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物理I 静止摩擦力について
水平面上にある質量2.0kgの物体にばねはかりをつけ、水平に引いたところ、はかりの指針が4.9Nを示したときに物体は動き出した。物体と面との間の静止摩擦係数はいくらか。
という問題で、答えに「水平な4.9Nの大きさの力により物体が動き始めたのであるから、最大摩擦力の大きさは4.9Nである。」と書いてあったのですが、答えの通りに最大摩擦力が4.9Nであったと仮定すると4.9Nの力でばねはかりで水平に引いても最大摩擦力とばねはかりの力とがつりあって物体は静止したままである。よって、答えは問題の条件に矛盾すると考えたのですが、何が違うのでしょうか。詳しく教えてください。

A 回答 (1件)

最大摩擦力というのは,静止摩擦力の最大限界値ということなので,ぎりぎりの限界としてつりあいを考えることができるわけですが,じゃあ4.9Nではすべるのかすべらないのかという議論に物理的な意義はありません。



よく,最大摩擦力は最大値なので,そこまでは持ちこたえてそれを「こえると」すべり出す,
あるいはその逆に最大摩擦力未満ではすべらず最大摩擦力に達したとたんにすべりだす…というふうに考えてしまう場合が多く見られますが,あまり意味がありません。限界は限界なのですから,限界値ですべっているかとどまっているかはどうでもよいのです。これは,数学的には「誤って」いますが物理学的には「どうでもよい」が私は正解だと思います。

同じような例が力学においてはたくさんあります。直方体を徐々に傾けていってどこで倒れるか…などというのもそのひとつです。30°がその限界値だとして,ちょうど30°にしたときその後はたおれるのかもどるのか…などという議論は,現実にちょうど30°などという設定が不可能である限り,どうでもよいことなのです。限界が30°(付近)にあるということで十分としなければなりません。
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この回答へのお礼

この問題については、限界のときにどうなるではなくて、限界のときにつりあう式を考えればよいということなのですね。とてもよくわかりました。ありがとうございました。

お礼日時:2010/08/01 21:37

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