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中世ヨーロッパの町宿

中世ヨーロッパの町宿の「浴室」はどんなものだったのでしょうか?
そもそも「浴室」なるものが町宿にあったのでしょうか?

もしなければ、旅人はどのようにして体や髪の清潔を保ったのでしょうか?

よろしくお願いします。

A 回答 (7件)

ANo.1です。


下のURLから中世の風呂屋の絵がみられます。 当時の風呂屋とは今のエステサロンや美容院、病院の役割をしていたそうでしたので、貴族や金持ちの市民が通える様なものだったのでしょう。
http://www.google.de/images?q=Mittelalter+Badeha …

商人と言えばハンザ同盟が11世紀ころから現れますが、彼らは今でもハンザ都市を見ても分かるように貴族の様に豊かな生活をしていました。 中世の話ではありませんが、その内容はトーマスマンの『ブッデンブローク家の人々』からも伺い知れます。 もう一方、商人と言えば、ユダヤ人やジプシーが居住区や市壁の外に住まわされていていました。 航海する船乗りたちは陸上生活者たちより汚れていたことでしょう。 

家の台所などで行水や髪を洗っていたのは家に水道が引かれていない頃からです。 
身体を清潔に保つことは教会でかなりきつく指導されていたようで、日曜学校などに行く前などには身体を洗い、身奇麗にして教会行ったそうです。
また、現在レストランや飲み屋でのチップの習慣。 現在ではウエーターの「飲み代」の意味ですが、元々は、中世の頃、「風呂代」として与えられたのがはじまりだそうです。

宿屋などの寝室には洗面器と水汲みがおかれ、それだけの水で朝の洗面を行います。(猫のつくろいのような感じです。)一説では、ルイ14世がパリ市民のあまりの臭さに、猫のように洗面しろと命令したとか。 ですから、ヨーロッパの現在の洗面台も洗面器の役割の名残の形をしていています。 身に着けたシャツを月に2回以上洗濯するようになったのは17世紀に入ってからのことだそうで、それまでは、月に1度くらいしか洗わなかったそうです。 

ヨーロッパの戦前に立てられた家などの地下には洗濯部屋(場)があり、雨水をためる槽が置かれていました。 また、ビデー(洗面器で又を洗う)習慣もあり、70~80年代にはその名残で浴室にビデーを造るのが流行しました。日本でいうウォシュレットの単独の様なものです。

髪の手入れについては、中世では陰暦、月の満引きで髪の毛を洗う日、髪を切る日などがあったそうで、それは、今でも習慣が残っています。

男性で髪を伸ばせるのは貴族だけで、髪に振りかけられるのは米の粉、全身を浴槽につけられるのは1年に2~3回で、ノミや虱は想像以上のもので、人前で掻くのは下品とされ、象牙で出来た孫の手の様な物が作られたそうです。
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この回答へのお礼

再回答をありがとうございます。

>髪の手入れについては、中世では陰暦、月の満引きで髪の毛を洗う日、髪を切る日などがあったそう
>で、それは、今でも習慣が残っています。

これで「髪の手入れ」については、
その頻度がおおむね理解できました。

色々とご存知のようですが、
歴史などに携わっている専門の方なのでしょうか?
感服いたしました。

ありがとうございました。

お礼日時:2010/08/03 10:07

#1です。



髪についてですが、かつらで本物の人毛が使われることがありますが、これのほとんどが入浴の習慣のない民族の毛を買ってくるんだそうです。なんでも、文明圏にいる人たちの髪の毛は毎日ゴシゴシ洗われるのでいわゆるキューティクルみたいのが全部なくなっていてすぐ切れてしまうんだそうです。つまり我々の髪の毛は一見きれいに見えますが、実はボロボロだということですね。
考えてみれば、野生の熊も羊もアルパカも入浴の習慣がないのですから、別に風呂入らなくても問題ないっていえば問題ないわけです。もちろんウールもアルパカの毛も熊の毛皮も商品になるときは洗浄されますけど。

現代日本人のほとんどは整髪料をつけますから洗わないと整髪料にゴミやほこりがついて不衛生になりますが、ちょっと前まで日本人を含めて整髪料の類いといえばヘアトニックとかそんな程度でした。で、代わりにみんな帽子をかぶっていたんですよね。戦前なんかは欧米人も日本人も帽子かぶっていたし。明治生まれの私の祖父も外出のときは必ずハットをかぶっていた記憶があります。ついでに私も子供の頃は必ず帽子をかぶらされました。ゴムひもがついているやつね。子供心に結構ウザかったのですが、やっぱり大人になると帽子ひとつで直射日光や障害物(子供はよく頭をぶつけます)から大事な頭を守るってことで被り物って重要だなって思います。
帽子をかぶればゴミやほこりからも髪を守れますからね。これ、個人的な考えなんですがイスラム教徒の女性がみんな髪の毛をスカーフで覆うのは、砂漠の国が多いイスラム圏の地域で髪の毛を日光や砂ほこりなどから守る意味が強いんじゃないかと思いますよ。
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この回答へのお礼

