされていたりするそうです。アメリカではブームになった世代が大人になってゆき、一時の熱気は無くなりブームは頭打ちになったと言われています。最初は何事も流行でありその後のリバイバルなどで定着して行くのだと思いますが、また世代交代がおきてその頃に日本で漫画やアニメが衰退していなければ、面白いものはまた受け入れられると思います。


話を戻して、フランスで日本のカルチャーが受け入れられるのは写楽などの浮世絵を始め日本との文化交流が古くから行われ、相互に影響しあっているところが原点かと思います。あとは両国とも長い伝統文化を持ちながら現在も世界の大国の一角であるという経済的な面も理由の一つと思います。
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一時期フランスに住んでいましたが、漫画・アニメは特にもの凄い人気ですね。



フランスは芸術の都として有名ですし国民の芸術に対する感度が高く、
漫画・アニメは絵画などと同じ芸術の一つとして考えられているようです。
ジョジョの奇妙な冒険の作者荒木氏の原画展がルーブル美術館で展示されたりしたぐらいですからね。

フランスでは「オタク」という言葉も流行っているんですが、
むこうではアニメグッズやフィギュアなどを買い集めることはまったく恥ずかしいことではなく、
社交的な人達がみんな「私はオタクだよ」と気軽に自称しています。

フィギュアは彫刻品の一種、セル画は絵画の一種、コスプレはファッションの一種。

国民的な芸術センスの違いなんでしょうね。
ミロのビーナスをはじめとした彫刻品への評価の高さとか、
パリコレのファッションなんかコスプレより奇抜なものがいっぱいありますし。

日本だと彫刻品なんてほんとにごく希にしか目にすることは無いですし、
パリコレのような奇抜なファッションも受け入れられていません。
正直、かなり芸術に対する寛容がない国だと思います。個性より周りに合わせる人が大半ですしね。

フランスはそういう意味でオタク文化が日本以上に国民性にマッチしたのだと思います。


北野武監督については、もともとはデビュー作がそこそこ評価されただけだったのですが、
それがきっかけでお笑い全盛期の頃の「風雲たけし城」とかの番組がヨーロッパで再放送されるようになりました。

すると「こんな面白い芸人がこんな映画を作ってるのか!」ということで
極端な二面性を持つ映画監督として絶大な人気となったのです。


相撲は欧米どこでもファンは割と多いですが、
サルコジ大統領のように「気持ち悪いスポーツ」と言い切る人も決して少なくはないです。
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この回答へのお礼

ご回答どうもありがとうございます。

実際にフランスに在住なさっていた方の情報、とても参考になりました。
日本の場合、芸術やエンターテイメントは国内では評価されずに海外で高評価
を受けて逆輸入、というパターンが多いですよね。

それだけ閉鎖的、没個性的なのでしょうか?

お礼日時:2010/07/21 23:06

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