再回答をありがとうございます。

皆様の回答から、
髪を洗う習慣もほとんど無いが、
女性についてはその頻度こそ少ないものの、

髪は洗っていた、

と考えるのが自然なようですね。

ありがとうございました。

お礼日時:2010/08/03 09:49

中世=神聖ローマ時代に町宿を利用する人たちと言うのは、旅が許された貴族、騎士、修道士、巡礼者ぐらいだったと思われます。

 宿場には風呂屋と言うものがありました。 夏は川や湖、井戸の水を利用しました。 中世のヨーロッパでは河川は重要な交通手段でしたので、淡水は常に身近にありましたので、身体を洗うのには困らなかったことでしょう。 また、日本人は40度以上の風呂に入れますが、ヨーロッパ人は体温以上の温度のお湯には入れません。むしろ少ない水で身体をきれいに洗うことに慣れています。 昔の人は毎朝洗面器一杯の水とブラシ、石鹸で身体を綺麗に洗いました。 ドイツにも手が入る袋型の身体を洗うタオルがあります。 
健康入浴法を考案したのが、修道士のクナイプです。

皇帝は常時2万~2万5千くらいのキャラバンで移動していたといわれていて、風呂はテントの中に風呂桶で入浴していたと思われます。 そのような情景は今でも騎士の祭りの舞台裏で見ることが出来ます。
http://www.renashobbyreich.de/31_histor/satzvey/ …
http://www.google.de/imgres?imgurl=http://data5. …
http://www.google.de/imgres?imgurl=http://farm1. …

ヨーロッパで浴室が一般の家庭に作られたのは戦後50年代のことです。 それまでは台所などで行水や流し場で髪をあらっていました。 また、ヨーロッパでは入浴も水浴も同じような意味合いがあります。 ルードビッヒ2世はヘレンキムゼー城の中に浴場(プールを造っています。)また、彼の王室はドイツ南のバートライヘンハルに温泉保養地を持っていました。 オーストリア皇帝に嫁いだ彼の従妹のエリザベスの通った温泉地がバートイシュルです。 ヨーロッパには各地ローマ時代からある温泉地が数多く残っています。それらは日本の温泉とは違って、造られた当時からサウナ施設を備えたプールの様な感じのもです。

トルコでは、紀元前から続くような古い温泉場やハムハムと言った蒸し風呂で垢すりのような入浴法があります。
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この回答へのお礼

回答をありがとうございます。

貼っているリンク先の一枚目と三枚目が
町宿にある「風呂屋」でしょうか。

日本の旅館における「大浴場」に相当するものでしょうか。
面白いですね。
ただ、入浴の習慣がなかった事を考えると、
利用者は少なかったのでしょうね。

>中世=神聖ローマ時代に町宿を利用する人たちと言うのは、旅が許された貴族、騎士、修道士、巡礼者>ぐらいだったと思われます。
これは知りませんでした。
貿易商の方たちは、宿をどうしていたのか気になります。


>それまでは台所などで行水や流し場で髪をあらっていました。
これは中世のことではなく、水道設備が普及してからのことと
考えればいいのでしょうか?

大変参考になるURLをありがとうございました。

お礼日時:2010/08/01 11:16

 中世の浴室というと、やはり、サウナになるでしょう。


街宿にあったのか?という問題は回答できませんが、日本の湯屋(銭湯)のようにお湯に浸かるような入浴はアイスランドに見られる程度です

 旅人の身支度については、吟遊詩人などで知る限りでは、衛生環境を意識した形跡はありません。
 洗顔程度の慣習はあったでしょうが、体臭は放ちっぱなしで香水が発展する歴史ですから、そんなに気にしない歴史が長いと考えられます。

 なお、身支度として灰をかぶったりするケースもありますが、欧州では概ね簡単な沐浴が想定される程度でしょう
 沐浴と言ってもイメージされるような綺麗なものではなく、水浴びでしょう。
しかも、一月に一回程度の頻度ですから、想像してみてください。

匂っていたはずです。

発汗量が多い地域では沐浴頻度も高ったでしょうが、実際のところ、中世の欧州社会の習俗は分かりません。
 中世時代の欧州は暗黒社会ですからそれも仕方ないのですが・・・
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この回答へのお礼

回答をありがとうございます。

>身支度として灰をかぶったりするケースもありますが

これは「天花粉」と同じ目的で使用したのでしょうか?
それとも「シラミ」などの虫が湧くのを防ぐのが目的だったのでしょうか?

昔の人の、それも海外の生活習慣は考えれば考えるほど面白いですね。

ありがとうございました。

お礼日時:2010/08/01 10:48

さっきちょろっと調べたら(以前に何かで聞いたことはあったんですが・・・)


14世紀頃にペストが流行して、それで公衆浴場が廃れたと。
また、新大陸からもたらされた梅毒が広がり、その感染を恐れて入浴しない人が増えたとも。

梅毒は本当は風呂を通しては感染しないので、当時の科学知識の無さゆえのデマでしょうが、ただし公衆浴場は娼婦との交渉の場でもあったらしく、その意味では感染リスクがあったのでしょう。

公衆浴場があった時代はあったらしいが、ならば宿屋に風呂は無かったのでしょう。
もしかしたら桶で足を洗うぐらいはあったかもしれませんが。現在のフランスやスペインの巡礼路にある宿では桶で足を洗ってくれる場合があるそうです(でも狭いシャワーでろくにお湯も出ない風呂設備が悪い宿もあるそうですが・・・・)
※風呂は分かりませんが昔の巡礼路には病院がありました。

現代のヨーロッパの宿も、安宿だとシャワーのみとか、シャワー共同とかが多いです。風呂に対する熱意は感じられません。お金を払って中級ランク以上の良いホテルに泊まればバスタブがあったりしますが。
(サウナや温泉がある国々はあります)

ちなみにイスラム王朝に支配されていた時代のスペイン(当時はスペインという国ではなかったですが)は、アラブ式の浴場や、蒸し風呂(ハマム、ハンマーム)があったようです。今も何箇所か遺跡が残っているらしい(旅行したとき見なかったけど)。こういうのは宿に付いている施設でなくて公衆浴場です。
どうも、キリスト教になるとお風呂の習慣が廃れるみたいですね。

中世 ヨーロッパ 風呂

でGoogle検索すると色々情報があります。ノミ、シラミは当たり前とか。

そういえば16世紀イングランドを描いた小説『ブーリン家の姉妹』に入浴シーンがあり、バスタブで入浴するんですが、それはともかく、有力貴族の娘なのに髪のシラミを梳かす??とかいうのがありました。
邦訳が出る前に英語で読んだのでよく分かりませんが、ああ、たぶんこれです。
comb out lice
シラミを取り除く[梳き取る]◆liceはlouse(シラミ)の複数形
http://eow.alc.co.jp/lice+comb/UTF-8/

宮廷貴族もシラミがいるのが当たり前だったんでしょうねえ。。。
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この回答へのお礼

回答をありがとうございます。

入浴習慣が廃れた原因と疫病との関係は、
なるほど、と思います。


>宮廷貴族もシラミがいるのが当たり前だったんでしょうねえ。。。
たしかに入浴の習慣もなく、髪も洗わなければ
「シラミ」は湧くでしょうね。

という事は、疑問に思っていた「女性も髪は洗わないのか?」
は、「洗わない」が答えになってしまうのでしょうか。

想像すると、ちょっと気持ち悪いですね……。

ありがとうございました。

お礼日時:2010/08/01 10:43

中世から近世にかけて、ヨーロッパの特にキリスト教徒の間には入浴の習慣がなかったと聞きます。

入浴の習慣があったイスラム教徒が弾圧された時には、入浴するかどうかでイスラム教徒かどうか区別したとか…。
確かルイ14世も生まれた時(洗礼の時と言うことだと思います)、と結婚式の前と、死ぬ直前に入っただけなんていう逸話もあります。本当かどうかはわかりませんが。

となると、ましてや一般庶民は入らなかったと思いますし、当然宿にもなかったことでしょう。
お風呂に入らないから体臭がきつくなり、結果香水が発達したとも聞きます。

あとはNo.1の方のご説明の通りだと思います。
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この回答へのお礼

回答をありがとうございます。

>となると、ましてや一般庶民は入らなかったと思いますし、当然宿にもなかったことでしょう。

#1さんの回答同様、「町宿」には、「浴室」はない。
ということですね。

>お風呂に入らないから体臭がきつくなり、結果香水が発達したとも聞きます。

これを読んだ時、思い出しました。
体臭を消すために「香水」が発達し、食材の臭み(水も含めて)を消すために
「香辛料」が発達したというお話を。

同列に考えると、少し笑えてしまいます……私だけでしょうか?

ありがとうございました。

お礼日時:2010/08/01 10:32

基本的に、ヨーロッパ人に入浴の習慣はありません。

いや、正確にはローマ人には入浴の習慣はありましたけどね。なぜだか理由は分かりませんが、中世になるとヨーロッパ人から入浴の習慣はなくなります。ヨーロッパは気温も湿度も低いから、日本人が思うほど汗をかかないんですよ。だから、今でも「シャワーは週にいっぺん」なんて人は珍しくはないそうですよ。

しかも、やむをえず?入浴をするときは「下着着用」で入浴していたそうです。理由は日本人には理解不能ですがとにかく裸になっちゃいけないつう価値観があったようです(キリスト教の教えだそうですが)。
フランス映画「おかしなおかしな訪問者」では、あのジャン・レノ演じる中世の騎士が現代にタイムスリップしてお風呂に入るシーンがあるのですが、つなぎの下着を着用したまま気持ち良さそうにご入浴されています。
また映画「チャーリー・シーン アルプスを越えて」では、女学校に入学したアルプスの少女ハイジ(そう、あのハイジです)が生まれて初めてお風呂に出会い、どうしていいか分からず、カーテン越しの隣の少女が気持ち良さそうな鼻歌が聞こえるのでおそるおそる服を脱いでお風呂に入るとガラッとカーテンが開いて、隣の少女が真っ裸のハイジを見て悲鳴をあげ、「ちょっと、この女なに裸になってんの!」(もちろん彼女は下着着用)と怒り出すシーンがあります。

では、どのようにして人々は清潔を保っていたのかというと、はい、中世ヨーロッパには「清潔」という言葉はなかったのですよ。いやホント。入浴の習慣もなく、下水道などの設備もありませんでしたので、ウンコも垂れ流し。だから中世のヨーロッパの都市ではしばしば疫病が流行したのです。
「病人は清潔な環境に置いて、ベッドのシーツも取り替えましょう」とヨーロッパで最初に声を大にして言い出した方はどなただと思います?あのナイチンゲールです。1854年つまり19世紀の出来事です。日本史だとちょうどペリー来航くらいです。まあ、それ以前に西洋医学では手術などはやっていたわけですから「病院は清潔に」ってのはそれ以前になかったわけじゃあないんですけど、とにかくヨーロッパ人の清潔に対する意識っていうのはまあその程度だってことなんですよ。
その体臭を消すためにヨーロッパでは香水が広まったというのは有名な話ですよね。

ただ、ヨーロッパ人の肩を持てば、ヨーロッパにいると確かに毎日風呂が必要なほど汗もかかないし体もべたつきません。日本人はなんとなく習慣で「毎日風呂に入りたい」と思うんですけどね。
そうそう、ちなみにあの阪神大震災のときに被災者に「今何がしたいと望みますか」とインタビューすると皆さん異口同音に「お風呂に入りたい」と答えて、自衛隊がプールみたいな野営大風呂(そういう設備を持っているんですね、我らが自衛隊は。この野営大風呂セットは災害派遣で大変人気がでる装備なんだそうです)を用意すると大歓迎されたのですが、その様子に海外メディアは大変驚いたんだそうです。ああいう、家がない、食べ物も充分でない、治安も不安だという状況で、彼らにとっては「どうでもいい」お風呂が日本人には最優先事項であることが「なんと日本人は綺麗好きな」「そこまでしてなぜ風呂に入りたいのか」と話題になったそうです。
ついでのついでに、幕末に武士の使節団が訪欧したことがあり、これが当時のヨーロッパで大変話題になったそうですが、彼らが驚く日本人の習慣のひとつが「毎日水浴びをする」ことだったんだそうですよ。まあ、日本は湿度が高い上に水が豊富で、火山が多く温泉が非常に多い(地域によっては「どこでも掘れば温泉が出てくる」というところもあります)ので入浴の習慣が根付いたのでしょうね。
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この回答へのお礼

回答をありがとうございます。
雑学を交えての文章、楽しく読ませていただきました。

回答から考えると、
中世以降は入浴という習慣が廃れてしまったことから、
当然「町宿」にも「浴室」なるものはない。

という事になるのですね。

私もいろいろ調べたところ、逆に中世以前は入浴(大衆浴場)の
習慣があったそうですね。

中世以降、なぜか入浴の習慣が廃れてしまった。
その理由は分からなかったのですが、他の回答者様が書かれていることから
それは「疫病」の蔓延から、
と考えるのが自然のように思われます。

後どうしても引っ掛かるのが、
入浴の習慣がなかったとしても、
女性の命ともいえる「髪」を何日も洗わなければ、
脂や埃でベタベタになると容易に想像できるのですが、
それでも髪は洗わなかったのかな?
と思ってしまいます。

ありがとうございました。

お礼日時:2010/08/01 10:25

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